01逢いたや2014⑤ホッケンハイム

2014-09-23 | 海外蒸機
いつもの通り特記無き写真は水沼先生です。

P;奥井
5月30日朝の天気予報です。 

“ドイツ曇り”です。 昔からいっぱい!いっぱい!泣かされてきた“ドイツ曇り”です。

ドイツの天気は毎日「曇り」です。

山下さんは‘気象神社’にお参りしてから訪独した様ですが、次からきっちり見習わなくてはなりませんね。

http://www.kisyoujinjya.jp/about.html

P;井門
井門の部屋から見たネルトリンゲン駅、朝の眺めです。 


水沼先生の部屋からポルシェの準備をする林先生を見ます。

P;井門
朝食です。

P;井門
ドイツの朝食は冷たいものばかりですがバイキングです。

P;井門
冷たいモノと言いますがこんな具合で美味しそうです。

P;井門
私の分はこんな感じで・・・・ パンがまた美味しい!

P;井門
ジャムには力が入っています。

P;井門
デザート関係ですね。 食べ過ぎなければとても幸せな気分で朝食を終えることが出来ます。

P;奥井
大満足中の井門です。

P;井門
本日の作戦会議! 奥井さんはオレンジ1個ゲットですね。

P;井門
ポルシェは林先生の運転でホッケンハイムに急行します。

ベンツ組は機関区に増田さんを迎えに行きます。 増田さんも機関区にサヨナラをします。

P;井門
我々専用に用意された朝食だったように見えます・・・何と豪勢な!


ポルシェ組は林先生運転でホッケンハイムを目指します。 助士席から水沼先生ショット!

ホッケンハイム;

 前日、山下組は01の姿を捉えるべく自動車レースで有名なホッケンハイムに泊まったらしい。 朝目覚めると雨はまだ降りしきっていた。 ホテルの部屋から下を見下ろすと林先生が911の準備をしている。 昨晩の酒が残っていて林先生にポルシェの運転を頼む。
 ポルシェの運転はやはり緊張が必要だ。 180km/hを超えると本領を発揮するがなかなかシビアだ。

 途中から酔いもさめて運転を交代し、一路ホッケンハイムに向けて最高250km/hでポルシェを飛ばす。 スピード無制限なので自分の腕が頼りだ。
 ホッケンハイムの駅へ行くと01の到着まで時間はぎりぎりだ、駅の回りは防音壁が延々と立っていてまるで新幹線のようで問題外。 ここはICEも走る幹線と気づいた。 さんざん迷ってやっと一般路線が田園を走っているところを見つけた。 急ブレーキで左折すると後ろから来ていたトラクターのおにいさんに怒られてしまった。 あぜ道を走りカメラを構える。

 回りを見回すと何人かの‘テツ’が三脚を立てている。 良かった!ここは撮影ポイントだ。 01 118の長いデフが見え、曇り空をバックに4台の客車を牽いて横切っていった。
 


原形機01 118が牽く列車。 (クリックで拡大します)

ホッケンハイムに泊まった矢野・山下組は‘103’はじめEL列車多数をゲットした模様です。

さて一方のベンツ組、今日は「阪上、奥井、井門」というチームです。 時間はさかのぼりネルトリンゲンから始まります。

P;井門
機関区入口の建物に入るとこの階段が有ります。 階段を上り西側に行くと寝室です。 2段ベットが沢山並んでいて博物館の仲間は土曜の晩泊まり込んで実物をいじって遊びます。

いじる・・・維持ると書くのが正しいかも・・・

P;井門
建物を抜けると機関区です。 通路から増田さんが出てきました。 ‘Ausgang’と書いてあるのは見学者用に機関区からの出口を示しているのです。

増田さんが出発の為に荷物整理している間にデトレフに手前側の小型機関車中心の機関庫の中を案内してもらいました。

P;井門
Lok“フュッセン”

走行可能な標準軌用蒸機の中ではドイツ最古の機関車です。

P;井門
“フュッセン”の銘板。 1889年製125年前です。

P;井門
“フュッセン”の後やや上方から。

P;井門
“フュッセン”上方から。

P;井門
64形です。

P;井門
64形、日本ではC11に相当する便利なカマです。

P;井門
最も安価に運転できる蒸機としてBEM(バイエルン鉄道博物館)として力を入れて修繕に取り組んでいるそうです。
        ・・・・最低でも52形が出てくるドイツが素晴らしいと思っているのですが。

P;井門
デトレフが示しているのが

P;井門
輸送伝票でしょうか。

P;井門
後から見たところです。

P;井門
油です。 機関区は油で一杯なので火事が怖いです。

P;井門
修理作業に欠かせない作業机。

マイニンゲンの修理工場を頼らず直せる部分の拡大を目指すBEMの心意気!

