沖縄 8 Scene

沖縄で生まれ沖縄に生きる
      8郎家の日記

8郎の酒場放浪記

2017年06月17日 | どぅしぐわぁ

 梅雨の後半選真っ只中の沖縄です。豊見城市で予定されていた沖縄初開催のAKB総選挙イベントが荒天を理由に中止が発表されましたね(選挙自体は屋内実施するそう。どうでもいいですが・・・)。その判断は結果的に正解です。雷こそ鳴っていませんが、ごらんのような空模様となっています。観光業界には影響が大きいでしょうね。

 秋元康大先生の企画戦略に、おニャン子時代からまったく波長が合わない8郎(多くの作曲を手掛けた後藤次利大先生の才能は認めざるを得ませんが)。ということで、選挙結果などに触れず、遅ればせながら本題に入らせていただきます。

 

 前々から書いておこうと思っていたお話です。それは8郎の中学校時代の友人ツカピンと、そのご家族で切り盛りする居酒屋についてです。

 

 友人といってもツカピンとは中学校時代に1年だけクラスが一緒になったというだけで、卒業以来20数年間で2回くらいしか会ったことがない程度の付き合いでした。しかし、2年ほど前に別の友人から、ツカピンが8郎が勤める会社の近くに居酒屋を出して8年くらいたつ、という話を聞いて、去年の仕事始めの日、初めて一人顔を出したのです。それは同時に、8郎にとっても人生で初めて一人で居酒屋に足を踏み入れた瞬間でもありました(笑)。出張時にも一人で居酒屋に入ったことのない「行かず嫌い男」です。そんな男をツカピンは「お~8郎、なんで俺よりはげてるば~」と中学校時代と変わらない笑顔で迎えてくれました。奥さんとお母さんもいつも笑顔で、常連さんの多い店だということは数分でわかりました。成人した長女から中学生の長男まで4人のお子さんに恵まれたとも知ってびっくり。それからは友人・同僚を誘い、よく通いました。ツカピンの万人を受け入れる懐の深さと修行を積んだ料理の腕前は、みなに好評で、8郎も自慢でした。

 下写真は店の正面。先日けんぱぁからラインで送られてきた写真を無断で転載しています(謝)。

 そんなツカピンですが、4カ月ほど前に急に脳卒中で倒れてしまったのです。店の後片付けの最中に倒れ、救急車で運ばれたあと、集中治療室に運ばれたようです。奥さんは生きた心地もしなかったようです。8郎も友人から聞いてびっくり。その3日前まで店で一緒に酒を酌み交わしていたからです。その後、一番のどぅしぐわぁであるススムが入院やら支援策の手続きやらいろいろ駆けずり回ってくれたそう。8郎ら草野球チームダン〇ンズでもお見舞いを集め届けました。同時に8郎たちも40代半ば、同級生の突然の病に我が身を戒めました。ツカピンは今も入院中です。リハビリに励んでいるそうです。

 それ以後、店は奥さんとお母さんの二人で切り盛りしています。8郎も当初は、少しでも店にお金を入れてあげられたらと、もっと友人らを連れて行こうと思ったのですが、行ってみると常連さんたちが定期的に来てくれているのと、逆にあまり客が入ると、お二人がパンクしてしまいかねないという現実に直面しました。常連客の女性がヘルプに入るときもありますが、それにも限界がありで。それからは無理せず一人で通うようにしています。8郎もコワモテを顧みず配膳を手伝うときもあります。

 そうやって「一人通い」を続けていると、思わぬ楽しみに気づきました。カウンターの常連さんとの交流です。カウンター席では重鎮といわれるNさん(職場も自宅も近いということでほぼ毎日いらっしゃいます)、ツカピンと同じく同級生のOさん(すでに社長です)、営業トークとギャグが一流の銀行員Tさん、同業他社で移住組の女性Uちゃん、近くでカラオケスナックを経営する剣道の達人、などなど個性的な方ばかりです。他にも県外のリピーターもたまにきて、話が尽きません。直近では福岡から来た歯科医とその彼女と盛り上がってしまい午前1時まで飲んでしまいました。

