農を語る

自然にやさしい不耕起栽培

谷津田の湧き水のポイント(第4回)

2007-02-04 10:45:59 | 多古の里山

 谷津田の湧き水の誘導のポイント

 水田としての機能を持たせるのには豊かな水があるだけでは不十分でその水の流速が浄水場のように緩やかで生き物が生息できる範囲内でないと緑藻類が発生しにくくなる。上からの湧き水の流れの道ができてしまうと、その場所だけが深くなり、イネの生育が均一にいかない。あるいは根の生育がいわゆる不耕起らしい根にならない。そこで上からの水田の水口からの取り込みではなく迂回した下の水田の水口からの水の取り入れを工夫してみた。その結果緑藻類の発生が2週間後には確認でき、水田全体に広がりを見せている。オーバホローして必要のない水が流れやすくするのも大切である。

 田植え前は一端水を切る

 谷津田では手植えを基本としているが、歩行用の田植え機の利用も行っている。以前の湛水化しない不耕起水田では専用の田植え機が必要であったが、秋からの湛水を行っている場合田面が軟らかくなっているので歩行用で低速、深植えの仕様で可能である。昨年は植えつけ本数を2~3本で粗植であったが欠株を考えるとコシヒカリでは4~5本、古代米では2~3本が多古の天井田ではよさそうである。田植え機を操縦するのには一端水をきって水位を下げた方が作業がしやすい。