タナカの読書メモです。
一冊たちブログ
DVD「コーヒーをめぐる冒険」
DVD「コーヒーをめぐる冒険」(ドイツ 2012)
青年のツイてない1日を、モノクロの映像でえがいた青春映画。
青年の名前はニコ。
視点はニコからはなれない。
そのため、この映画はニコの半径5メートルをえがいた映画だといえる。
ニコに起こる出来事は、並列にただ起こるばかり。
伏線をつかってものごとを立体的にみせることは、この映画はやらない。
朝、コーヒーを飲みそこねたニコは、1日ずっと飲みそこね、翌朝やっとありつける。
では、一日のあいだに、ニコの身になにが起こるのか。
朝、ガールフレンドとけんか。
自宅にもどると、隣人にくどくど悩みを聞かされる。
飲酒運転のために免許が停止されていたらしきニコは、役所のようなところへいき係員と話をする。
この係員が性格の悪いやつで、話は決裂。
ATMにカードを入れたらでてこなくなる。
嫌いな父に小遣いをねだると、2年前に大学をやめていたことがばれてしまう。
電車に乗ろうとすると、券売機がこわれている。
仕方なくそのまま乗ると、係員に捕まりそうになる。
子どものころ、太っているといじめた女性と再会。
その女性は、いまはやせていて女優をしている。
女性の出演している舞台をみると、前衛舞踏劇。
そのほか、俳優の友人と撮影現場にいったり、友人の祖母のマッサージチェアにすわりリラックスしたり。
ニコはひとにからまれやすく、それがこの映画の基本的な設定になっているようだ。
レンタル店のジャンル分けでは、コメディに分けられていたが、それにしては少々苦みが効いている。
これは余談だけれど、青春映画にお年寄りがでてくると、亡くなることが多い。
そのため、お年寄りが登場すると気が気ではなくなる。
お年寄りは、青春っぽいやつが近づいてきたら、逃げだしたほうがいいのではないか。
最後のほうで救急車がでてくるのだが、この救急車にはベンツのマークがついていた。
ドイツの救急車はベンツなのだろうか。
青年のツイてない1日を、モノクロの映像でえがいた青春映画。
青年の名前はニコ。
視点はニコからはなれない。
そのため、この映画はニコの半径5メートルをえがいた映画だといえる。
ニコに起こる出来事は、並列にただ起こるばかり。
伏線をつかってものごとを立体的にみせることは、この映画はやらない。
朝、コーヒーを飲みそこねたニコは、1日ずっと飲みそこね、翌朝やっとありつける。
では、一日のあいだに、ニコの身になにが起こるのか。
朝、ガールフレンドとけんか。
自宅にもどると、隣人にくどくど悩みを聞かされる。
飲酒運転のために免許が停止されていたらしきニコは、役所のようなところへいき係員と話をする。
この係員が性格の悪いやつで、話は決裂。
ATMにカードを入れたらでてこなくなる。
嫌いな父に小遣いをねだると、2年前に大学をやめていたことがばれてしまう。
電車に乗ろうとすると、券売機がこわれている。
仕方なくそのまま乗ると、係員に捕まりそうになる。
子どものころ、太っているといじめた女性と再会。
その女性は、いまはやせていて女優をしている。
女性の出演している舞台をみると、前衛舞踏劇。
そのほか、俳優の友人と撮影現場にいったり、友人の祖母のマッサージチェアにすわりリラックスしたり。
ニコはひとにからまれやすく、それがこの映画の基本的な設定になっているようだ。
レンタル店のジャンル分けでは、コメディに分けられていたが、それにしては少々苦みが効いている。
これは余談だけれど、青春映画にお年寄りがでてくると、亡くなることが多い。
そのため、お年寄りが登場すると気が気ではなくなる。
お年寄りは、青春っぽいやつが近づいてきたら、逃げだしたほうがいいのではないか。
最後のほうで救急車がでてくるのだが、この救急車にはベンツのマークがついていた。
ドイツの救急車はベンツなのだろうか。
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DVD「ライフポッド」
DVD「ライフポッド」(1993 アメリカ)
この映画は、ヒッチコックの「救命艇」のリメイク。
舞台が宇宙になり、SF仕立てとなっている。
2169年のクリスマスイヴ。
金星から地球に向かう、2000名の乗客を乗せた宇宙船GFCテラニア号の中枢部に、金属のタコのようなものがあらわれ、宇宙船は大破、爆発。
かろうじて、9名がライフポッドに乗りこみ脱出する。
