JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

私のヒマとはヒマが違う

2008年07月15日 | s-u

母に「やっと梅雨入りか」と言わしめた天気も昨日一日だけ、今日は夏空が戻ってきました。ただ、日陰に入れば風は爽やかで、昨日より不快指数は低かったんじゃないでしょうか? 
えっ?こっちは暑くてたまらなかったって?
まぁ、まぁ、このあたりで唯一誇れるのは「冬暖かく夏涼しい」という季候ですので、充分うらやましがって下さい。(笑)

そんな夏空の今日、私は相変わらずの寝不足気味でありまして、いえね、体調不良で寝られなかったのでも、呑んでいて寝られなかったのでもなくて(お酒は飲んでいましたが)、昨晩はTVを見ていて寝られなかったという、私としてはじつに珍しい寝不足なのであります。

昨年の暮れだったでしょうかNHKで、鬼才、実相寺昭雄の追悼番組が放映されました。(亡くなったのは、2006年11月29日)
じつはこの時、私はこの番組を見逃しておりまして「見たかったなぁ」と思っていたら、昨晩『ハイビジョン特集』で放送されたのです。ラッキー!

ただし、放送時間帯はMさんのお店のヘルプでしたので、後でゆっくり見ようと録画を予約していったのですが、ゆっくりとはいきませんでしたね。12時過ぎに帰宅してシャワーを浴び、プシュー、トクトクトク、グビー、カッー!とやったついでに見始めちゃったんです。これが寝不足の原因、文句は言えません。(笑)

実相寺昭雄というと、映画・ドラマの監督であり、作家であり、脚本家であり・・・・
じつをいうと、私はそれほど追っかけていた方ではないのです。
もちろん年代が年代ですから、ウルトラマンやウルトラセブン、怪奇大作戦といった番組での彼の監督作品はリアルタイムで見てはいたはずですし、かのウルトラセブンと宇宙人(メトロン星人というんだそうですが、あまり興味は無いもので)が、ちゃぶ台越しに話をする名場面も記憶にありますよ、でもそれが何ていう監督の作品だったかまでは感心ありませんでしたもんね。
それにほら、官能小説やエロ映画には全く興味のない人でしたから、あ・た・し(ほんとかぁ!?)
始めて実相寺昭雄という人を認識したのは、申し訳ない、映画『帝都物語』だったかもしれません。

それでもちょっと興味があって見た昨晩の『肉眼夢記~実相寺昭雄異界への招待~』は、なかなか面白い番組でした。
ナビゲーターは、京極堂シリーズの京極夏彦氏、(そうかぁ、『姑獲鳥の夏』の監督は実相寺昭雄だったもんなぁ)彼が実相寺昭雄の脳の中に迷い込み、脳の中にあるちゃぶ台の部屋、映像の部屋、蒐集物の部屋、エロスの部屋、音楽の部屋を巡っていくという構成。

なるほど「いかにもいかにも」といった番組でありました。
しいて難を言えば「真面目な優等生が、無理矢理、不真面目な天才劣等生の真意を探る」的な違和感は感じましたが、これもNHKらしさではありましょう。

内容を細かくお話ししていると、どんどん長くなってしまいますし、なにより、見ていない方に教えちゃったら、私が寝不足にまでなって見た苦労が報われませんから、教えて上げません。(笑)
いやらしく、気になった言葉を三つだけ上げておこうかな
「映像を放棄することから 作家内面の観光を取り払わねば、」
「歌詠みを 羨ましきと 野を駆ける 歌詠めぬ身の 冬の汗かな」
「所詮、人生ヒマつぶし」

私のような「いつもヒマばかり」とは、全く違う重い意味を含んでいそうで、見終わった私は、まだ未読の彼の著書『闇への憧れ』を何としても探して読んでみたいと思ったのでありました。

さて、今日の一枚は、トミー・タレンタインです。
スタンリー・タレンタインの実兄トミーが、おそらくは唯一残したリーダー・アルバムではないでしょうか?(私の知るかぎり)
とはいっても、実質はマックス・ローチ・クインテットのアルバムといっても良い内容です。
ブルーノートに残る弟との共演盤等々では、さほど「凄い」と感じるトランペッターとは思いませんし、弟とは逆にその後ジャズ・シーンから離れていったトミーですから、印象はじつに薄いトランペッターです。
でも、ここでの彼はじつにいい、よどみない美しい音、マイナー曲の「GUNGA DIN」など秀逸だと思いますよ。(この透明さが特徴の無さにつながっていったのかなぁ?)

一時は「幻の名盤」なんて呼ばれていましたけど、CDでもお目にかかったことがあるので今ではそうでもないのかも?
ともかく、マックス・ローチ・クインテットの代表作の一つだとも思います。

TOMMY TURRENTINE
1960年1月19日録音
TOMMY TURRENTINE(tp) STUNLEY TURRENTINE(ts) JULIAN PRIESTER(tb) HORACE PARLAN(p) BOB BOSWELL(b) MAX ROACH(ds)

1.GUNGA DIN
2.WEBB CITY
3.TIME'S UP
4.LONG AS YOU'S LIVING
5.TOO CLEAN
6.TWO,THREE,ONE,OH!
7.BLUES FOR J.P.

追伸、

先日、パーカッションニスト平子久江さんを招聘した我が友人が、こりもせずにこんどはソプラニスタ岡本知高さんを呼ぶんだそうで、さすがに前回の招聘に学んだことは多かったようで、昨日からチケットを販売しだしたそうです。(前回は販売開始が遅すぎたよ、ほんと)
さらに主催を地元テレビ局にするなど努力も多いに感じられますし、岡本さんが彼の後輩ということもあって、「かなり気合いの入った演奏を聴かせてくれるはず」と自信満々でおります。
お時間と興味がございましたら、ぜひともお聴きにいらしてみて下さい。
詳細は以下の通りです。

日時:2008年11月1日(土) 会場13:00 開演14:00
会場:いわき芸術文化交流館アリオス 大ホール
入場料:一般5,000円(ペア券9,000円)学生席2,500円
問い合わせ先:いわきアーツ 0246-88-6848
出演: 岡本 知高 
(オフィシャルHP:http://www.sopranista-okamoto.com/blog/archives/date/2008/05/
   ピアノ 榎本 潤
   その他、地元高校生選抜者との共演も予定