沖縄 8 Scene

沖縄で生まれ沖縄に生きる
      8郎家の日記

750時間で得たもの

2017年10月16日 | スキルアップ

 3度目の宅建士試験に挑んできたので、てんまつをご報告いたします。

 会場は過去2回行われた興南高校ではなく、西原町の沖縄キリスト教学院大学でした。妻と10郎に車で送迎してもらいました。かつて女子大だったこともあってか、とてもきれいなキャンパスでした。

 しかし、教室内の机はかなり狭く設営されていました。ご覧の通り、隣の人の解答用紙をのぞこうと思えばのぞけるくらいです(笑)。おっと! 不正に免許を取得した者には、知事は3年以内の期限を設定し、受験を禁ずることができるのですよ!(学習した知識をさりげなく披露)。

 今年は「背水の陣だ」との思いを込めて、3日間の夏休みも試験対策にフル活用しました。同じ時期に夏休みを取得し旅行を計画している後輩に「先輩はどこに行くんですか」と聞かれ、メラメラと闘志が燃えたぎったものです。わしは旅行どころか苦行じゃい!(笑)

 さて、会場には1時間前に着席し、単語帳や語呂合わせ(やってよかった。法改正や統計で出ました)など最終調整しました。妻に買ってもらったチョコレートをつまみ、睡眠打破ドリンクを飲んで、いざ、試験開始。人生で初めて耳栓も使用しました(去年、後部席のおっさんの独りごとがうるさかったからです)。

 前半はスムーズに進みましたが、後半に入ると民法が難しかったので焦りました。かつてない問題の出し方で、解いていても当たっている自信があるものが一つもなく「これは(14問中わずか5点という惨敗だった)一昨年のパターンもありうる」と冷や汗が出ました。一番力を入れた宅建業法はそれなりにできていましたが、暗記頼みの法令制限が、これまたつかみどころのない手ごたえだったので不安のまま2時間を終えました。脇には汗がびっしょり、両肩はものすごく凝っていました。 

 迎えに来た妻と10郎の顔を見ると、なんだか今年もだめかもしれないという思いがよぎりました。理由は今でもわかりません。過去2回の強烈なトラウマでしょうか(笑)

  自宅に戻って、いざ採点! WEB上では予備校の先生たちが「裏を取りながら」、徐々に「解答」をアップしていくのです。一答ごとが心臓に悪い! 採点中は、喜びと半信半疑の気持ちから、マウスを操る指が多少震えましたよ。

 結果は、なんと37点! (最初は38点だったのですが、予備校側の解答ミスあり)。目標に掲げていた36点を上回っていたのです。昨年涙の32点から5点上積み。地道な努力が形になっていたのです。うれしかったです。

 内訳としては民法14点中点(まさに奇跡!神様がくれたとしか思えません)、法令制限8点中点(昨年の3点から意地のリベンジ)、宅建業法20点中16点(18点目標でしたがなんとか、なんとか土俵際で踏ん張りました)、税法その他8点中点(税はヤマが外れましたが統計がどんぴしゃり)。正直、あと100時間やるから、来年この点数をもう一度取れと言われても取る自信がありません。

 各大手予備校の合格ライン予測では高くても35点(34点で落ち着きそうな感じ)。昨年と同程度の難易度となっているので、今回はほぼ間違いなくボーダーを超えたと思います。もちろん合格ラインは国が決めることなので、合格者のパーセンテージを過去にないほど下げる可能性だってあります。そうなると37点でも危ういかもしれません。さらにマークシートで1、2点ミスしている可能性もなきにしもあらず、ですから。 

 まぁ、そういうマイナス予想は置いといて、どちらにしろ、やるべきことをやり、成果は出せたので、11月末の合格発表を楽しみに待とうと思います。 

 それにしても3年間、短いようでやっぱり長かったです。合格ラインに届いたことには素直に喜びたいのですが、3年もかかったという事実は大いに反省材料でもあります。通算750時間(1年目300時間、2年目200時間、3年目250時間)に対し、ちょっと日数かけすぎましたという意味です(ちなみにレベルは違いますが簿記2級は1年半250時間程度でした)。原因はやはり継続的な勉強をしなかったことですね。過去2年とも不合格になった後、半年は遊んでましたから。750時間を3年間で割ると一日当たりの勉強時間は情けないほどです。ほぼ独学(予備校を利用したのは補講のみ)とはいえ、とても資格勉強をしているとは言えない生活です。計画では遅くとも2回目で受かり、44歳で迎える今年は本命の試験に挑戦する年だと考えていたので、やはり反省すべきところは反省いたします。※8郎の750時間とは、勉強に関する時間はすべて入れています(通勤バスの20分読書は除く)。なので他人様からすると実質500時間だといわれるかもしれません。

 また、参考までに、基本独学だった8郎が使用したテキストは「パーフェクト宅建」でした。もちろん3年連続で買いました(泣)。あとはユーキャンの一問一答(不要という指摘もありますが役に立ちます!)、そして最初に買った漫画テキストです。あとは無料WEB講座を拝聴したくらいかな。過去問は7~9年分を6~7回繰り返しました。

 書き出すと3年の思いが募って長くなりそうなので、試験に関してはもう終わります。とにかく、しばらくは机に向かうのはちょっと休んで、本命の挑戦への準備も進めていきたいと思います。またご報告させていただきます。宅建士になるための登録実務講習というのも申し込まなければなりませんし。

