JAMの報告の中で抜けている事の一つがIMONブースの事です。
設営日のIMONブース。
コンベンションが「西4号館→東4号館」に移動して会場面積が1.33倍に広がった分「3コマ→6コマ」に拡大させてJAM応援しているIMONです。
従来の 『販売2:デモ1』 から 『販売2:デモ4』 としました。
IMONのHO1067車両は、“走り”に於いて従来の16番或いは12mmゲージ鉄道模型を超えていると自負しているのですが、実際走らせて見せないことには理解して貰えないのです。
軸受けからキュルキュル音を出したり、モーター音、ギヤ音がしたり、室内灯がちらちらしたりしないで低速でも安定して走ります。
(JAM会場は合運同様周辺の音や声が大きくて自慢の「走行音に於ける“質”」が主張できないのが残念です)
それでも4つのエンドレスと1つの自動往復運転線を使って「走り」のアピールを行いました。
走行性能では151系がIMON全車中でも最高です。
3日間ノートラブルで車輪の清掃も一切無し、全ての時間走り続けたのは流石です。
【北斗星】客車は当然ノートラブルです。
牽引機DD51通常製品はアナログ/デジタル共用基板を搭載していますが、開発中のサウンドデコーダーを搭載して牽引テストです。
(長期走行による「実地実験」をやってしまいました・・・)
途中で音が出なくなるというトラブルに見舞われました。
スピーカーを別モノに変更してサウンドデコーダー搭載サービス開始に向かえそうです。
EF65501牽引による20系【あさかぜ】
20系は旧世代の客車なのでやはり中々厳しいです。 まず重いのが色々な意味で難点です。
構造は16番ブラス客車と同じ構造なのでインテリア/パネルライト組み込みでは【北斗星】客車の倍の重量があります。
台車だけは「新世代のダイキャスト台車」なので転がりが良く、よく走ります。
C57101[宮](宮原・戦前)牽引の15連【あさかぜ】
このC57101はIMONのサウンドデモ機です。
タングステンウェイトでお馴染みのC57は原宿店勾配線で【北斗星】12連フル編成牽引が可能な強力機ですので、20系が如何に重くても平坦線では軽々牽きます。
583系【はつかり】13連
583系はシリコン幌による「幌繋がり状態実現」と通電カプラーによる編成集電の元祖と言える車両です。
ただし、そのどちらもAjinによる韓国製で、旧世代に属します。
(台車・動力装置とフクシマパンタは日本製、車体はAjin)
通電カプラーは“ISカプラー”への交換を受け付けています。
この583系はIS-Kへの換装が終了していますのでほぼ完璧な走りです。
進行方向右側は‘電気側’で東北筋では奥羽山脈側、山陽筋では中国山脈側、左側は‘空気側’で窓によってはブラインドが降りています。
仙北ポーターの牽くナベトロ。
ベリリウム銅集電ブラシ(最近はベリ銅否定方向ですが)とIMONミニモーターによる驚異の走りです。
113系スカ色15連
これもノートラブルの権化です。 基本編成11連と増結4連の間が外観優先でTNカプラーです。
其処だけちょっと弱点なのです。
D511119[追]牽引のセキ48両+ワフ21000。
実物とほぼ同じ長さの運炭列車、ゆっくり走行中です。
この列車がいつも人気ナンバーワンです。 IMON蒸機の「機関車としての性能」は誇りです。
D51には予備機(D514[追]D51241[追])が用意されていましたが結局出番無しです。
セキ3000は「iPシリーズ№0」に追認されました。
ダイキャスト製TR41台車の出来が良いので全鉄道模型最高の走行性能を持つセキ3000です。
151系と併走するEF65535牽引20系【あさかぜ】
既出ですがEF65は動力装置のお化けのような機関車です。
モーターは軸の長さを特注した巨大なスイス製マクソンモーター一基で6軸駆動です。
フクシマ模型製作所(現南品川工房)による手堅い組立、超立体的な台車表現はホンモノのバネを組み込んであります(効かせていないです・・・効かせるバネでは細すぎて外観が駄目なので)
