新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
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全国民的な課題

2010年05月05日 07時55分09秒 | コラム・エッセー

 鳩山総理が、昨日、普天間基地問題を抱え、初めて沖縄へ行った。

 怒声を浴びながらの訪問であった。

 正直なところ、どんな言葉遊びをするのか、興味を持ってテレビを見ていた。

「普天間基地を国外・県外へ移転させたいが、抑止力の観点から、しばらくは沖縄の皆さんのご理解を頂きたい」

 バカっ丁寧な言葉遣いなので、言い回しの一つ一つを覚えていないが、そのような言葉だったと思う。

 その通りなのだ。

 基地は要らない。しかし、現状の国際情勢にあって、日本の安全保障の面で、米軍基地を取り除くことはできない現実があるのだ。

 沖縄の皆さんには、過剰な負担をお願いしてきた。申し訳なかったと切に思う。

 我々日本人は、本当にノーテンキ過ぎた。

 憲法の問題をはじめ、どのような国でありたいか、真剣な国民的議論が必要だったのだ。

 理想論的かつ教条的な平和論を空回りさせながら、一方では、他人の痛みに平然としていた。

 ことは安全保障の問題なのだ。

 日本の周辺には、虎や狼やハイエナが隙を伺っている。

 議論の決着まで、無防備の国家で済ますことはできない。

 そんなことも考えずに、マニフエストを掲げた民主党の責任は大きい。

 なかんずく、つい先日まで、「腹案がある」と言ってきた鳩山総理の責任は、極めて重大だ。

 そんな民主党に対抗できない自民党の責任も大きい。

 安倍、福田、麻生の各政権によって、国民の気持ちは自民党から離れた。

 しかも、小賢しいバラマキに惹かれて、無自覚に民主党を選んだ。

 国民が自ら墓穴を掘ったとも言える。

 本質的な論議を避けてきた責めを、我々国民は、今、痛切に感じなければならないのではないか。

 安全保障問題は、全国民的な課題だったのだ。

 国を護ることに関し、我々は無自覚過ぎた。

 遅ればせながら、国民的な論議をしなければならない。

 別館として、写真俳句ブログの「ひよどり草紙」を開いてます。

 ご覧いただけると嬉しいです。

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コメント (12)
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