グランジュテを見て気づいた

2011-07-13 21:06:35 | 塾あれこれ
先日の山口塾OB会で話をしていて
愕然となりました。(オオゲサですが)

皆さん私より若干、あるいは或る程度、年齢が下です。
とはいえ20代30代ではありませんからクタビレていても
おかしくないはずですが、どういう訳かすこぶる元気。

私だけショボたれていたのです。

体力の問題もありそうですが、それより精神力。
皆さん前向きなのでした。

「え~、井上さん今だにツ-フィンガー?
 10本の指でキーボード叩かなきゃボケますよ」

「たまたま3月の震災でトルコ旅行がキャンセル」

「最近サキソフォンを習ってて今日も3時間練習」

などなど。

私が仕事すらシンドイ、なんて言うと、塾長が
「あと20年はやらなきゃ、仕事辞めるとボケるよ」

私、内心で(そんなに生きるか!)


『グランジュテ』に盆栽家の山田香織さんが出演されました。

売り出し中の方だそうですね。
カミサンは知ってた。

盆栽の世界に新風を送り込んでいるそうです。

彼女が家業を継いで5代目。
4代目の父上がコメントをされています。

「いかにも気楽にハサミを入れていると見えそうですが
 たいへん勇気がいることです」

・・そうなのです。

たとえ盆栽であっても「命を預かっている」わけで
彼らの(生涯)に責任を持ってやらねばなりません。

ならば人間を相手にする我々もたいへんに勇気がいる仕事を
していることになりますね。

盆栽で気づくことはないけれども。


むろん、頭では業界に入って以降は強く意識してきました。

我が家で少人数を相手に個別方式の塾をしていますと
どの生徒も自分の孫みたいなもんですね。

いろいろ文句も言いながら、受験や勉強の姿勢づくり
更には生きる力を育てるサポートや文化の伝承などなど
子育て・孫育てに似た責任を持たねばなりません。

その部分が「重たい」

責任を負うまいと思えば仕事を辞めるしかありませんね。
テキトウにやってる人もいるかもしれないけれど
料理人が不衛生な仕事をするわけにはいかないのと同じで
子供の人生に責任を持とうとしない塾は失格でしょう。

小さな規模になるほど生徒やご家庭のさまざまが目前に
浮かぶ様な気がして、それが重たいのです。

私には医者とか教師とか、とてもできないことは
以上の感情でも分かります。


責任を負わねばならんのであるが
どうやれば責任を負うことができるのか
そもそも責任を負うことなど可能であるのか?

人間の最高の責任の取り方の一つは死ぬことだろうと
思いますが、私が死んでもそれでどうなる?
何の役にも立たちはしません。

なら、やらなきゃ良い。

でも、責任をとれる教育者ってどれだけいらっしゃる?

生意気ながら私よりヒドイのもいるようですから
放り出すわけにもいかないのですね。

(この話、断続的に続きそうです)