妄想を少しと、好きな物、好きな事を備忘録のように、

好きなもの、好きなこと、
思いついたまま綴っています。

好きの範囲は人それぞれ、お注意下さい。

妄想を少しと、好きな物、好きな事を備忘録のように、

いくつかの叶った夢、 数え切れないほどの忘れ去った夢、 平凡だけど、悪くはなかったと思う日々。 変わりのないことを嘆くのでなく、 変わらないことに安堵する、 でも、目を開ければ、小さな様々なことが変わっていく、 そんな小さな変化を言葉に綴り、 週末には酒を飲み、 日々、恥ずかしい妄想を、写真とともに、更新する。 そんなブログなのです。

自分の足で登る山が、、

2016年11月27日 | QOL

今年の山行の無事のお参りと、

来年も、こうして元気に山に行けることのお願いを兼ねて、

武蔵御岳神社に出かけてきました。

去年の同じ時期の行程と、前半は同じコースで、日ノ出山まで、

その先、金毘羅尾根を下って、五日市の駅まで、

そんなコースです。

相変わらずケーブルカーを使わずに、徒歩でテクテクと、

今日の天気予報と先日の雪なのか、人影もまばら、

せかせかと参道を登り始めます、

途中、案内所で道の様子を尋ねると、雪は融け、尾根道はグチョグチョと、

アイゼン無しでも行けるとのことなので、予定通りの行程。

三回目の参道登り、回数をこなすたびに早くなってくる。

山門の前に手水場は、行列も無く、サクサクと本殿へ、

去年なら、境内に咲いていた十月桜が見えず、残念。

紅葉は半ば諦めていたから、それに期待していたのだけど、、、

9時ちょっと前に登り始めて、ここまで、一時間。

後半戦の下りがグタグタになるので、日ノ出山への先を急ぐことに、

去年は、大勢の人で埋まっていた山頂も、今年は数えるほど、

心なしか、去年よりも眺めが良い様な、、

今日、登って来た御岳さん、

春に登った、大岳山。

確か、同じ景色を去年、、、

白く見えるのが雪の名残、

そして、

今見てみると、去年とほぼ同じコースタイム。

 去年は、ここからタルボのピークまでピストンして、白岩の滝は降りたけど

今年は、このまま、金毘羅尾根は、、

送電線の管理用の道に迷って、今年も送電線の鉄塔の基部へ、、

目印が、登山道のそれより目だって、迷ってしまう、

とはいえ、ほどんどが、ルートの平行しているから、

それを辿っても問題ないはず。

でも、道が途切れて行き止まりなのは、ちょっとドキドキ、不安になる。

定石通りに、道を分けた所まで戻り、登山道へ、

 こんな尾根道をトボトボ一人歩く、

追いつく人もなければ、追い抜く人も無い、静かな山道。

確かに、ぬかるんでいるところもあったけど、それほど酷くはなかった。

普通の雨降りの後の山道、ところどころに、雪は残っていたけれど、

最後の金毘羅神社に到着、14:30.

送電線の塔に迷った分だけ、時間がかかった。

あとは、人里の中を駅まで、小雨が降り始めたけど、

ここまでくれば、それもまた気持ち良い。

途中、こんな紅葉のジュータンを

里でも、紅葉は終わりに近づいている。

五日市の駅には、15:30着、

結局、遅れは、取り戻せなかった、

まあ、そうするつもりもなかったけれど、

 

先々週の、上高地

写真だけあげて、更新せずにいる、

標高でははるかに及ばないけれど、

やはり自分の足で登った方が、ブログに残すモチベーションが強い。

山の尊さは、高さではないって、実感している。


一番美しいもの

2016年11月27日 | QOL

都内の閑静な住宅街、全国的に有名ではないけれど、

都内でも指折りの高級住宅地の中にその美術館はあります。

 

入口をはいると、手入れの行き届いた庭。

雲ひとつない青い空を背景に、紅葉がきれいです。

木々の間に、

まさしく、それを撮った場所で、等身大の写真が、

御殿山の原美術館

開催されているのは、

歴史ある洋館の中で繰り広げられた快楽、

その瞬間を写真で切り取り、再現した会です。

 

はるか昔、部屋の片隅で、GOROって雑誌。

紀信さんの手によるグラビアにお世話になった身としては、

欲情とまではいかなくても、濡れてしまうような

感性と身体を刺激する写真。

それが飾られているその場所で撮られたもの

それ故に、その時の空気とか匂いまで感じられるから不思議です。

 