その9名(赤ん坊をいれると10名)は以下。
・女性ジャーナリストのセントジョン。
・アースコープの理事、バンクス。
・金星育ちの若い女性、レナ。
・黒人のコック、パーカー。
・盲人のターマン。
・移送中の犯罪者、ケイン。
・船員のサイボーグ、Q3。
・女性操縦士のメイビーン。
・母親とその赤ん坊。
宇宙船の爆破による破片を受け、救命艇も損傷。
操縦室と居室をつなぐ通路が損傷し、いききができなくなる。
操縦室の遮蔽シールドが閉じなくなり、操縦室は宇宙線が防げなくなる。
交信システムもダウン。
パーカーは足にけがをする。
赤ん坊用の冬眠装置も破壊されてしまう。
利益最優先のアースコープ社が緊急設備を軽んじたため、物資も乏しい。
この点で、バンクスは非難を受ける。
ともかく、マーカーを射出し救助を待つことに。
レナは医学生で、地球に研修にいくところだった。
レナはパーカーの足のけがの応急手当をする。
赤ん坊が亡くなり、一時錯乱していた母親も亡くなる。
死因は、飲料水の入ったプラスチック容器をのどに詰まらせたため。
事故か、それともだれかの仕業なのか。
母子は宇宙に放出。
補給ブイの信号をとらえた救命艇は、メイビーンの判断でそちらに向かうことに。
到着まで3日の予定。
それにしても、宇宙船にいたタコのようなものとはなんなのか。
あれは採掘用具だ、とQ3。
鉱石を溶かす小型核融合炉。
そんなものがなぜ宇宙船のなかに。
また、捜索隊の通信を傍受したところ、宇宙船爆破は、金星入植者のテロ組織がバンクス理事暗殺を狙って起こしたのではないかと推測している。
アースコープは金星に収容所をつくっており、レナもそこにいたことがある。
いや、アースコープの自作自演ではないかという説もでる。
そうすれば、テロを口実に金星に派兵できる。
いずれにしても、犯人は宇宙船に乗りこみ、核融合を起こし、脱出したにちがいない。
犯人はこのなかにいるのか。
動機は、みつけようと思えば全員にある。
元安全調査官のターマンが視力を失ったのは、アースコープ社の仕事で事故に遭ったため。
そのときの補償は皆無だった。
ケインは政治犯だ。
こうして全員が全員を疑いはじめる――。
ヒッチコック映画はいつも冒頭がすばらしい。
「救命艇」も例外ではない。
この映画は、第2次大戦中の大西洋上で、Uボートの攻撃により撃沈された商船の救命艇が舞台。
冒頭、商船はすでに沈没しており、海からひとりずつ救命艇に乗りこむことで、登場人物を紹介していた。
それにくらべると、「ライフポッド」は宇宙船爆破まで手間がかかる。
なにしろ宇宙が舞台だから、ひとりずつ救命艇に乗せるというわけにもいかない。
「救命艇」にくらべると、登場人物の印象がいささか弱い感じがするのは、まずこのためだろう。
加えて、「救命艇」にあって「ライフポッド」にないのは、ユーモアとロマンスと自然現象。
それに「救命艇」の物語の背景にあるのは第2次大戦だけれど、「ライフポッド」にあるのは横暴を極める企業だ。
最後まで生き残る人数も、「ライフポッド」のほうが少ない。
未来はより殺伐としてしまうものか。
「ライフポッド」は、だれが宇宙船を爆破したのかという謎解きと、だれが生き残るのかという興味のみで最後まで押し切ろうとしている。
サバイバル色がより強い。
「救命艇」にあったようなトランプ遊びをする場面などがみられない。
そのため。少々一本調子な感じがする。
このあとも、ライフポッドには次々に危機が押し寄せる。
循環器システムが故障。
温度調節が効かなくなる。
飲料水が汚染される。
などなど。
「救命艇」にあった手術の場面は、「ライフポッド」でも再現される。
このとき「救命艇」では嵐が起き、緊迫感を否が応でも盛り上げていた。
いっぽう、「ライフポッド」では、このとき彗星の尻尾に入る。
さきほど「ライフポッド」には自然現象がないと書いたけれど、これは苦心のアイデアだ。
サイボーグのQ3は、以前木星の裏側で3週間漂流した経験がある。
そのときはQ3以外の全員が亡くなってしまった。
危機が続くなか、Q3は――ほとんどかれだけが――状況を好転させようと奮闘する。
この作品で一番印象的なのは、なんとか全員を助けようとするQ3の姿だ。
この映画は、ヒッチコックの「救命艇」のリメイク。
舞台が宇宙になり、SF仕立てとなっている。
2169年のクリスマスイヴ。
金星から地球に向かう、2000名の乗客を乗せた宇宙船GFCテラニア号の中枢部に、金属のタコのようなものがあらわれ、宇宙船は大破、爆発。
