kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

カリスマ企業の暗雲

2023-02-01 06:20:46 | 日記
今日から2月相場です。月末恒例の31日の下落が100円程度だったのは相場環境の好転が
影響しているのでしょうか。もっとも2月相場に関しては行き過ぎた楽観論という見方か
ら警戒するムードもあるようです。指標面からは騰落レシオが買われ過ぎの120%をここ
数日越えています。

年末時点では80台で推移していました。騰落レシオの急上昇はこの1ヶ月で幅広い銘柄の
底上げが進んだことことを表しています。この週からスタートした決算発表での市場の反
応は良いものもあれば悪いものもあるといった具合です。日本電産のように失望決算銘柄
は一旦は売られたことで値ごろ感から反発するも再び下値模索に戻る銘柄もあります。

一方同じ中国関連でもファナックのように決算を受けて堅調な展開を続けている銘柄もあ
ります。ファナックはコロナ後の株価上昇も限定的で2015年以降下値が1万5000円、上値
が3万円のボックスです。現在の水準はその中間です。PER面では同業に対して割安でも
割高でもなく案外居心地が良い水準なのかもしれません。

一方日本電産はコロナ禍で市場のテーマであるEV関連で人気化して2020年1月から2021年
の1年間でおよそ2倍になりました。EV関連というテーマ株のその後の人気離散に加え後継
者問題の不透明感から永守プレミアムの剥落、さらに今期業績の大幅下方修正が重なり株
価水準はEVブームの上昇を帳消ししました。

一大で日本電産を売り上げ2兆円の大企業に育て上げた永守会長の手腕は評価していますが
カリスマ経営者も後継者問題で躓いた格好です。ファナックも業界を代表する高収益企業に
育て上げた先代から2代目の経営者です。やはり先代の時よりは成長力は鈍化しています。
企業規模が大きくなれば成長を続けることが一段と険しい問題になります。

日本電産のケースはテーマ株買いの難しさと値ごろ感での安易な投資を戒めることになるの
でしょうか。確かに決断の速さや成長に対する強烈な上昇志向が高いオーナー企業は魅力的
な面もあります。一方カリスマ経営者にモノ言える人は社内にいません。楽天のケースもそ
うですが、業績が悪化しても方針転換がなかなかできません。

一時はカリスマ経営者のいる企業は問答無用で買いで臨む傾向がありました。日本電産や楽
天それに孫会長率いるSBGなどが代表例でした。しかし同じ投資術が通用しないのはそれだ
けビジネスの世界も投資の世界も常に変動しているからでしょうか。
コメント
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