 

この写真を見た時、思い出したのが、ミケランジェロのダビデ像。

人体の彫像の最高傑作の一つとされるものです、

確かに、ミケランジェロの手によるそれは美しい、

でも、本当に美しいものは、男性の身体ではなく、

女性の、それも鍛えられた、肉体美は何よりも勝ると思うのです。

もちろん、ミケランジェロのダビデ像以上に、

この写真が切り取った瞬間の、女性の肉体は美しいと思います。

 

 

この展覧会、壇蜜さんの写真が取り上げられることが多いのですが、

実は、紀信さんの好みも、紗倉まなさんなのかなって、

ちょっと、勘繰ってみたりもします。

 

 

館を出て、現実の世界へ戻る為に煙草を一服、

視線の先の銀色のオブジェに映っていたのは、

 

追記、

でもね、一つだけ不思議だったのは、壇蜜さんの写真。

なぜか、全部の写真で、映ってない場所が一か所だけ、

確かに、長い髪の毛や手があるから、

それはそれで、良いのだけど、

他の女優さんとの違いを感じてしまって、、

 


公園の木々の葉も

2016年11月26日 | 季節

晴れて、日差しが暖か、風もなく気持ちの良い日、

いつもの公園を抜けて、お散歩。

櫻の木の葉は、すでに落ち、クヌギも冬の準備完了。

ちょうど、イチョウの木が色づき始め、

日差しの中で金色に輝いています。

この公園のイロハカエデは、ちょっとくすんでいて、

鮮やかに色ずくのかなって、

街中で、イチョウがこれだけ色ずいているのだから、

きっと、山では、もう紅葉は終わっているのかも、

明日の天気は、曇り、それも、午後から雨の予報。

降りて来るまで、雨が降らないと良いのだけど、、

 

追記、

行こうと思っている御岳山。

一昨日の雪が25センチも積ったのだそうだ、

秋の気配から、一気に冬の山へ、、、

それはそれで、楽しみ。


こんなお酒を呑んでいます vol 58.1

2016年11月26日 | お酒

明日、もうひとつの日本では、ヤシオリ作戦が決行される、

あのゴジラを凍結できるか、出来なければ、

もうひとつの世界の東京は、焼け野原、

それだけで済むとは思えないのだけれど、、

明朝8時、いったいどんな騒ぎになるのか、、、、

 

こちら側の世界の私はと言えば、

感謝祭明けの、一年で一番余裕のある金曜日、

さくさくと仕事を片づけて、

気になっていた美術展の梯子、

閑静な住宅街の中、まるで館さんの小説の舞台になりそうな場所での美術館。

そういえば、このお山のすぐそばまで第三形態が、、、

もうひとつの世界に想いを馳せながら、

何事も無い、平穏な金曜日の夜を、いつも通り一人杯を空ける。

お相手は、

静岡県 沼津市 高嶋酒造株式会社

白隠正宗 誉富士 純米酒 27BY

原材料名 : 米・米こうじ (静岡県産誉富士 100%使用)

麹米 :誉富士

掛米 :誉富士

精米歩合 :60%

酵母 : 静岡酵母NEW-5 協会11号

アルコール分 : 15度以上16度未満

製造年月日 : 28.11

ようやく手にした二合とっくりで燗にしてみる。

辛さが、舌を刺激する、

まろやかな舌触りがよりまろやかに、

そんな中、少しの刺激に、

心地よい麹の、日本酒の香り、思わずにっこり、

 

温度が下がって来ると、刺激が和らぎ、

甘い香りと、柔らかな舌触り、

喉を通る時に、少しの刺激。

早すぎる冬の先駆けの、ちょっと寒い夜には丁度いいお酒。

 

追記

冷たいまま呑んだらどうかと、気になっていたから、少し残しておいた、

それを、冷蔵庫から出して、冷や酒で、

さっぱりとして、呑み易い味、でも、味に深みがなくて、、、、

ただの呑み易いお酒になってしまった、、、

 

 

 


真冬みたいな寒さ

2016年11月24日 | 季節

東京で、雪紅葉をみるなんて、ちょっと信じられない。

11月の雪なんて、54年ぶりとか、私の生まれる前の話。

 

雪は止んだけど、気温は真冬みたいな寒さ、

夜になって一段と冷え込んだみたい。

 

これから帰る人、気を着けて、暖かくして帰ってください。

風邪などひかないように。

 

