困ったことに、男は自惚れ屋なのです。
好いたらしい女性に、ニコリとでもされようものなら、天にのぼった気分になる。
自分にだけ見せてくれる笑顔だと思い込んでしまうのです。
女性から親切にされると、「オレを好いてくれているのかな?」と、思ったりするのが男性の特色。
満遍なく愛嬌を振りまいているつもりでも、自分にだけ向けられた真情と思いがちなのです。
「コンビニへ行くのですが、何かあったら、ついでに買ってきてあげますよ」 これはよくある親切心。
弁当、水、タバコ、チョコレートなど、無難な依頼でしょうね。
「亭主の下着を買いに行くから、ついでに買ってきてあげますよ」、と言えばどうなるか?
普通の神経なら頼まない。だって恥ずかしいことだ。
自惚れ男性なら、「オレに好意を持ってくれているんだ」と思い、喜んで頼むに違いない。
「ダンナと同じサイズでいいから、オレにも買ってきてくれ」 となること必定。
さてその後はどうなるか。
暫くの間、下着を買ってきてもらった男性は、ルンルン気分でしょうね。
私には、自惚れたくなるような、そんな気分のいいハナシには、なかなか出喰わせない。。
芍薬の朱の真情をはかりえず ひよどり 一平
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