かろうじて、9名がライフポッドに乗りこみ脱出する。
その9名(赤ん坊をいれると10名)は以下。
・女性ジャーナリストのセントジョン。
・アースコープの理事、バンクス。
・金星育ちの若い女性、レナ。
・黒人のコック、パーカー。
・盲人のターマン。
・移送中の犯罪者、ケイン。
・船員のサイボーグ、Q3。
・女性操縦士のメイビーン。
・母親とその赤ん坊。
宇宙船の爆破による破片を受け、救命艇も損傷。
操縦室と居室をつなぐ通路が損傷し、いききができなくなる。
操縦室の遮蔽シールドが閉じなくなり、操縦室は宇宙線が防げなくなる。
交信システムもダウン。
パーカーは足にけがをする。
赤ん坊用の冬眠装置も破壊されてしまう。
利益最優先のアースコープ社が緊急設備を軽んじたため、物資も乏しい。
この点で、バンクスは非難を受ける。
ともかく、マーカーを射出し救助を待つことに。
レナは医学生で、地球に研修にいくところだった。
レナはパーカーの足のけがの応急手当をする。
赤ん坊が亡くなり、一時錯乱していた母親も亡くなる。
死因は、飲料水の入ったプラスチック容器をのどに詰まらせたため。
事故か、それともだれかの仕業なのか。
母子は宇宙に放出。
補給ブイの信号をとらえた救命艇は、メイビーンの判断でそちらに向かうことに。
到着まで3日の予定。
それにしても、宇宙船にいたタコのようなものとはなんなのか。
あれは採掘用具だ、とQ3。
鉱石を溶かす小型核融合炉。
そんなものがなぜ宇宙船のなかに。
また、捜索隊の通信を傍受したところ、宇宙船爆破は、金星入植者のテロ組織がバンクス理事暗殺を狙って起こしたのではないかと推測している。
アースコープは金星に収容所をつくっており、レナもそこにいたことがある。
いや、アースコープの自作自演ではないかという説もでる。
そうすれば、テロを口実に金星に派兵できる。
いずれにしても、犯人は宇宙船に乗りこみ、核融合を起こし、脱出したにちがいない。
犯人はこのなかにいるのか。
動機は、みつけようと思えば全員にある。
元安全調査官のターマンが視力を失ったのは、アースコープ社の仕事で事故に遭ったため。
そのときの補償は皆無だった。
ケインは政治犯だ。
こうして全員が全員を疑いはじめる――。
ヒッチコック映画はいつも冒頭がすばらしい。
「救命艇」も例外ではない。
この映画は、第2次大戦中の大西洋上で、Uボートの攻撃により撃沈された商船の救命艇が舞台。
冒頭、商船はすでに沈没しており、海からひとりずつ救命艇に乗りこむことで、登場人物を紹介していた。
それにくらべると、「ライフポッド」は宇宙船爆破まで手間がかかる。
なにしろ宇宙が舞台だから、ひとりずつ救命艇に乗せるというわけにもいかない。
「救命艇」にくらべると、登場人物の印象がいささか弱い感じがするのは、まずこのためだろう。
加えて、「救命艇」にあって「ライフポッド」にないのは、ユーモアとロマンスと自然現象。
それに「救命艇」の物語の背景にあるのは第2次大戦だけれど、「ライフポッド」にあるのは横暴を極める企業だ。
最後まで生き残る人数も、「ライフポッド」のほうが少ない。
未来はより殺伐としてしまうものか。
「ライフポッド」は、だれが宇宙船を爆破したのかという謎解きと、だれが生き残るのかという興味のみで最後まで押し切ろうとしている。
サバイバル色がより強い。
「救命艇」にあったようなトランプ遊びをする場面などがみられない。
そのため。少々一本調子な感じがする。
このあとも、ライフポッドには次々に危機が押し寄せる。
循環器システムが故障。
温度調節が効かなくなる。
飲料水が汚染される。
などなど。
「救命艇」にあった手術の場面は、「ライフポッド」でも再現される。
このとき「救命艇」では嵐が起き、緊迫感を否が応でも盛り上げていた。
いっぽう、「ライフポッド」では、このとき彗星の尻尾に入る。
さきほど「ライフポッド」には自然現象がないと書いたけれど、これは苦心のアイデアだ。
サイボーグのQ3は、以前木星の裏側で3週間漂流した経験がある。
そのときはQ3以外の全員が亡くなってしまった。
危機が続くなか、Q3は――ほとんどかれだけが――状況を好転させようと奮闘する。
この作品で一番印象的なのは、なんとか全員を助けようとするQ3の姿だ。
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