写真は、KAGAYAさんのTWITTERからの借り物

 

 

 


こんなお酒を呑んでいます vol 58

2016年11月23日 | お酒

先日、近所の酒屋さんで試飲会、

ぬる燗で、ほんのり甘い味のお酒。

運動後の乾いた身体の、細胞レベル、

いいえ、

ミトコンドリアの一つ一つにまで、染み渡ったお酒。

幸か不幸か、一升瓶だけの販売、

でも、その味をもう一度、楽しみたくて。

出張の帰り道、途中下車をして買い求めたのが、

静岡県 沼津市 高嶋酒造株式会社

白隠正宗 誉富士 純米酒 27BY

原材料名 : 米・米こうじ (静岡県産誉富士 100%使用)

麹米 :誉富士

掛米 :誉富士

精米歩合 :60%

酵母 : 静岡酵母NEW-5 協会11号

アルコール分 : 15度以上16度未満

製造年月日 : 28.11

 

試飲したときとは、違う銘柄、

とはいえ、お燗して呑みたいとたずねたときのお店の女将の怪訝そうな顔から。

とりあえず、部屋の温度になじませてからの一杯、

酸味のない、ふくよかな甘さ。 雑味のない、さっぱりとした喉越し。

いつも好んでいるタイプのお酒とは違う性格の子。

キンキンに冷やしても、きっとこの蔵の特徴は残っていそうな個性のあるお酒。

その証拠に、癖の強いチーズの味にも負けていない。

試飲の印象が強すぎたのか、ちょっとイメージと違う気もするけど、

好きになりそうな予感。

 


天気予報に

2016年11月22日 | 季節

今日がとても暖かで、夕方になってもセーターもいらないくらいだったのに、

明後日、24日。

未明の天気予報に小さな雪マーク、雨マークと対だから霙ってこと、

11月に東京で雪が降るなんて、ちょっとびっくり。

気温の差に、身体が悲鳴を上げそう、

それでなくとも、ちょっと、腰のあたりが危ないのに、

 

今日気づいたのだけど、

暦生活の「二十四節気と七十二候」、

一番下に、イラストが加わったみたい。

もう何年も続いているサイトで、写真も変化が無かったから、

ちょっと、新鮮。

 

追記、

今見たら、立春から揃っていたんだね、

いつかなのかな、、

ページの下まで見る事がなかったから、

今まで知らなかった。


今年最後のバラ

2016年11月20日 | 薔薇

秋の薔薇は、ゆっくりと時間をかけて咲きます。

寒さに時間が止まったかと思えば、

小春日和に誘われて、蕾が膨らむ、

行きつ戻りつしながら、ゆくりと時間が進んでいきます。

 

ようやく、蕾がほころび始め、

真ん丸い、毬の様な形の花が咲きました。

大きさは小さいとはいえ、

近づけば、薔薇特有の甘い香りが漂っています。

 


こんなお酒を呑んでいます vol 57.1

2016年11月20日 | お酒

カーディフなら、アームズ・パークだろうなんて、歳が知られてしまうけれど、

そのくらいに、83年のテストマッチの記憶は鮮明に残っています。

そのカーディフで、ミレニアムスタジアムと名前は変わったけれど、健闘してくれました。

点差は、その時の同じ三点差。

同じ点差だけれど、83年の時に感じた距離とは、違う距離を感じます、

それは、もちろん、スプリングホッグスに勝ったこともあるけれど、

ペナルティーの時に、ショットを選択したことに、相手の本気の度合いが分るのです、

ただ、惜しむべくは、ウェールズのジャージがセカンドジャージだったこと、

桜のジャージの代表が健闘しているとき、

我が家では、塩竈育ちの酵母クン達が働いて、

この子を美味しくしてくれました。

宮城県塩釜市 株式会社 佐浦 

特別純米酒 ひやおろし 浦霞

原材料名 : 米(国産)・米こうじ(国産米)

アルコール分 : 16度以上17度未満

日本酒度 : +1~+2

精米歩合 : 60%

まさしく、ラグビーの試合の80分間。

呑み頃の部屋の温度、予想通り、そしてサイトの口上どおりに、一番美味しい頃合いです、

 

くふくよかな甘みが、口のなかで広がり、なんの障害もなく、喉を通りすぎて、

胃の中で、体温で温めれられると、ゆっくりとお酒が、全身に広がって、

応援で枯れた喉、同点でノーサイドかもと淡い期待を裏切られた心を癒してくれます。

 