P;井門
Lok“RIES”

P;井門
Lok“RIES”やや上から。

P;井門
上から

P;井門
そして小型、中型機が修理に掛って居るクラの全景です。

P;井門
“Detlev”“Izumi”“Masaki”“Tomohiko”“Yoshihiro”

P;奥井
デトレフとしても数十年来の仲間とまた暫くの別れです。

P;奥井
昨日見た顔と違いますね。

P;井門
出口をすぎて別れの口上を述べるデトレフ

P;井門
カマを直して走らせよう。また飲もう。

P;井門
全員とハグして

P;井門
また逢う日まで

P;奥井
助士席から

P;奥井
最後まで記撮!

P;井門
バイエルンの丘陵地帯を走り

P;阪上
やがてアウトバーンに乗ってハイルブロンを目指します。 メーターは227㎞/h辺りか。

P;井門
トイレタイム。 アウトバーンのパーキングは大概素っ気無いです。

P;井門
なかなか広い!

P;井門
パーキングから裏の景色を見ます。

ベンツ組は無事ハイルブロンからネッカー川沿いに北上、41(故障した01 150の代走)と01(01 202)を迎え撃ちに行きます。

P;井門
Hassmersheim駅に車を停めて

P;井門
Burg-Hornberg城 “(Castle)-08”(ブルク・ホンベルク城)を背景に狙います。

阪上さんが草を踏んで皆の足場を整えます。

P;井門
41 360が6両の客車を牽いてやってきました。 (クリックで拡大します)

P;井門
‘41’はライトパシ‘03’と共通のボイラーに動輪径1600㎜のミカドの下回りを組み合わせた貨客両用と言うべき機関車です。

P;奥井
問題はここからです。 一か所しか出口のないここで変な車に出口を塞がれてしまいました。

すぐそこに車が停めてあるのが見えているのに道を塞いで車を置いていく不見識に呆然です。

P;奥井
その「お馬鹿」がクラクションで呼ばれて山から降りてきました。

P;奥井
靴を履き換えます。

P;奥井
彼女は今日の作業を諦めたのでしょうか。 

P;井門
この草深いコースしか駅裏に行く方法が無いんです。 国道に置いてしまえば簡単ですがそれはできません。

P;井門
国道を行くトラックです。 これで制限速度100㎞/hが国道です。

ベンツ組は後続して西からやって来る01を撮るべき撮影地を求めて駆け回ります。

P;井門
ネッカーゲラハ付近で川と線路を俯瞰できそうな足場が有りそうで、車で近くに行けないものかと道を探します。 視界の開けた場所をチェックしに行きます。

P;井門
駄目です全然線路は見えません。

P;井門
ここも線路が見えません。

P;井門
途中で降りて足場を探していた阪上さん。

P;井門
Neckergerach(ネッカーゲラハ)の街です。

P;阪上
ネッカーゲラハから対岸に渡る道から見た我々の探している足場辺りです。

この辺りは諦めます。

P;井門
別の場所を検討します。 駄目ですね。


 ホッケンハイムの撮影には一応満足しネッカー川河畔へ向かう、昨日うまく01 202を捕まえられなかった場所だ。
 雨はやんだが空は相変わらず暗い。
 途中また道を間違えてワインディングロードに入ってしまった。 森の中を急カーブが続く。 911のテストには絶好だ。 アクセルを踏み込むと猛然と加速、パドルシフトで2速まで落とし、4Sの機能でくるりと急カーブを曲がる。 短いトンネルではわざとシフトを落としトンネル中で鳴り響くポルシェサウンドを楽しむ。

 夢中で飛ばしていると町並みが見え、ネッカー川が見えてきた。 なかなか良い場所が見つからず、側道へ行くと川がきれいにカーブを描く地点が見つかった。
 車を置き斜面を登って行くと、また日本人‘テツ’がたくさんカメラを構えている。 鉄道趣味会の長老、宮沢孝一さんが居られる。 80歳を超えてはるばる撮影にいらしている。 お洒落で颯爽としていて趣味人はかくありたいものだ。
 やがて、汽笛が鳴り、川に沿って大きくカーブしながら01 202が通過していった。



(拡大できます)






 地の利がないため、迷いながら走っているので結構つかれる。
 もう300km以上走っている。
 今日は打ち止めとし、マンハイムに帰って夜の撮影会に備えることにした。



P;井門
ベンツ組の方はZwingenberg城を見遥かすZwingenberg(Baden)駅付近に行きつきました。

この景色はネッカー川を渡る道からの眺めですが、坂上さんはこの付近で撮る事にしましたが、我々は川沿いにある船が邪魔な感じがしてわざわざ国道に降りる事にします。

P;奥井
こんな場所です。 増田さんの背中も見えています。

P;井門
道路沿いなのでドイツ人(バイク乗り)の訪問が絶えません。

P;井門
日独親善を楽しみました。 高齢な程親日度が高い感じがします。

P;井門
記撮のシャッターまで頼んでしまいます。

P;奥井
もう来そうな時間になっても訪問者が絶えません。

P;奥井
「もう来ますよ」 「えっ、どれどれ」

P;井門
来ました。 (拡大できます)

バイクのアイドリングが煩くて動画は撃沈!です。

P;井門
乾杯です。

6人です!

