kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ドラッグストア

2022-04-20 06:02:53 | 日記
19日の東京市場は反発しました。米国市場はNYダウ、ナスダック指数とも小幅
安でしたが前日に大きく下げた反動もあったのでしょう。128円台まで進んだ円
安で自動車銘柄がSOX指数の上昇で半導体銘柄がともに上昇しました。

一方ドラッグストア各社は逆行安でした。マツキヨ以外のウエルシア、ツルハ
サンドラッグ、スギ、クスリのアオキは年初来安値を更新しました。ドラッグ各
社はコロナ禍での巣籠り消費の恩恵を受け2020年から2021年にかけて軒並み人
気を集めました。

インバウンド需要の蒸発やテレワークの広がりで都市部での店舗は苦戦しました
が、在宅勤務で郊外店舗はマスクや消毒液や食品や医薬品主体に販売を伸ばしま
した。昨年まで過去5年ドラッグストアはコンビニやスーパーから顧客を奪い小売
り業界では勝ち組でした。

食品や日用品を安く販売して集客を図り利益率の高い化粧品(粗利益率2割)大衆
薬(粗利益率3割)で稼ぐのがドラッグストアのビジネスモデルでした。好業績を
背景に新規出店を加速し各社は拡大戦略を進めました。しかしコロナ特需の反動や
ドラッグストア同士の競争激化から急成長は曲がり角に来たようです。

株式市場でも3年目を迎えたコロナ禍で巣籠り消費は陰りが出てきました。人の移
動が活発になりモノ消費からコト消費に需要はシフトしつつあります。また2月以
降ウクライナ危機でロシアへの経済制裁が強まりエネルギー価格や食品価格の値上
げラッシュに繋がりました。

日常使いの食品や日用品は価格上昇もあり消費が落ちているのではないでしょうか。
特にこれまで追い風が吹いていたドラッグストア各社の株価は大きく上昇した後だ
けに乗り換え売りの対象になり易いという指摘もあります。

経済成長が乏しい国内では個人消費の伸びも限定的です。限られたパイを奪い合う
形です。ドラッグストアが高成長したのもスーパーやコンビニから客を奪うことで
した。スーパーの成長期には個人商店や百貨店から客を奪いました。コンビニは主
にスーパーから客が流れました。

個別企業でも良品計画やニトリは既存の家具店や日用品店から客が流れました。ア
オキ青山商事など紳士服専門店各社は百貨店の洋服売り場や町の洋品店からユニク
ロやしまむらもスーパーの洋服売り場からです。海外に成長を求めない限り国内ビ
ジネスはいずれ頭打ちになるのは避けられません。ドラッグストアの成長期は既に
過去のものとなったのかもしれません。


コメント
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