夏を越したお酒の優しさが、口の中で広がり、心を癒し、

喉越しの軽さに、油断していると、

じんわりと、お酒の酔いが身体に広がっていく、

熟成されたお酒の楽しみが凝縮されたお酒です。

お酒を女性に例えることが許されるならば、、、、

酸いも甘いも知った大人の女性に甘えているかんじでしょうか。


いつになく寂しい秋の薔薇園

2016年11月19日 | 季節

昼休みのお散歩の途中、定点観測しているカエデの木。

春咲きの新芽のころ、緑が濃くなり、小さな花が咲き、

夏の暑さに緑が濃くなり、そして、秋に色ずく、

このあたりで一番早くに紅葉が始まる木。

バカチョンならぬ(死語だね)、ガラ携のカメラで撮った色が

思いのほか鮮やかでびっくり。

 

雨ばかりの秋だからか、

今年の秋のバラは、いつになく寂しさをかんじさせる。

少し色ついた葉を背景だとよけいにそう感じるのかも、

 

今年最後のブルーライト

来年は、我が家の子も咲くといいな。


つるべ落とし

2016年11月19日 | 季節

スーパームーンの夜、あいにくの雨、

ならばとおもって、十六夜の月を見ようと見上げると、

最初に目にはいったのは、オリオンの三つ星、

星空も、もう冬になっているのだなと、、、

 

秋の日暮は釣瓶落としに例えられるけれど、

つるべ落としのような早さで、今年の秋は深まっていく感じです。

雨あがりの散歩道、

公園の木々が、まずは黄色から色づき始めています、

まだらですけれど、イチョウの木も、色づいています。

山の便りを見てみると、

奥多摩もそろそろ紅葉が見ごろを迎えているよう、

そろそろ、今年最後のハイキングの予定を立てようと、

きっと、明日は、雨あがり、天気もよく、きれいな紅葉が見れそうなのだけど、

来週の事を考えると、ちょっと自粛しようかと、

若いころなら、多少の無理も出来たし、したと思うのだけど、

まあ、山に行こうと思えるだけ、今は良しとしておきましょう。


こんなお酒を呑んでいます vol 57

2016年11月19日 | お酒

いつもの年ならば、忙しくない月。

今年に限って、忙しない日が続いています。

そのなかでも、今週は特に慌ただしかった日。

こんな週の終わりだから、、ちょっとイベントをと予定を考えていたのだけど、

なんとなく、ゆっくり身体を休めたいなと、、

とはいえ、真直ぐ家に帰るには、物足りなくて、、

閉店間際のタイムセールへ、、、

 

地下の食品売り場、閉店20分前、

生鮮品の売り切りセールの始まり、

週末の美味しい食材を仕込みつつ、

日本酒の売り場の試飲販売で、売られていたのが

宮城県塩釜市 株式会社 佐浦 

特別純米酒 ひやおろし 浦霞

原材料名 : 米(国産)・米こうじ(国産米)

アルコール分 : 16度以上17度未満

日本酒度 : +1~+2

精米歩合 : 60%

 

失敗だったのは、温度管理。

火入れ無しのお酒を、この季節室温に合わせておかないと、

お酒の妖精、そう、酵母クン達がお昼寝のまま、

冷蔵庫に近い温度でも、柔らかく、美味しいのだけど、

この温度帯で呑むと、味の違いが際立たない。

こうして、つらつらと書いているうちに、丁度よい温度になって、、、

 

なんて書いているうちに待ちきれなくなって、お燗を、、

といっても、「チン」するだけだけど、、

強制的に、酵母クンを活性化させる

温める事で、香りが起きる、

でも、正直お酒それぞれの違うを文字にするには、ちょっと経験不足、

麹の香りって、酵母クンの違いほどの変化はないのかなって、、

頭のなかの抽斗を探しながら呑んでみる。

 

ふと、チェイサーをと思って、

グラス注いでおいた冷酒を、、、

こんな無茶苦茶な呑み方が出来るのも、

家呑みだからの楽しみ方。


ベストショットかな、、速報

2016年11月13日 | 季節

余りのアクセスの少なさに、

ついつい、寂しくなって、、

とりあえず、今日の大正池から河童橋から明神あたりの写真を

田代池そばの枯野から、穂高岳、まさしく吊尾根。

河童橋と穂高。前穂から吊尾根、そして奥穂にジャンダルムかな、、

明神岳、

 

