妄想を少しと、好きな物、好きな事を備忘録のように、

好きなもの、好きなこと、
思いついたまま綴っています。

好きの範囲は人それぞれ、お注意下さい。

視覚が、五感を刺激する。

2019年10月30日 | QOL

いざ美術館に出かけようと足を踏み出しても、

一体、何で、何の為に絵を見るのだろうと、

ダークサイドに落ちてしまう事がある。

 

朝起きて、空を見る、

天気予報で確認してみても、

部屋の中に籠っているには勿体無い天気、

ならばと、半休を取って出かけてみる事に、

多摩川を越え、ちょっと遠出をして、

神奈中バスが行き交うのに、

東京都だなんて疑ってしまう町田まで、

お目当ては、

何となく後ろめたい気持ちも、

多摩川を越える頃には薄まり、

晴れた空の下を歩いていると、

例のダークサイドも湧き上がって来ない。

そう言えば、平日の美術館巡りも久しぶり、

忙しいといっても、閑(ひま)をみつけて出かけたのに、

今年は、そうしなかったと、少し心が疲れていたのかと、

思いながら、お目当の絵の前に立つ、

春信の、春章の、清長と、そして歌麿。

ゆっくりと、無心に楽しむ事が出来た。

思っていた以上に、大当たりの展覧会。

一言に美人といっても、

時代時代、絵師毎に違いがあり、

それを、時代の流れに沿って展示されています。

 

ある意味、美人画って、当時のプロマイド、あるいは生写真

でも、それとの違いは、

白粉の匂い、その絵の中の美人さんの色香が鼻をくすぐる様な、

そんな気持ちになりました。

そして、彼女達が居る大川の水面を渡ってくる風、水の音、

大門の内側の喧騒。

 

数え切れないほどの絵が摺られたのに、

残っているのは、数える程、

でも、それらが残っているのは、その出来の素晴らしさから、

視覚が、五感を刺激する。

そんな強さが並べられた絵にあるのです。

 

この秋、いくつかの浮世絵の展覧会がありますが、

その中でも、外すことの出来ない一つだと、

そう思うのですが、如何でしょうか。



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