kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

期待と不安

2022-04-01 05:17:15 | 日記
06年以降、4月のダウ平均は16年連続で上昇し、平均上昇率は3%でした。
上昇確率の高さの背景にあるのは欧米企業が支払う配当金の再投資や例年
春の米国の確定申告後の税還付による個人の株買いが理由とされます。

日米株式市場の連動性の高さから考えれば日本株も4月高の期待が強まりま
す。もっとも3月相場で日米とも大幅な反発を演じたばかりです。この水準
から一段高と上昇するには新しい材料が必要です。

足元の投資環境を点検するとウクライナ情勢は良い方法に向っているように
も感じられますが、何しろ相手がロシアですから油断はできません。日本で
も経済協力と引き換えに北方領土問題の解決を図ろうと当時の安倍政権も取
り組みましたが、事態は前進しませんでした。

ロシアが一度手に入れた領土を手放さないのは歴史が証明しています。歴史
上ウクライナの領土とみなされていたクリミア半島を2014年武力による併合
をしたのはロシアです。短期決戦でウクライナ制圧が出来るとのロシアの思
惑は外れました。しかしそう簡単ロシアは撤退しないのではないでしょうか。

プーチンの心の中は誰も除くことは出来ません。仮に停戦協定が成立したと
しても欧米諸国のロシアへの制裁が直ぐに解除される訳でもありません。ウ
クライナ侵攻前のような状態に世界経済は戻れません。コモディティ価格の
高止まりそれに世界的なサプライチェーンの見直しは避けられません。

原油も含めたコモディティ高にはある程度、市場は耐性が付きつつあります
が、インフレが終息する見通しは現時点では見通せません。FRBが引き締め
を継続する可能性は高く市場が最も懸念している景気後退が本当にやってく
るのか、結果次第では株式市場の風景も随分変わってきます。

米国株同様日本株も4月は年間でも上昇しやすい月と言われています。新年度
入りで新たな資金が流入することや季節的に行動が活発になり国内消費が刺激
されることも要因かもしれません。しかし今年も4月高が実現できるかどうか
は決めつける訳にはいきません。

金融政策を決めるFOMCは4月の開催はありません。市場の目は今月中旬以降
発表になる企業決算に向けられるという見方が市場にはあるようです。一部に
は米国のアナリストの事前予想を下回る企業が増加しているとのニュースが伝
わっています。

中国のロックダウンが上海から全国に広がらないのかも不安材料です。コモデ
ィティ価格の上昇と中国景気の先行き不安は米国株よりも日本株にダメージを
与えそうです。4月相場は過去のアノマリーが勝つのかそれとも投資環境の悪
化に腰を折られるのか、期待と不安が交差するようです。今日の相場は米国株
の大幅安で厳しい4月相場スタートになりそうです。


コメント
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