新島々のバスターミナル、

見上げれば、本当にいつもよりも大きなお月さま

明日はスーパームーン。

それも、いつもよりも大きなスーパームーンだって

でも、天気が悪そうで、お月さま見えないかもしれないから

小満月(こもちづき)のお月さま

 


手元には、

2016年11月13日 | QOL

松本までの指定席回数券が二枚手元に、

明日13日の日付が指定された座席と共に打たれている。

思い立って出かける先は、上高地

正直、滞在時間は四時間だから、

往復の交通機関に乗っている時間の方が長いけれど、、、

 

紅葉は早終わり、もうすぐ閉山。

すでに雪もふったとあるから、

もう初冬の装い。

天気は晴れ、気温もそれほど寒くなさそうだから、

明日は早起きをして、出かけてみることに、

だから、今夜は、軽く、泡の出る麦芽のスポーツドリンクで前祝い。

軽い苦みが丁度よい刺激になって美味しい。


生き難い性

2016年11月12日 | 読書

ズボンの裾から入って来る風の冷たさが辛くなる季節、

長めソックスにすれば良いのだろうけど、いっそのこと、、、、

もっと、薄くて、丈夫、様々な色のバリエーションがある履き物があるにの、、、

男であるが故にそれを手にする、履くことが難しい、、、、

まあ、脛に、毛を持つ人にとっては、その心地良さが半減してしまう。

 

この本の作家、クリスチャンは、ドイツの寒さを防ぐために、

偶然手に取った機能的な履き物を肌にした時から、彼の冒険が始まります。

そして、この本は、一年に渡る彼の冒険談とも言える本です。

 

 「女装して、一年間暮らしてみました。」 サンマーク出版

 クリスチャン・ザイデル著、長谷川 圭訳

一足のストッキングを身に着けたことで、彼は、女性という性に興味を示します。

そして、男の自分のなかに、その性が生きていることに気づき、

女性として、といっても、女性の服を身につけての生活を始めます。

そのなかで、女性という性別のもつ生き方、行動、感じ方、考え方に親しみを覚え、共感し

男性としてのジェンダールールよりも生きやすさがあることを知ります、

男性「性」としてあるべき姿に縛られている男性よりも、

その性別による規範が女性の方が緩やか、あるいは自由であることを知り

その自由さ、居心地の良さに魅かれていくのです。

とりわけ、女性になった彼を受け入れてくれた女性達との関係の方が、

彼が過去に経験してきた、男性としての男同士の付き合い方よりも、

はるかに自由で、開放的で、楽しいものだと、知ります。

それに、男性が女性にする、例えば、ドアを開けておく、重い荷物を、、

そんな日常的な行為にも、女性として、居心地の良さ、なんだか、得をした気持ちになります。

 

幾つの嫌な経験は、主として男性から仕向けられたものですが、

きっと、一番つらかったのは、仲の良い男友達を失ったこと、

自分の隠しておきたい憧れや興味を実践してしまった男への恐怖だろうと、

確か作者は分析していたと思うのですが、

ここにも、男性の男としての性規範の許容範囲の狭さを感じます。

ただ、最後に、再び男性の服に戻った時、

女性の姿をしていたときに親しかった女性達の接し方も変わったことを

性別の違いって、単に服装という包装紙だけで、

中身、つまり身体の性はそれほど関係無いのかと、思ったりもしました。

 

この本を読んでみて、思っている以上に、男と女の性の距離は近いものだと、

ただ、その間に、高い壁があり、それ故に誤解が生まれると、

ところが、その高い壁は、実は片方の性、男性だけが造っているもので、

女性は、すでに容易く低くしてしまっていると、

なんだか、男のの保守性を、いいえ、自らが守るべきモノを間違っている頑固さに

ちょっと残念な気持ちになりました。

 

メンズブラを身に着けると、優しい気持ちになるって、昔言われましたが、

スカートは、ましてや、ブラはともかく、男性もフェミニンな、ノンセクシャルな服を着る事で、

ちょっとだけ、性の立ち位置をずらすことで、新しい世界が見えてくる、

そんな経験をするべきなんだろうなって思うのです。

そうすれば、ガラスの天井に「ヒビ」も入るかもしれません。

 

隗から始めよではありませんが、久しぶりにしてみようかな、

あの着心地の良い服を肌にまとわせること、やさしく支えられる感じ、

わたしにとって、好きな、心地よい服を着る事。