農を語る

自然にやさしい不耕起栽培

滋賀・福井訪問記(2)

2008-06-25 16:55:55 | 日本不耕起栽培普及会

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 育苗は水苗代で50a水田の東側の隅で150センチ幅の区画を固定して抜き板で区切り白と黒のマルチ0.5ミリの厚さのフイルムを下に敷く、ローラーをかけやすくするために抜き板には多少の傾斜をつける。灌水は用水を使い、簡単に下から補給できるようにしている。上はビニールトンネルで覆い、ワイヤーでビニールを固定するが、下の土が固いので一工夫してある。鉄管を使い軽い力でワイヤーが打ち込める工夫である。

 クログワイを大量に除草するが、この雑草を集めて野菜作りに応用できないかと、クログワイを集めてそこにトマトやキューリを植えて出来ばえを検討している。トマトの葉色は濃くなり、木は大きく太く育つ、奥さんが育てる買い置きの園芸用土よりもゆっくりだがちゃんと育つ。岩澤さんが雑草を集めて酵素発酵を勧めるが、これまで畑雑草だけでは酵素発酵はしにくいが、安井方式だとトロトロ層の粘性のある土が入るせいか畑雑草と水田雑草を混ぜることで案外うまく発酵していくような気がする。

 キューリは誘引が大切で上に伸びて沢山の実をつける。植えつける方向は岩澤さんは西日が当たるように西に向いて伸びるように配置してやると自然に野菜たちはそちらの方向に伸びるようになる。西はじに植えて東に向けて伸びるように仕向けてもこれはだめである。

 安井さんは元々は先を見通せる有能な大工さんで作業場にゆとりを持たせ、将来必要とする資材を保管できるスペースをもたせ、博物館のように道具類、古い木材、農機具類など何でも保存し再利用の道を常に考えている。今では米作りをリタイヤーする人が多いのでコンバインや田植え機など殆ど新品同然のものが処理費用付きで回って来る。農業の事情は大変なものである。バーベキュー用に使えるアルミの鉄板など資材高騰の折り、宝もので一杯である。

 雑草のなかでコナギは土をかき回しただけで浮き上がってくるので問題がない。ヒエの場合は深水にすれば生えてこない。

 田植えのコツは4日前から水を落とし、田植え当日は水切り状態にして田植えをして、1、2日根が落ちつくまで水はない状態がよい。(多古の場合田植えの時水が多くそれがその後の生育にも影響している。このことを忘れてはいけない。)


藤崎さんのイネは育ちがよい

2008-06-25 16:47:13 | 日本不耕起栽培普及会

08624fujisakiorizanae 藤崎オリザ水田の6月24日のイネの姿です。従来不耕起栽培のイネの生長は後期分げつ型といってゆっくり生長するのが常識であったが堪水をはじめて7年目のせいかイトミミズも950万匹を超えトロトロ層が増え米ぬか50㌔、ミネラル60㌔で初期生育が確保されている。利根川水系の栄養を含んだ用水ということも関係しているでしょう。2月に近くの川が改修工事が入って2週間ほど水が切れたせいか例年になくセリ、マツバイ、ホタルイ、コナギの除草に時間をとられている。