新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

学問的な結論

2010年11月01日 08時29分03秒 | 身辺雑記

 定期的に診てもらっているお医者がいる。

 そこは大病院なので、比較的医師の年齢は若い。転勤があるせいか、長い年月を同じ医師に診てもらうことはない。2~3年で替わってしまうのだ。そんな状況下でありながら、女医さんのS先生とは、かれこれ3年近いお付き合いだ。ありがたい話だ。

 先日も診てもらった。

 血液検査のデータを見ながら、

「まあ、この調子で頑張って下さいね」と、S先生。

 この言い方は、「快方に向かっている」ということではなく、「悪くなってはいませんよ」という意味合いが強い。過去にも繰り返されたやりとりだった。

 今度の検査に至る間、摂生という意味では、優等生ではなかった。気にしていた一つに、長距離運転があった。悪いデータが出るのではないかと懸念していた。ところが、誤差の範囲程度の改善があったのだ。

「自動車の運転は、続けていいのですね?」 おずおずと訊ねた。

「ええ、問題はありませんよ。ただし、ご家族はどんなご意見でしょうか?わが家では、父に運転を止めてもらったのですよ」

「何か不都合があったのでしょうか?」 逆に私が質問を返した。

「動作がワンテンポ遅れるようなのです。本人もそれを認めたものですから、止めてもらいました。そんなこと、ご家族には言われませんか?」

「ええ、むしろ運転を歓迎されています」 勢いに乗って答えた。

「それでは問題ありません」

「休みながら、一日に200~300キロ程度を走ってもいいですか?」

「ええ、支障ありませんよ」

 気分が乗ったので、次の質問に移った。

「お酒はやはり……」 と言いかけたら、言下にピシャリ。

「日本酒なら1合まで。ワインは2杯、ビールなら500ミリリットルまでです!」

 容赦なしの回答だった。

「それはどんな理由からでしょうか?」

「学問的な結論です!」

 アルコールに関しては、取り付く島がない。

 生理学的なメカニズムは知らないのだが、ここ2~3年ほど、この一言で終わりにされてしまうのだ。そこには患者の言い分を聞く幅はなかった。

「学問的な結論」と決めつけられては、引き下がるしかない。それを守らないのであれば、お医者にかかる資格がないではないか。

 

 

 

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 何はともあれ合格でしたね。 (太郎ママ)
2010-11-01 08:37:45
 何はともあれ合格でしたね。
 無茶しない程度で楽しい毎日を送ってくださいね。
 
 私のほうは、若干血圧が高めでした。
「様子見ましょう」との主治医の言葉。
 でしたから、その夜から、塩分を控えはじめました。
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運転が大丈夫とのこと、よかったですね。 (志帆)
2010-11-01 18:05:32
運転が大丈夫とのこと、よかったですね。
ご無理なさらずお楽しみください。

この歳になると病院とのお付き合いも多くなりますが、信頼できる医師との問診で安心感を得られることもあります。何はともあれ、今日を恙無く過ごせたことに感謝しています。
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太郎ママさん、こんばんは。 (ひよどり)
2010-11-01 20:27:40
太郎ママさん、こんばんは。
血圧には塩分控え目がテキメンです。
私は塩分でクスリが半分になりました。
もっと早くからそうしていれば良かったのにと、今は悔やんでいます。
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志帆さん、こんばんは。 (ひよどり)
2010-11-01 20:30:12
志帆さん、こんばんは。
お医者との関係によって、病気にも影響が出そうに思います。
どんなに正しいことを説かれても、合わない医師の話だと聞きたくなくなります。
本当は、ナマイキなのですが。
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こんばんは (ひろこーぼ)
2010-11-01 20:47:05
こんばんは
私から見ればかなりの「お言いつけ」を頑張っていらっしゃるようです
「このままいけば大丈夫」という風に聞こえます
うん そう言ってるようです

ブログファンの一人です
このままお酒は一合でしかもぬるめの燗で
 肴はお野菜の胡麻和えで辛抱して何時までも
   頑張ってほしいです

あれ~ 八代亜紀の「舟歌」歌いたくなっちゃいましぁー
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診察室での会話から、女医さんとの信頼関係が伝わ... (蘭子)
2010-11-01 21:22:27
診察室での会話から、女医さんとの信頼関係が伝わってきました。
主治医との関係は大事なことですね。
それにしても、どさくさ?に紛れて、1合を2合に増やそうったって無理ですよ。
何しろ、学問的、医学的見地からですから。
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