 家族や上司、友人など応援してくれた方々にお礼を言うのは、やはりご正式な合格発表を受けてからにしたいと思うとります。

 いやぁ~、久しぶりに肩の荷が下りた感じがします。恥ずかしながら44歳のおっさん、かなり緊張、ストレスの中に身を置いていたのでしょう、今さらお腹が下し気味になってきました(笑)

 【後記】安室奈美恵の「HERO」を聞いて癒されています。ご存知の通り、この曲は昨年のリオ五輪のNHKテーマ曲ですが、ちょうど8郎の宅建の勉強時期ともかぶっており、8郎も金メダリストたちと闘争モードを共有したい(笑)と、Ituneで聞いていたのですが、残念ながら不合格。今年はやっと聞けそうです。ただ、昨年8郎は初めてこの曲を聞いたときに、安室奈美恵の声質になんだかこれまでと違う「強い母性」を感じました。これは安っぽいラブソング、彼氏への応援歌などではない、もっと大事なもののために歌っているんだと強く感じていました。大事な人との約束を果たすために最後まで戦うことを誓う強い気持ちです。自分勝手な生き物である男にここまで強いメッセージは出せないでしょう。8郎の勝手な推測ですが、おそらく息子さんのために歌っていたのではないでしょうか。ネット情報によると息子さんは今春から大学進学しているそうです。引退報道を聞いたとき、8郎はこれまた勝手に一人納得したものです。安室さんは来年9月まで頑張るそうですが、沖縄が生んだスーパーアイドルに、ひとりのウチナンチュとして心からおつかれ様でしたとお伝えしたいですね。まず会えないけど。もし紅白に出たら絶対見ます!by44歳のおっさん。

 

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  さて、2週間ほどブログをお休みしていたので、その間の8郎家のお話を記録しておきます。下写真は巾着袋とTシャツを頭にかぶり、どこかの国の王様にでもなった愛息10郎です。「宿題は後回しだ」と言い張っているところです。

 そんな10郎は宅建試験前夜の父の部屋にも遠慮なく入ってきます。その夜は「ジューク・スカイウオーカー」となって現れました。座頭市のような貫禄を醸し出しています。

  いきなり戦いを挑んできます。おいおい、父は明日、3年越しの決戦やで~。集中させろ~。

 おかげで緊張がほどけたのかもしれません。

 妻の勤め先のビーチパーティーでの10郎の写真です。もちろん妻撮影。汗だらだらでスイカをほおばる息子に夏の日の成長を感じました。

 そこで友達になったという同い年の少年とのツーショット。「自分よりちょっと背が高くていいやつだった」とのこと(笑)。新しい友達ができてよかったな! スイカをほおばりながら、男友達と無言で水平線を見つめている息子の姿がいとおかし、です。

 それにしても最近、妻の写真撮影の腕前が上がったような気がするのは気のせいでしょうか(笑) 被写体が自分が生んだ息子だからそうなるのでしょうね。

 

 そうそう、10郎に関してうれしい出来事がありました。小学校主催のお話大会で見事、学年代表になったのです。コンテストには8郎も半休を取り、見学に行きました。ステージの上で一人立たされた息子の姿に父も緊張。「おんぶおばけ」という物語です。

 5人の中で一番声が小さかったのですが、スパルタ母さんと練習した身振り手振りや表現力が高く評価され、見事優勝! PTAの役員から賞状をもらいました。市長婦人でいらっしゃるとか。

 帰りがてら「いっぱい練習した10郎の話し方が一番面白く聞こえたんだよ」と褒めてあげると、「お父さんが毎日物語をしてくれるからだよ」と言ってくれました。親ばかごめんですが、父8郎はこの言葉を宝物にして生きていくことでしょう。

 これにはちょっとした後日談があります。

 残念ながら、後日の全学年対抗の全校大会では入賞できず、メダルももらえませんでした。妻のスマホ動画で見ると、体育館に響く大きな声を出して頑張っていましたがね。ただ、同じ1年生の女子は年上に交じって入賞していたようで、妻の話では10郎は帰りの車の中で「俺も本当にメダルを取りたかったんだよ」と悔し泣きをしていたそうです。伸び悩んでいる空手のことで父にちゅーじく言われているので、名誉挽回、ここでいいところを見せたかったのでしょう。

 父は、メダルを取れなかったことを悔しいと感じていることにうれしさを感じました。さらに感動したのが、帰宅後の風呂場から10郎の泣いているような声が聞こえたので、耳をすませていると「来年は絶対金メダル取るからね、バイバイ!」と一人誓いを立てているではありませんか! 風呂場でも泣くほど、そして一年後のリベンジを誓うほど悔しかったんだな。とてもほほえましく、うれしかったです。ちなみにバイバイとは風呂のお湯に向かって言ったのだそう。水の精がいると本気で信じている面白い息子です。子供の成長って本当に楽しいものです。

 8郎も積み上げた750時間を振り返ってみると、合格点を取ったということより、息子にあきらめなかった姿を見せることができたのが、一番の収穫かなと思いました。たかが資格試験といえ、2回不合格となったあの時にあきらめていたら、今の息子に何が言えただろうかと思っています。ま、たかが資格試験ですがね。

 ということで、今日はこれにて。とりあえず重荷を下ろしたので、ブログも適時更新していきますね。

【後記】ここまで書いて結局不合格だったら、あまりの恥ずかしさに当ブログを閉鎖することでしょう。そのときはそっとしておいてください(笑)