JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

バブ・アンド・テキーラ!

2008年07月22日 | y-その他

3.14159 26535 89793 23846 26433 83279 50288 ・・・
3月14日が『円周率の日』なら、今日は22÷7(7月22日)がその値に近いから『円周率近似値の日』なんだそうでありまして・・・でも22÷7は3.1428 5714 286 ・・・だから少数以下2桁までしか同じじゃないでしょ・・・・・・・・
って、そんなこたぁどうでもいい、『大暑』の今日、昨晩あたりから急に上昇し始めた気温で頭がボーっとしてるんだから、πの事なんざぁ考えたくもありません。

「バブさん、アップル・パイ食べます?」
今日の午後、仕事先で奥様が作られたというアップル・パイをごちそうになりました。
イヤミのない甘さとシナモンの良い香りが、甘い物苦手の私でも美味しくいただけて
「奥さん、プロ以上ですよ。」(ちょっとゴマはすりましたが)

このアップル・パイ、旦那様である社長の大好物なんだそうで、
「俺は、嫁さんに惚れたわけじゃなくて、このアップル・パイに惚れて結婚したようなもんだから」
「それはそれは、このクソ暑さに負けぬほどお熱くて、アップル・パイに負けないほど甘~~いお話、ごちそうさまです。笑」
私とは違って甘党の社長は、一日に必ず一回はスイーツを召し上がるんだそうで、
「甘い物はなんでも好きなんだけどね、特別旨いってわけじゃないんだけど、時々このアップル・パイが、どうしても食べたくなるんだよなぁ」
なんだそうですよ。ほんとお幸せでよろしゅうございますねぇ

アップル・パイではありませんが、たしかに毎日口にしなくても、思い出したように無性に食べたくなる(飲みたくなる...笑)ものってありますよね。
ほら、唐揚げだとか、カレーだとか、ケンタッキーって人もいるし、私の友人にはマックのフィレオフィッシュなんてのもいたなぁ。
私の場合は・・・・・・う~~~ん、蕎麦とテキーラですかねぇ?(笑)

蕎麦好きの私は、ただただ蕎麦が食いたくなる時がたしかにあります。
一度そう思ってしまうと、もうそれ以外は食べたくなくなるんですよね。あれは不思議だよなぁ・・・・
テキーラの方は、今の季節が最も飲みたくなる時期です。
えっ、なら買って来て飲めばいいだろうって・・・ところが、「そうは烏賊の金○」なのであります。

第一に、そう量はいらないということ、つまり、一,二杯で後はウイスキーみたいな。
第二に、冷凍庫でギンギンに冷えた、あのちょっとトロ~っとした状態で飲みたいわけです。我が家の冷凍庫に私の酒が入るスペースを確保できると思いますぅ。
第三に、それだけのためにライムを買う贅沢など、我が家では許されるはずもありません。

以上の点から、テキーラは何処かお店でいただくより手がないのです。

酒があれば、そこにはかならず歴史が潜んでいる。十六世紀、「陽の沈まぬ国」と言われた強国スペインが足を踏み入れた北アメリカ大陸南部で、アステカと呼ばれる先住民が造りだした地酒に西洋の蒸留技術が加わり、生まれた酒がある。その名はテキーラ。
                                         「世界銘酒紀行」より

私がテキーラと初めて出会ったのは大学生の時でした。
もちろん、あの頃は味など二の次、塩を付けたレモンの輪切りをシャブリシャブリ、クイっクイっとあおり続け、目的は『酔う』ただその一点でありました。
本当にテキーラに目覚めたのは、17,8年ほど前だったでしょうか。
とある行きつけのバーでマスターが
「バブちゃん、バーボンのストレートばっかあおってないで、たまには別の酒も飲んでみれば」
と出してくれたテキーラ、これが絶品だったのです。
マスターがアメリカ滞在中に(5年ほど住んでいらしたそうで)知り合ったメキシコ人の友人が、不定期に送ってくれるという、日本では売っていない代物。しかも、お店のメニューには載っていない裏物なのであります。
香り抜群、喉ごし抜群、切れ味抜群、爽やかさも抜群、抜群抜群みんな抜群(笑)
それ以来、思い出したようにテキーラが飲みたくなるんです。
特に今日みたいに急に暑くなったような日、
「生ライムに塩、ギンギンに冷えたテキーラ、たまんねぇ」
てな感じです。

あ~~~こんな話をしていたら、ほんと、飲みたくなっちゃいました。でも、今日は飲みに行けないんですねぇ・・・
何で、πがアップル・パイになってテキーラになっちゃったんだろ、くそう!思い出すんじゃなかった。
「ママ(いつものバーの)、今度行ったときは、ビール、テキーラ、バーボンの順番ね」

さて、今日の一枚は、思い出しついでに「アビラ・アンド・テキーラ」が入っているジャズ・メッセンジャーズです。
このアルバムは、ブルーノート初の12インチLP用録音盤ということになります。

指揮官はホレス・シルバー、実態はアート・ブレーキーという様がよく出ているアルバムですよね。でも、私が最も気になるのは、やはりケニー・ドーハムでしょうか。
ドーハムの良さは「俺様の演奏はどうだ!」っていう、おごりというか、出しゃばった態度というか、そういうところが無いことだと思います。(反面、マイナス点でもあるのかもしれませんが)
だからでしょうか、この時期の他のトランペッターと比べてじつに叙情的に感じられます。
ひょっとしたら、もう一つの野望、歌手になりたいという気持ちがそうさせたのかも知れませんけど。
バード・ランドのクリフォード・ブラウンももちろん良いんですが、カフェ・ボヘミアのドーハムにもとても魅力を感じるバブ君でありました。

THE JAZZ MESSENGERS AT THE CAFE BOHEMIA Vol.2
1955年11月23日録音
KENNY DORHAM(tp) HANK MOBLEY(ts) HORACE SILVER(p) DOUG WATKINS(b) ART BLAKEY(ds)

1.SPORTIN' CROWD
2.LIKE SOMEONE IN LOVE
3.YESTERDAY
4.AVILA AND TEQUILA
5.I WAITED FOR YOU

追伸、
もう一つ思い出しついでに、テキーラの豆知識を一つ
メキシコでは、竜舌蘭を原料にした酒を一般的に「メスカル」と呼ぶんだそうで、その中でハリスコ州テキーラ町周辺の特産竜舌蘭「アガベ・アスール・テキラーナ(ブルーアガベ)」という品種で造られるものだけを「テキーラ」というのだそうですよ。
そして、熟成期間別に、蒸留直後のものを「ブランコ(ホワイトシルバー)」、大きな樽で二ヶ月以上一年未満熟成したものを「レポサド」、小さな樽で一年以上熟成したものを「アネホ」というそうです。
こんどテキーラを飲む機会があれば、ちょっとだけ思いだしてみてください。



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