80系10連+クモユニ81
この80系は実は私の私物で、ISカプラーに交換してあります。
快走を3日間続けた151系。
木曽ボールドウィン+運材台車。
地味ですがこのボールドウィンも現在の製品では重いタングステンウェイト搭載です。
これまで同機用に使われてきた真鍮製ウェイトと現在の製品に使われているタングステンウェイト。
完成品が11月20日前後から順次発売される箱根登山鉄道モハ1、モハ2、モハ3ですが、KATO・HOユニトラックR370を直接S字に組んだ線路上を走らせました。
このコースには80‰の勾配が4カ所用意されています。
動力は乗り越しFギヤを使って両ボギーの外側車輪2軸を駆動しています。
京急230形は“HO”(左;1/87 16.5mm)と“J”(右;1/80 16.5mm)を並べて比較しています。
1/80 16.5mmを「HOゲージ」と呼ぶのがなぜ拙いかを説明するために展示しています。
もうご存知だとは思いますがHOとは1/87を意味する世界共通縮尺名称です。
ゲージは標準軌=16.5mmですが、ナローゲージはそれに合わせたゲージの線路を利用します。
16.5mmゲージに対して日本では70年程前からTMSが提唱している名称があります。
それが「16番」です。
「16番」には1/80日本型と“OO”(ダブルオー;1/76 16.5mm)と“HO”(エイチオーまたはエイチゼロ、ハーフゼロ;1/87 16.5mm)が含まれます。
しかし日本型16番(1/80 16.5mm)にだけは名称がありませんでした。
‘とれいん’誌は日本型16番(1/80 16.5mm)が16番でよいのではないかと主張しています。
それに対して私が感じた問題点
(1)同じ語に1/80を表わす意味と、1/76と1/87を一緒に表わす意味の2種類が発生してしまう事。
(2)むしろ『1/80 16.5mm』に“OO”“HO”と並んで主張できるスケール名称が付くべき事。
(OO=1/76・・・正確には4ミリスケール、HO=1/87・・・正確には3.5mmスケール)
16番は16.5mmのゲージから付いた名前ですからスケール名称に持って行き難い・・・
2つが有って駄目だと感じていました。
1/80 13mm、1/80 9mmを理解しやすくする名称で無ければならないと思います。
(16番ナローはまだ良いとして、16番スケール13㎜ゲージは噴飯モノ)
かつて松本謙一さんが居た時代の‘とれいん’で主張された“J”がその目的に適っています。
“J”がスケール名称、“16番”はゲージ名称です。混同する必要はありません。
“J”はJapanじゃないです。 「じゅうろくばん」から来ています。
“JM”は「じゅうさんみり」だそうですね。
この伝で行けば1/150は“K”「きゅうみりげーじ」スケールかもしれませんね。
(暗にこのスケールのパイオニアの会社名が含まれているとか?・・・)
この“J”を使えば1/80 9mmはJナローと言えばよいのです。
“Nナロー”“HOナロー”“Jナロー”“Sナロー”“Oナロー”という順番です。
IMONがHOjからHO1067へ呼称変更した目的は最終目的美しい合理性は此処にあるからです。
しかし、異を唱える人は居ます。
(理解や考察が足りない人の反論ではありません その次元の話ではないのです)
いわく、
「日本型16番にスケールなど無い」「→だからスケール名称など余り意味がない」
と言うのです。
(我々世代は全員が16番ユーザーでした・・・その我々ユーザーからの怒りと言っても良いかも)
確かに狭軌車両を模型化するときは線路幅は1/64か1/65辺りです。
だから蒸機のシリンダー中心間は1/60辺りです。
おおよそ大部分の断面は1/74(ランボード幅)から1/77(キャブの幅)程度にまとめ、長さ方向は1/76程度から1/80で出来ています。
いっぽう、“OO”は1/76で作られているでしょうか?
