kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

再考

2022-04-13 06:27:32 | 日記
急激な金融引き締めで米国経済の先行き懸念と新型コロナウイルスの感染拡大に
伴う中国の景気減速、ウクライナ問題も解決が見えずハイテク銘柄から景気敏感
株まで幅広く下落した米国市場の流れは東京市場でも続きました。米国企業以上
に中国景気の影響を受けやすい日本企業にはより強い懸念があります。

中国のゼロコロナ対策への不安はユーラシアグループが今年の10大懸念のトップ
に中国のゼロコロナ政策の失敗をあげていました。日本でもこのところの感染者
数の高止まりは主に地方、そして20代までの若年世代の拡大が影響しています。

第5波までは感染者数の少なかったグループです。これまで感染していない人は
コロナに対する免疫がほとんどありません。3回目のワクチンの接種が進んだと
してもまだ接種していない人もこの世代が多くなっています。感染力の強いオミ
クロン株に手こずっているのはこんな理由があります。

中国でも第5波まではほとんど国内では感染者が出ていませんでした。感染による
免疫効果もありません。しかも中国製のワクチンはファイザーやモデルナの米国製
よりも予防効果は低いと言われています。ゼロコロナでの都市封鎖を続ける限り例
え上海で感染が落ち着いても他の都市で感染が拡大する懸念はついて回ります。

結果的に経済に大きな下押し圧力がかかります。いくら景気対策で公共投資をして
も行動制限が掛かれば工事は止まります。ゼロコロナ政策で中国政府が止められて
経済を回せるのか。あるいはゼロコロナ政策を放棄して経済を取るのか。中国の政
治体制はなかなか後者を選ぶことが難しいようです。

マツダが再び国内工場の停止に追い込まれました。中国での新型コロナウイルス感
染拡大に伴う上海市などの都市封鎖の影響で、取引先の工場が停止して一部の部品
が調達できないためだとしています。昨年は半導体不足が停止の理由でしたが、現
在は部品供給です。

中国工場の操業が都市封鎖の影響で停止するのは理解できるとしても国内工場が停
止するというのはそれだけ部品供給を海外に依存しているからです。マツダに限ら
ず自動車業界はコスト削減から部品の海外調達を拡大しました。グローバルチェー
ンの円高対策として有効な手段でしたが感染症などのリスクには無防備です。

ロシアと同じ権威主義国家である中国は西側諸国とは違う状況判断が時として成さ
れます。コスト削減を求めてひたすら生産地を海外に求めましたが、もう一度日本
企業はグローバルチェーンの再考が必要になったのかもしれません。
コメント
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