それぞれの地方によって、あるいは木の種類によって、芽吹きの時期は異なっている。
乱暴に言えば、3月下旬から4月上旬にかけてのころが、木の芽時だろうか。
雰囲気としては、家の庭先、森や林などの風のない明るい日差しの中。
若芽が群れをなして芽立ちはじめる。
静かな中で、明るい何かが始まりそうな気分になる。
杉村凡裁(水葱)の
やり直し出来ると思う木の芽時
片山由美子(雨の歌)の
退院の荷のこまごまと木の芽時
の俳句がある。
確かな春の息吹を感じながら、自分の身体や心の中にも、「よし、やるぞ!」との新たな思いが、静かに芽生えはじめる「木の実時」である。
私はこの季節が大好きだ。
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