新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

亀が鳴く

2008年04月12日 06時55分21秒 | 写真俳句・エッセー

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池の面に空を映して亀鳴けり

 亀は声帯など鳴くための器官がなく、鳴かないのだそうだ。

 しかし俳句の世界では、「亀鳴く」を春の季語としている。

 藤原為家が「川越しのみちの長路の夕闇に何ぞと聞けば亀ぞ鳴くなる」と詠った。

 朦朧たる夕暮れ、どこからともなく聞こえてくる声を、「亀鳴く」とおかしげに捉えたことから、俳諧の世界でもてはやされ、「亀鳴く}が春の季語として定着した。
 遊び心から発した想像の世界である。

 先日の散歩の途中、池の中央に築かれた小島に昇った亀が、甲羅干しをしていた。

 首を空に向けて突き上げ、鳴き声をあげているようにも見えた。

 声帯がないのだというが、鳴いている姿と見ても不思議はない。

 池の表面には、春のもやっとした空が映っていた。

 私には不得手な想像力の世界。

 面白い亀の姿に触発されて詠んだ次第である。

   池の面に空を映して亀鳴けり   鵯 一平 

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コメント (19)
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