 AV女優数人とその撮影クルーが来たこともありました。お母さんによると、沖縄ロケの際は必ず寄るとのこと(驚)。撮影隊はどこにでもいるふつうの兄さんたちで、ばか騒ぎするでもなく、本当に打ち上げ的な感じで1時間半ほど楽しんでいました。ほっそりとした女優さんが帰り際にきちんと「ごちそうさまでした」と言ったのにはちょっと感動しましたよ。44歳にして居酒屋での社会勉強をさせてもらっているような感じです。この店で隣に座らなければ、夜が明けた世界では単に通り過ぎていただろうと思われる方々と飲み友達になれたのは、すべてツカピンと奥さん、お母さん、この店のおかげですね。

 料理人ツカピンが不在となって、刺身のほか人気の創作メニューも休止となりました。でも、お母さんや奥さんが作ってくれる「タケノコ天ぷら」=下写真=はとてもビールに合います。あとはエイひれもよく頼みますね。

 先週通ったときにはお母さんがスマホで動画を見せてくれたのですが、そこには病院のベッドであぐらをかいて笑顔を見せるツカピンの姿がありました。かなりやせていたけど変わらない笑顔でした。お母さんも「自分で座れるようになってうれしい」と喜んでいました。まだまだ先は長そうですが、大きな一歩です。

 ツカピンが店に復帰したあかつきには店名を公開したいと思います!(写真見ればわかるか)。その時には皆さんも遠慮なく押しかけてください。8郎もまた先輩同僚を誘って散財してもらおうと考えています。ツカピン、リハビリ頑張れよ! 慌てる必要はないけど、年明けにはカウンター越しにツカピンの笑顔が見れたらいいな。それまでは楽しさを覚えた「一人通い」を続けることでしか、復帰を支えることができない飲んべえ8郎です。

 来週も顔出そうと思います。

 

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 さて、家族3人でもマンション近くの酒場を放浪してきました。まさに放浪家族です(笑)。浦添市の「銀兆」という店です。ネット情報では釣り好きの大将だけに新鮮な刺身が売りのようです。昭和チックな看板、ちょうちんなど引っ越してきたときから気になっていたのです。

 まずは、刺し身盛り合わせ(1000円)=下写真。一番格下グレードの「潮(うしお)」でもこれだけのバリエーション。左下のピンクのやつは、固めでしたが、脂がのっていて超まーさん。優しそうな女性の店員さんがコワモテの大将に聞いてくれて「ハラゴー(トロのように脂が乗っていておいしいが筋が多くて少々固い部分)です」と教えてくれました。魚名は忘れました。マグロかハマチだったかと。貝殻の下になぜか千切り大根(つま)が隠されていたのには、見つけた10郎も驚いていました。

 天ぷら盛り合わせ(800円)も。エビも2匹入っており豪華です。ただ、衣は古き良きウチナー天ぷらで、少々厚め。好みは分かれるでしょうね。これだけでお腹いっぱいになります。妻はあまり合わなかった感じ。焼き鳥はまあまあでした。基本、海鮮系の店なんでしょうね。

 そんな中、おすすめは「ナス揚げだし」。大変おいしゅうございました。お上品なわりには価格も380円とお手頃。次からは刺身とこれだけでも十分かも。

 「クレヨンしんちゃん」のDVDが見たくて早く帰宅したい10郎(笑)。刺身は完食しました。飲んでいるのはホッピーではなくもちろん水で~す。10郎によると「水じゃなくてお冷」とのこと。どっちでもいいあらに~。大人ぶりたい年頃かなぁ(笑)。

 満腹で帰宅。自宅に遊びに来た友人を連れて行ってもいいかなと思う店でした。

 ここで元祖酒場放浪記の吉田類大先生に習って一句。

 

 飲まなけりゃ 去年咲いてた 宅建桜・・・(字余り)

  

 座布団とらんけよー。 

 冗談はともかく。10月の宅建どころか、完全になめていたITパスポート試験(7月)もやばいっす(ネット上の模試で4割弱しかとれませんでした)。

 誰だ~、簡単だって言ったのはっ(自分です)。あと2週間でどんなして2割も上げれっちゅーねん。絶対FP3級より難しいぜ。ん~、勉強、勉強! 

 

 とにもかくにも、当たり前に酒場を放浪できる、そんな平和な世の中がいつまでも続くことを願っています。自由であるべき心の中にまで権力が土足で上がり込んでくる「共謀罪」が強行採決されたこの国の未来を、酒を飲みながらも憂う44歳です。冗談も言えなくなるのかな。

 今日はこれにて。