kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

転換

2022-04-08 05:18:47 | 日記
どうやら私の7日の相場見通しは楽観し過ぎたようです。東京市場は前日の大幅
下落である程度は利上げ加速を織り込んだと思いました。6日のNYダウがかなり
戻したことや原油の下落もあり2万7000円前半で推移しNY先物の動きによっては
ある程度戻すのではないかと予想していましたが、甘かったようです。利上げ加
速を市場は十分織り込んでいなかったことが今週の下落の原因です。

既に5月のFOMCでは0.5%の利上げ資産圧縮について、5月の次回会合で月に950
億ドル(約11.7兆円)を上限として縮小することが既定路線になったようです。
さらに余程のことが無ければ6月も0.5%の引き上げが行われそうです。2022年の
利上げ幅も年初に予想していた年4回で1%の倍の2%になることも覚悟しなければ
なりません。

日本株は新年度に当たる4月は上昇しやすい月と言われていました。まだ始まっ
て1週間ですから決めつけは出来ませんが、4月に上昇するというこれまでの経験
則には今回は当てはまらない可能性が出てきました。既に3月末から日経平均は
1000円下げています。この下げを取り戻してさらに上昇するにはかなりの好材料
が必要です。

しかし当面相場のトレンドを大きく変えるほどの好材料が現時点では見当たりま
せん。例年4月末から5月初めの決算で個別物色は盛んになっても相場全体が上昇
するケースは少ないようです。

まして今年は製造業ではエネルギーや素材価格の上昇でコスト転嫁がどこまで出
来るか分かりません。また製造業、非製造業とも中国のロックダウンの先行き次
第では中国ビジネスの不透明感が高まり2022年度の業績見通しは一層慎重なもの
となる可能性も出てきます。

もともと上昇しやすい4月上旬に上昇するどころか、大きく下落するようでは早期
の相場の回復は期待薄です。相当大きく下げた局面以外は値ごろ感があっても買い
を自重すべきかもしれません。2020年から2021年の相場の延長線上で相場を見て
いては判断を誤ります。コロナ禍での金融相場は転換したんだということを頭に入
れておくべきです。

3月末時点と今の状況を比べてみました。まずウクライナ停戦交渉は僅かな希望が
ありましたが、住民の大量虐殺が明るみになり全く見通せなくなりました。この問
題を受けロシアへの政策は一層強化されました。FRBの金融政策は予想以上に早い
ペースでの引き締めになりそうです。中国のゼロコロナ政策は厳しい状況になりそ
うです。いずれも事態は悪い方向に向かっています。4月相場は試練にたたされそ
うです。
コメント
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