はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

講習前夜の深酒反省

2012-05-24 19:36:13 | 岩国エッセイサロンより
2012年5月24日 (木)

   岩国市  会 員   山本 一

 いつも通り朝6時に起床して「しまった」と思った。二日酔い気味だったからだ。一瞬背筋が寒くなった。

 前日は44回目の結婚記念日。ついうっかりして晩酌をすごしてしまった。「飲み過ぎた翌日の午前中は車に乗らない」と決めているが、当日は自動車運転免許高齢者講習日。もともと運転は得意ではない。

 「よりによって飲み過ぎるとは」と自分を責める。万一を考えて徒歩で出掛けた。

 午前9時すぎに受け付け開始。「昨夜少し晩酌がすぎたのですが・・・」と言いかけたら、受付の方が「酒気帯び検査はありませんよ」。途端、「この時間なら大丈夫」との確信に変わった。

 座学、視力検査、運転適性診断と続いた。実技は正午を過ぎてからだったが、診断結果を渡されてびっくり。「同年代より、やや優れている」 

 駄目な自分を叱りながら出掛け、結果オーライで帰宅した。それにしても講習を忘れて飲みすぎるとはドジである。

   (2012.05.24中国新聞「広場」掲載)岩國エッセイサロンより転載