育苗は水苗代で50a水田の東側の隅で150センチ幅の区画を固定して抜き板で区切り白と黒のマルチ0.5ミリの厚さのフイルムを下に敷く、ローラーをかけやすくするために抜き板には多少の傾斜をつける。灌水は用水を使い、簡単に下から補給できるようにしている。上はビニールトンネルで覆い、ワイヤーでビニールを固定するが、下の土が固いので一工夫してある。鉄管を使い軽い力でワイヤーが打ち込める工夫である。
クログワイを大量に除草するが、この雑草を集めて野菜作りに応用できないかと、クログワイを集めてそこにトマトやキューリを植えて出来ばえを検討している。トマトの葉色は濃くなり、木は大きく太く育つ、奥さんが育てる買い置きの園芸用土よりもゆっくりだがちゃんと育つ。岩澤さんが雑草を集めて酵素発酵を勧めるが、これまで畑雑草だけでは酵素発酵はしにくいが、安井方式だとトロトロ層の粘性のある土が入るせいか畑雑草と水田雑草を混ぜることで案外うまく発酵していくような気がする。
キューリは誘引が大切で上に伸びて沢山の実をつける。植えつける方向は岩澤さんは西日が当たるように西に向いて伸びるように配置してやると自然に野菜たちはそちらの方向に伸びるようになる。西はじに植えて東に向けて伸びるように仕向けてもこれはだめである。
安井さんは元々は先を見通せる有能な大工さんで作業場にゆとりを持たせ、将来必要とする資材を保管できるスペースをもたせ、博物館のように道具類、古い木材、農機具類など何でも保存し再利用の道を常に考えている。今では米作りをリタイヤーする人が多いのでコンバインや田植え機など殆ど新品同然のものが処理費用付きで回って来る。農業の事情は大変なものである。バーベキュー用に使えるアルミの鉄板など資材高騰の折り、宝もので一杯である。
雑草のなかでコナギは土をかき回しただけで浮き上がってくるので問題がない。ヒエの場合は深水にすれば生えてこない。
田植えのコツは4日前から水を落とし、田植え当日は水切り状態にして田植えをして、1、2日根が落ちつくまで水はない状態がよい。(多古の場合田植えの時水が多くそれがその後の生育にも影響している。このことを忘れてはいけない。)