こちらは線路幅は1/87です。 (圧倒的多数派“HO”の線路を間借りしているから)
だから、1/82の部分もあるし1/80になっている部分も有ります。
ダブルオーも同様です。 英国形も日本の“J”と『同じ穴のムジナ』です。
それでもスケール名称“OO”が有るお蔭で009(ダブルオーナイン)が有るのです。
かつて‘とれいん’が“J”を提唱した時、受け入れ難かった原因の一つに、同時に提唱された“JF”(1/80 13mm)という名称に問題が有りすぎた事があります。
Jファイン・・・・ファインですか?・・・
ゲージ=1/64を受け入れる為に1/80を守っていない車両(J)をベースに軽く改造して楽しむ気楽さが無くなったら13ミリは片肺飛行です。
(上のリンクで上手く行かない場合はこちらから「雑感」に行けば見られます)
プロト・サーティーンクラブの掲げる「おおむねスケール」は殆ど製品がない世界「JM」で楽しく遊ぶ為の旗印です。
“JF”はそれに真っ向対立する名称だったのです。
さて、名称解説はこの程度にして新製品発表の内容を説明致します。
パネルの原稿は一部しか有りません(残念!) 撮影;名取紀之さん
IMONカプラーの最新作です。
左からHO-103、HO-201、HO-203です。
百の桁1=1.4mmビス使用ポケット。 百の桁2=2mmビス使用ポケットです。
HO用ケーディー#5、#8、#58に対応するのはHO-205です。
HO-205 を採用すれば#5と自動連結可能で、ヘッドが小さい事も有って僅かに連結妻面間が詰まります。
HO-203 は其処から1mm
HO-201 は其処から2mm 連結妻面間を縮める事が出来ます。
発売時期 1両用2個入りは9/19
お徳用 10両用20個入りはおそらく10月です。
1/80、1/87共用機能性パーツという分類の商品です。
Jスケール、正真正銘1/80のパンタ、Jパンタシリーズ新製品“PS101”です。
フクシマ時代のパンタは僅かながら大きかったのです。
カバー無しから9/19発売です。 丸カバー角カバーはその後追って発売です。
フクシマ時代IMONのHO1067ED75用に作ったPS101がベースと考えられます。
骨の径0.4mmとしてロストを使って組立の手間を省きつつグレードアップを果たしたものです。
Jパンタシリーズ“PS22”
PS22(銀・グレー) 11月発売予定
PS22B(銀・グレー) 12月発売予定
PS22BⅡ(銀・グレー) 1月発売予定
PS22CDⅡ(銀・グレー) 2月発売予定
Jパンタシリーズは他に
PT51H 発売中です。
そして
PT71 1本ホーン(銀・グレー) 今回新発売です。
PT71 2本ホーン(銀・グレー) 今回新発売です。
これらはパネルになっていない理由は、フクシマ時代と全く同じ製品での発売だからです。
iPシリーズ第二弾トラ45000 8月29日発売。
iPシリーズ第三弾トラ55000 8月29日発売。
レタリングは登場時のコトラ55000になっています。
トラ55000は18t積載可能であったことから後にストラにレタリングを変えていますが、レタリング変更時を調べたところ貨物列車全盛期の表現としてはコトラが妥当とした経緯があります。
iPシリーズ第一弾ワム90000にシンガーフィニッシュ仕様が登場。
値段的に大差ない割に手間が掛かるので敬遠されていたSF仕様ですが、無蓋車発売を機に発売です。
iPシリーズ第零弾セキ3000を例に取れば、販売は圧倒的にSF仕様だったので今後は全てSF中心で考えて行くことに致します。
iPシリーズは4弾5弾のトラ25000、トラ35000が今年冬、第6弾トラ40000は来年のJAMコンベンションでの発売を予定致しております。
iPシリーズの貨車群の最後尾は力を入れたブラス製車掌車を考えて居ます。
テールライトを美しく搭載して、ちらつかないように点灯させ、ぼんやりと室内灯も点灯させたいと考えて居ります。
フクシマ時代に近年バージョンを発売していた箱根登山鉄道旧型電車ですが、全盛期(昭和50年近辺)バージョンが「IMONブランドから」となって発売されます。
IMONブランドとなって一層のびのびとモノ作りに励んでいると確信致しております。
SL、EL、DLも徹底的に代表形式全機やって行く考えのIMONとしては客車も重要と考えて居ます。
10系軽量客車は順次発売して参ります。 まずは座席車から。
既出ですが、43系、32/35系、61系等はプラ下回りブラス上回りで作って参ります。
会場ではパネルに写っている4両が展示されて居ましたが、遠いので良く見えなかったかもしれません。
キット発売が今年冬、その後完成品が発売されていきます。
(伸びてしまって申し訳ありません)
全部まで紹介する予定でしたが、今日はここまで、明日に続きます。