阪上さんと合流してレストランに入ろうとしたところ矢野・山下組と合流となりました。 

P;井門
テーブルに置いて記撮です。 実は井門と矢野さん山下さんは運転者なので「水」です。

林さんがポルシェ組なのでベンツは井門ひとりで運転です。

P;井門
トイレに行きます。

P;井門
ベンツ いや便器が全部別物です。 わざと?

P;井門
便器の後でなんですがパンです。

P;井門
阪上さんはお煙草中です。

P;井門
成果物見せっこが始まりました。 

皆が色々「お遊び」を抱えている井門組と違って、矢野、山下組は真面目に‘鉄’に取り組んでいるので一方的に見せつけられる展開です。

P;井門
衝撃的なのは彼らが撮った先程の01 202の列車の写真です。

その場所を後で見に行く事になりました。

P;井門
グーラッシュズッペです。

http://kotobank.jp/word/%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5

P;井門
シュヴァインブラテンかなにかでしょう。 相変わらずカルトオッフェルを避けていますね。

https://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%B3&hl=ja&biw=1093&bih=521&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=klwhVKbODM-i8AWn04GYCg&ved=0CCcQsAQ

P;井門
ブラットブルストかな

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%B4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%88

P;井門
ブルストとシュニッツェルは6つに分けて食べる作戦です。

P;井門
ウィンナーシュニッツェル

P;井門
6つに分けます。 パースペクティブで変に写っていますが上手に分けられたつもりです。

P;井門
おねえさん

P;奥井
沢山食べて満足して

P;奥井
さあ頑張るぞお

P;井門
対岸に渡って見たツウィンゲンベルク(Zwingenberg)城です。

この高さからでは返しの列車は足回りが絶対に見えません。

P;井門
丁度好い足場です。 貨物列車を頂きます。

しかし、右から左へ行く列車の撮影地としては認めがたく・・・・

P;井門
色々な可能性を探しに歩きます。

丁度電車が来ましたがコンデジしか持っていない時でした・・・

P;井門
エーベルバッハ(ハイデルベルク~ハイルブロン間随一の街)も見に行きます。

P;井門
面白い足場を探して歩きます。 (足は主にベンツですが)

P;井門
その活躍するおベンツ君。

P;井門
景色がいい所に来ると皆で

P;井門
撮ります。

結局お城横位置で撮影しましたが、何となく現像しませんでした・・・

15分の時間差で01が追ってきますが対岸に戻った時点で並走になってしまいました。

P;奥井
並走中です。 (拡大できます)

エーベルバッハ停車中に先回りする事が出来ました。

P;井門
客車をハイルブロンで交換していますので01牽引列車の方が6連です。 (拡大できます)

P;奥井
お客様も頑張っています。

P;井門
ヒンターブルク(Hinterburg)

01は速くて車では追いつけません。

P;奥井
ネッカーゲミュント停車中に追い抜きもう一回チャンスが巡ってきました。

P;井門
来ました。

P;井門
なかなかいい感じ。 ネッカー川も入りました。 実に調子が良さそうな01 202です。

P;井門
ハイデルベルクに接近。

P;井門
このまま直行で夜間撮影会が開催されるノイシュタットに向かいます。



 マンハイムのインターシティーホテルは相変わらず愛想が悪い。

 ゆっくり遅いランチを楽しんでホームを眺めてからホテルへ帰ろうとするとまたホームに地元の‘鉄’が集まってきている。
「蒸機が来るのかい?」
と尋ねると
「No, 電気機関車だ、103が来るのさ。」
のんびりさぼっていたのに思いがけない駄賃だ。



(拡大できます)





 待つことしばし、クリーム色とえんじ色のスタイルの良い103型機関車が現れた。 今走行可能な103-117号だ。 一部へこんだり汚れがあるがいかにも現役という感じだ。 オーストリアの客車を牽いて定期運用に入っているのにはびっくりだ。
 他にも何両か生き残っているらしい。 ホイッスル等は無く静かに出発していった。
 ファンのひとりが“The most beautiful engine in the world”と英語でつぶやいた。
もう一人がそこまでは言わないけれどと、これも英語で答えた。
私が振り返り、“I agree, she is one of the best electric engines around the world.”
と言うと最初につぶやいた彼がうれしそうにウィンクした。



 103号機が出発してもホームのてつは減らずに少しづつ増えて行く。 これからノイシュタットに帰るSL列車がやってくるのだ。 幹線らしく次々と列車が到着、出発していく。

 やがて煙が見え41が姿を現した。41 360号機だ。ばらばらとファンが駆け寄って行く。








 ホームにいるファンは皆軽装備だ。 ほとんど煙も蒸気も上げず、しかし力強いブラスト音で発車していった。 ‘乗り鉄’達が体を乗り出しながら写真を撮っている。 進行方向の西の空が明るくなってきた。
 またしばらくすると今度は01 202がやってきた。 薄く煙りを上げている。










 ファインダーを覗いて居ると煙室が輝きだした。 久しぶりに太陽が顔を出した!

 やはり01は美しい。

 今度は元気よく、煙とブラストを吐き出し、夕日を浴びながら出発していった。


(今回も書き込みに30時間を要する大作でした・・・全部読んでもらってありがとうございます)