タナカの読書メモです。
一冊たちブログ
この人に話を聞きたい
「この人に話を聞きたい」(小黒祐一郎 徳間書店 2006)。
「御先祖様万々歳」というアニメが大好き。
唯一LDのソフトを買ったのが、これ。
デッキもってないのに。
バカだなあ。
監督は押井守。
キャラクター・デザインと作画監督はうつのみやさとる。
内容は、突然近未来から孫と名乗る美少女があらわれ、家族間でさまざまな思惑がとびかったあげく、家庭が崩壊するというもの。
ブラック・コメディといえるか。
副題は「明朗家庭崩壊喜劇」。
この作品は、まず演出が斬新だった。
舞台劇調なのだ。
アニメなのに。
で、キャラクターたちが理屈っぽいセリフで怒涛のごとく議論しあう。
しかも、たいへんクサイ芝居をする。
なんてバカバカしい。
またこの作品は作画も斬新だった。
当時、観たこともないほど立体的なキャラクターがきびきびうごく。
歌って、踊って、殴りあう。
でも、当時はこの作画の魅力をうまく語ることができなかった。
それを教えてくれたのが、「アニメスタイル」という雑誌やサイト。
うつのみやさとるさんの作画がどれぼとインパクトがあったのか、その影響を紹介してくれた。
あの作画は、やっぱり魅力があったのだ。
前置きが長くなったけれど、この雑誌やサイトの主催者が、この本の著者、小黒祐一郎さん。
そのせつはありがとうといいたい。
さて。
「この人に話を聞きたい」の話だ。
この本はインタビュー集。
アニメ業界のさまざまなひとに話を聞いている。
副題は「アニメプロフェッショナルの仕事」。
帯の惹句はこう。
「凄いアニメには、凄くなる理由がある」。
なにかモノをつくる話というのは、たいてい面白い。
作り手は、客が思う以上に考えてつくっている。
その思いがけなさ。
たとえば、関弘美プロデューサーの話。
日曜の朝、暖かい季節になると窓を開ける。
すると、いろんな音が家のなかにも流れこんでくる。
深夜ひとりで観る番組とはちがい、微妙な音づけは無駄かもしれない。
なにより、日曜の朝の子どもたちに負けない、まっすぐで健全なつくりかたをしなければいけない。
……
子どもがどんな状況で見るかまで考えているという。
関さんの野望は「アニメでフジテレビの月曜9時」だそう。
インタビューした相手も、じつに多彩。
監督、アニメーター、脚本家、声優はともかく、局のプロデューサーのインタビューまである。
インタビュー相手としばし雑談したり、意気投合したりと、ライヴ感があるのが楽しい。
また、インタビューというのは、距離の近い相手にするほどゆるくなってしまって、第三者が読むにたえなにものになりがち。
しかしこの本は、マニアックな題材なのに、その幣におちいっていないように思う。
読みはじめると、やめられない。
本書は、アニメ雑誌「アニメージュ」に連載されたインタビュー記事、1998年から3年ぶんをまとめた一冊とのこと。
連載はまだ続いているという。
なんてすごい仕事だろう。
「御先祖様万々歳」というアニメが大好き。
唯一LDのソフトを買ったのが、これ。
デッキもってないのに。
バカだなあ。
監督は押井守。
キャラクター・デザインと作画監督はうつのみやさとる。
内容は、突然近未来から孫と名乗る美少女があらわれ、家族間でさまざまな思惑がとびかったあげく、家庭が崩壊するというもの。
ブラック・コメディといえるか。
副題は「明朗家庭崩壊喜劇」。
この作品は、まず演出が斬新だった。
舞台劇調なのだ。
アニメなのに。
で、キャラクターたちが理屈っぽいセリフで怒涛のごとく議論しあう。
しかも、たいへんクサイ芝居をする。
なんてバカバカしい。
またこの作品は作画も斬新だった。
当時、観たこともないほど立体的なキャラクターがきびきびうごく。
歌って、踊って、殴りあう。
でも、当時はこの作画の魅力をうまく語ることができなかった。
それを教えてくれたのが、「アニメスタイル」という雑誌やサイト。
うつのみやさとるさんの作画がどれぼとインパクトがあったのか、その影響を紹介してくれた。
あの作画は、やっぱり魅力があったのだ。
前置きが長くなったけれど、この雑誌やサイトの主催者が、この本の著者、小黒祐一郎さん。
そのせつはありがとうといいたい。
さて。
「この人に話を聞きたい」の話だ。
この本はインタビュー集。
アニメ業界のさまざまなひとに話を聞いている。
副題は「アニメプロフェッショナルの仕事」。
帯の惹句はこう。
「凄いアニメには、凄くなる理由がある」。
なにかモノをつくる話というのは、たいてい面白い。
作り手は、客が思う以上に考えてつくっている。
その思いがけなさ。
たとえば、関弘美プロデューサーの話。
日曜の朝、暖かい季節になると窓を開ける。
すると、いろんな音が家のなかにも流れこんでくる。
深夜ひとりで観る番組とはちがい、微妙な音づけは無駄かもしれない。
なにより、日曜の朝の子どもたちに負けない、まっすぐで健全なつくりかたをしなければいけない。
……
子どもがどんな状況で見るかまで考えているという。
関さんの野望は「アニメでフジテレビの月曜9時」だそう。
インタビューした相手も、じつに多彩。
監督、アニメーター、脚本家、声優はともかく、局のプロデューサーのインタビューまである。
インタビュー相手としばし雑談したり、意気投合したりと、ライヴ感があるのが楽しい。
また、インタビューというのは、距離の近い相手にするほどゆるくなってしまって、第三者が読むにたえなにものになりがち。
しかしこの本は、マニアックな題材なのに、その幣におちいっていないように思う。
読みはじめると、やめられない。
本書は、アニメ雑誌「アニメージュ」に連載されたインタビュー記事、1998年から3年ぶんをまとめた一冊とのこと。
連載はまだ続いているという。
なんてすごい仕事だろう。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )