JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ヨシヨシしてって、は・な・し

2007年08月21日 | j-l

あっちゃーーー!!!
困りました、ドジリました、やっちゃいました。
昨晩、Mさんからの呼び出しを受け、シャワーだけは浴びてから行こうと、急いで帰宅・・・・この急いでがいけなかったんです。
急いだあまりに風呂場で転倒しそうになりまして、何とか体は支えたのですが、その支えた立役者が両手ともう一箇所、前歯だったのです。

「え~~~~~ん、前歯が、ま・え・ば・が~~~~~」

そうでなくとも歳とともに弱っている歯でありますから、両手のホロウがあったとて、我が立派な体重に太刀打ちできるわけもなく、みごと一本、宙に舞ってしまいました。さらにもう一本もぐらつきがあるように思うし・・・・・

今日、早めに仕事を切り上げて、歯医者に行ってきましたよ。
とほほほほほほほ、入れ歯確定です。しかもまずは治療をしてからと言うことで、しばらくかかりそうなのでありまして・・・。
想像してみて下さい。冬場ならまだしもこのクソ暑いさなか、マスクをしていなければいけない状況に陥るという悲惨さを

「え~~~~~ん、暑いよう~~~、かゆいよう~~~」

きちんとした前歯が出来ないうちは、おちおち飲みにも出かけられやしない、ましてキスだって出来ないじゃありませんか。(だれと?)

「え~~~~~ん、可哀相なボクチン・・・・・」
「へへぇーーーーだ、バチが当たったんだバチがぁ、ふざけた生活してるからそうなったんだよ~~~だ!!!!」
「・・・・・・・・・・ピュゥフュゥ」
怒るにも、変な空気漏れしか出てきません。

どこかの優しいお方、可哀相な私に
「よしよし、かわいそう、かわいそう」
って、なでなでしてくれませんかぁ・・・・・
「甘えてんじゃないわよ、気持ちわりぃ中年オヤジが!!!!」
「ひえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

さて、今日の一枚は、ハンク・ジョーンズです。
いいですよねぇ、このジャケット。
窓から何を見てるんでしょ、女性のこのアングルからのこの姿というのは、いやはやなんとも・・・・・・ そんなこと言ってるからバチが当たったんですかね。(笑)
以前、『ジャズ批評誌』に投稿させていただいた「ジャケ買い」にこのアルバムを入れても良かったのですが、内容が先にありきの一枚であったので外しました。

B面(6~10)はハンクのソロ、A面はピアノ・トリオという構成で、私的にはA面の方が好みでしょうか。(逆に売りはB面なのかもしれませんけど)
ジョニー・スミスのギターが、なんともいい味を出しているように思うのです。もちろん、レイ・ブラウンもですけど。

始めて聴いたときに、とてつもないインパクトを感じる一枚ではけしてありません。聴き込めば聴き込むほど味わいが増す、そんなアルバムだと思います。
ボクチン(?)はお子様なので、分かったフリをしているだけだと思いますけど、落ち着いた大人だからこそ味わえる良さ、みたいなものを持った一枚なのでしょう、きっと(笑)

URBANITY / HANK JONES
1953年9月4日[1-5], 1947年9~10月[6-10]録音
HANK JONES(p)
JOHNNY SMITH(g) RAY BROWN(b)[1-5]

1.THAD'S PAD
2.THINGS ARE SO PRETTY IN THE SPRING
3.LITTLE GIRL BLUE
4.ODD NUMBER
5.BLUE FOR LADY DAY
6.THE NIGHT WE CALLED IT A DAY
7.YESTERDAYS
8.YOU'RE BLASE
9.TEA FOR TWO
10.BLUE ROOM


ローチ、おまえもか

2007年08月19日 | p-r

私がマックス・ローチというドラマーの演奏を、最初に耳にしたのはどのアルバムであったでしょうか。
サキコロだったのか?ブラウン=ローチだったのか?バド・パウエルのトリオだったのか?モンクとの共演だったのか?
バリバリのバッパーだったのか?いやハード・バッパーだったのか?アバンギャルドな試みだったのか?
長年にわたり多くの重要アルバムに係わってきたマックス・ローチたればこそ、私にはそれを特定することができません。

彼、マックス・ローチは、2007年8月15日夜、マンハッタンの病院で83年の生涯を閉じました。
ある意味、モダン・ジャスの生き証人ともいえる彼もまた、旅だったのであります。

1924年1月10日ノース・カロライナ州で生まれたローチは、間もなくニューヨークのブルックリンに移住、1942年にはすでにドラマーとしての腕前はそうとうのもので、チャリー・パーカーとの共演を果たしています。
この頃、彼のもっぱらの興味は、モダンなドラマー、ケニー・クラークであり、『ミントンズ・プレイハウス』に頻繁に通いながらクラークの奏法を学ぶことに必至であったそうです。
初レコーディングは、コールマン・ホーキンスのグループに加わって、1943年12月18日にBrunswickに残されたものだと思います。この時ローチはまだ19歳でした。
その後、ディジー・ガレスピーのコンボに参加、ベニー・カーターとともに西海岸へも出かけました。
ニューヨークに戻ってからは、マイルス、パーカーらと共演し1952年にはノーマン・グランツ率いるJATPでヨーロッパ各地の巡業も行いました。
大物との共演はさらに続き、1955年、ついに念願のマイ・コンボの結成。ご存じブラウン=ローチ・クインテットであり、ローチはもちろんブラウニーの名声を一機に高める名コンボの誕生だったのです。


左から、ソニー・ロリンズ、クリフォード・ブラウン、
リッチー・パウエル、マックス・ローチ、ジョージ・モロー。

ところが、1956年6月26日、最良のパートナー、ブラウニーが交通事故で突然この世を去ってしまいました。
もちろん、ローチの衝撃と落ち込みはすさまじいものだったでしょう。しかし、立ち直ってからは、ケニー・ドーハム、ブッカー・リトル、ジュリアン・フリースター、タレンタイン兄弟、ジョージ・コールマンといった有力新人を次々とコンボに迎え、活躍を続けたのです。

大きな転機は、アビー・リンカーンとの結婚であったでしょうか。
社会派的傾向が強まり、人種問題を織り込んだ演奏、吹き込みを続け、戦闘的なジャズ演奏者として知られるようになります。

1972年、パーカッション・アンサンブル「ムブーン」を結成、マサチューセッツ州に移り住んで、マサチューセッツ大学で教鞭もとりました。
1977年以降は、ニューヨークに舞い戻り活躍を続けていましたが、ここ最近は体調を崩し、ずっと入院状態であったようです。死因は今のところ発表になってないとのこと

1940年代にはバップ・ドラマーとしてこれを完成させ、1950年代にはワルツ拍子に取り組み、1960年代には複雑な変拍子に挑戦するといった具合に、常に新しいリズムに挑戦し続けたマックス・ローチ、彼がジャズ界に及ぼした影響は計り知れないものでしょう。
私の親しみあるジャズメンは、年々旅立ってしまいます。年齢を考えればそれもしかたのないことなのでしょうが、それにしても寂しいかぎりです。
「ローチ、おまえもか・・・・・・」
ともかくは、名ドラマー、マックス・ローチのご冥福を心よりお祈りいたしましょう。

さて、今日の一枚は、もちろんマックス・ローチです。
このアルバム、好き嫌いがハッキリと分かれるアルバムかもしれません。しかし、ローチがいかに時代を捉えた鋭い感性を持っていたのか。これを知るには最適なアルバムのようにも思えます。
もちろんこの時期のローチですから、そのコンセプトを聴き取るという少々面倒な事が必要なのかもしれませんし、ローチのアグレッシブなスタイルに圧倒される感もあります。

でも、今日のこの日に、このドラム・ソロを聴くとなんとなく涙が出そうになるのは、私だけでしょうか。

DRUMS UNLIMITED / MAX RUACH
1965年10月14, 20日, 1966年4月25日録音
MAX ROACH(ds) JAMES SPAULDING(as) FREDDIE HUBBARD(tp) RONNIE MATHEWS(p) JYMIE MERRITT(b) ROLAND ALEXANDER(ss)

1.THE DRUM ALSO WALTZES
2.NOMMO
3.DRUMS UNLIMITED
4.ST. LOUIS BLUES
5.FOR BIG SID
6.IN THE RED (A XMAS CAROL)

おまけ、
日曜日ですので、恒例の『料理当番、今日の一品』

まずは、へへへへへへへへへ、初物です。秋刀魚の刺身。少々小振りでしたが、脂ののりも良く、美味しくいただきました。

生ものが駄目な人にはこちら、アスパラのベーコン巻きですが、ポーチドエッグを添えてみました。


盆踊り行きました?

2007年08月18日 | y-その他

朝の暖かい珈琲がこんなに美味しいなんて、何日ぶりでありましょう。冷たいくらいの風が心地よく部屋の中を通り過ぎていきます。
「これがこのへんの夏だよなぁ」
昨日と一昨日の最高気温差は約7度、今日の最高気温も平年並みになりそうですし、良かった良かった。あの37度という気温はいったい何だったのでしょうかね?
西日本ではまだしばらく暑い日が続くそうですので、体調におきおつけください。

  踊り子よあすは畠の草抜かん    - 去来 -

仏はあの世に帰り、盆踊りをともに踊った現世の人も仕事に戻る、我が家の父も今日は、あの世の『成仏カントリー』あたりでゴルフでもやっていることでしょう。私も現世で暑さや休みボケに負けず踏ん張らなくてはいけませんね。

盆踊りといえば、そもそもは平安時代に空也(くうや)上人や一遍(いっぺん)上人が、全国に広めた『念仏踊り』に起源があるのだそうで、『阿国歌舞伎』なんかもそもそもは同じ起源なんだそうです。

発祥は異なるのですが、このあたりでは新盆の各家を踊り手が練り歩く『念仏踊り』の習慣が未だ残っています。
江戸時代に地の名僧、祐天(ゆうてん)上人が、信仰心の薄いこの地方の庶民に誰でもわかりやすく念仏を唱えさせようと、「南無阿弥陀仏」の言葉を歌の節にあわせて唱えさせたのが始まりだそうで、太鼓と鉦で刻まれるそのリズムは「このあたりの人には自然と体内に流れるリズムになっている」という人もいるくらいメジャーなものである一方、他地域の人が聴くとあまり耳にしたことのない独特のものだったりします。
かく言う私も、お盆の時期にどこからともなく流れてくるこのリズムに、郷愁を感じる一人でもあります。

話を戻しましょう。
今や盆踊りも早々と一ヶ月も前から行ってみたりするわけですから、『念仏踊り』の意味合いも、「仏を迎えてともに踊る」的意味合いも薄れてきている訳ではありますね。
でもこれは、私が小さかった時からすでにそうであったかもしれません。
子供の頃は両親の実家、福島県会津地方でお盆を迎えることが多かった私、近くの中学校の校庭で行われていた盆踊りに出かけるのは、最大の楽しみでした。

♪ エンヤー会津磐梯山は 宝の山よ
  笹に黄金が エーマタなり下がる

  エンヤー東山から 日日の便り 
  行かざなるまい エーマタ顔見せに

  「小原庄助さん 何で身上潰した 
  朝寝朝酒朝湯が大好きで 
  それで身上潰した 
  ハーモットモダーモットモダ」 ♪

現代と違っていたのは、演奏が生であったことでしょうか。(今も大きな盆踊りはそうなのでしょうけど、このあたりで行われるものは、テープに取って代わられました。)
従兄弟のお兄ちゃんが太鼓を叩いていたり、親戚のおじさんが唄っていたり、夜店で買ってもらった『ハッカ・パイプ』を咥えながら、汗だくになって踊ったものでした。
未だに『会津磐梯山』は踊れるかもしれません。(笑)
『念仏踊り』や「仏を迎えてともに踊る」てな面倒なことより、夏の数少ない庶民の楽しみの色合いが強かったのでしょう。

それが、ちょっと大きくなってくると、両親の実家などには寄りつきもせず、友達同士で「踊ってられんかよぉ」てなこと言いながらも徘徊したり(じつは意中の女子を探してたりするんですけどね)、緊張しながら女の子と二人で出かけたり、
「おい、おまえら付き合ってんのか?」
なんて、偶然出会った知り合いに言われると
「違う違う、たまたまそこで会っただけだって」
なんて、言っちゃったりして
その昔は、軟派の場でもあったそうですから、これもしごく当然のことであったのかもしれません。

  恋のあじ袂をかんで娘知り

えがったなぁ~~~~~~
 
さて、今日の一枚は、MJQ『大運河』です。
最近、私がしばらく聴いていなかった盤の紹介が増えてきていますが、これもその一つです。特にこの盤はめったに聴きません。(笑)

皆さんが良くご存じのジャケットは、こちらだと思います。今日の盤は、友人からいただいた、フランス・ベルサイユのオリジナル盤なんです。ほんのちょっとだけ「貴重盤かなぁ」なんて思ってるんですけどいかがでしょ?
ですから、聴くのはもっぱら国内ステレオ盤です。「聴いてこそのレコード、使ってこその器」この私のポリシーにはいささか反してはおりますが(笑)。

噂によると、音自体はアトランティックのオリジナル盤の方が良いと聞いたことがあります。残念ながら私はアトランティックのオリジナル盤を耳にしたことがありませんので分かりませんが、この盤もけして悪くはありませんよ。
「そんなぁ、私のちょっとした優越感に水を差すようなこと言わんといて下さい。」
そんな感じ?(笑)

ここで20枚以上の同じ『大運河』を聴いた山口克巳氏の話を少々、
彼はその20枚以上の同アルバムを、「1オリジナルのモノーラル盤、2オリジナルのステレオ盤、3ワーナー盤、4日本盤」にグループ分して、著書『LPレコード再発見』で紹介されています。(ここでいう1は、フランス盤ではなくアトランティック盤であるのですが)
それによると、1にも二種類の原盤が存在して(11434と1143D)、この二つでもまるっきり音が違うというのです。
アトランティックのオリジナル盤でも系統によって比べると差が出る、つまり「音自体はアトランティックのオリジナル盤の方が良い」との評価も系統によっては変わってくるかもしれないということ

・・・・・・・エエエイ、面倒!とってもとっても、私のようないい加減リスナーにとっては、聴き比べなど出来る範疇のものではありません。
いただいたフランス・ベルサイユ盤を、大切に聴くことに徹しさせていただきます。

「そもそも、ジョン・ルイスのピアノも曲もそれほど好きじゃないし!」
おいおい、居直ってどうすんだい。(笑)

ところで、映画『大運河』をご覧になった方はいらっしゃいますでしょうか?
一人の女性をめぐる三人の男、殺人あり、おっかけっこあり、最後にその内の一人と結ばれるという、ストーリーはじつにありがちで、いわゆるヌーベルヴァーグと呼ばれる『死刑台のエレベーター』『大人は判ってくれない』『勝手にしやがれ』などと比べると少々物足りない映画だったように思います。
ただ、運河を葬列のゴンドラがゆっくりと進むシーンなどは、バックに流れる音楽とともに印象的ではありました。

「CONCORDE」「DJANGO」で見せた、ヨーロッパの古典音楽とジャズの融合を面白いと思った映画制作者ラウル・レヴィーが、フランス巡業中だったジョン・ルイスに作曲を依頼、それで、このアルバムは生まれたという、以後MJQの代表的レパートリーになったことを思えば、大きな出会いであったのでしょう。

今日のようにやっと涼しくなった昼下がり、本でも読みながら聴く音楽としては、最適かもしれません。

SAIT-ON JAMAIS ...... / MJQ
1957年4月4日録音
MILT JACKSON(vib) JOHN LEWIS(p) PERCY HEATH(b) CONNIE KAY(ds)

1.GOLDEN STRIKER
2.ONE NEVER KNOWS
3.ROSE TRUC
4.CORTEGE
5.VENICE
6.THREE WINDOWS

追伸、
涼しくなった昼下がり、おもわず長文になってしまいましたが、さらに追い打ち(笑)
『大運河』のアトランティック以降のレコード・タイトルについて、文中の山口克巳氏の説明から。


こちらがモノラール盤


ステレオはこっち

最初のタイトルは「THE MJQ PLAYS ONE NEVER KNOWS / ORIGINALFILM SCORE FOR NO SUN IN VENICE BY JOHN LEWIS」で、NEVER KNOWSは原題SAIT-ON JAMAISの直訳、NO SUN IN VENICEはアメリカ封切り時の映画タイトル、二つを併用したものでした。(フランス・ベルサイユ盤は、当然原題の「SAIT-ON JAMAIS」ですから、今日の紹介ではこのタイトルにしました。)
これがステレオ盤で「THE MJQ PLAYS NO SUN IN VENICE / ORIGINAL FILM SCORE BY JOHN LEWIS」に変更されたのです。


こんなんも載ってます。

もっと詳しくお知りになりたい方は『LPレコード再発見』をご参照下さい。

さらに追伸、
まだ詳しい情報は得ておりませんが、マックス・ローチが亡くなられたようです。
明日にでも改めて記事にしたいと思っていますが、とりあえずはご冥福をお祈りいたします。ほんと、みんないなくなっちゃうなぁ・・・・・・


怪傑黒頭巾の正体

2007年08月16日 | d-f

人間不思議なものですね。日中クーラーも効かぬような暑さだったのが、気温が下がったわけでもないのに、三時過ぎから雲が広がってきて、太陽の日差しが無くなっただけで、なんとなく少しだけ涼しくなったように感じてしまいました。
夕方、ニュースを見てビックリ
「えっ????36.9度????・・・・ひえ~~~~~!!!!!」
涼しく感じたのは、その前が暑すぎたからだったようです。それにしてもいつもの年なら30度越えが数えるほどしかないこのあたりで、37度近い気温というのはまさに異常、どこか狂ってます。
思えば、今年のお盆休みは暑さとの戦いで終始しました。週末に幾分暑さも和らぐとの天気予報を信じて、明日からまた仕事に勤しみましょうか。

こんな陽気ですから、風呂上がりに「ビール飲んでカー」だけだと汗がひきません。しかたがないので今日はビールをとりあえず我慢して
「ちょっとMさんのところに届け物してくんから」
と脱出、車のエアコンで夕涼みです。本当ならそのままエアコンの効いたお店に直行したいところですが、
「すぐ帰ってくんでしょ」
と、先手を取られそれは出来ずに先ほど帰宅しました。

Mさんのところへは、先日ちょっとお話しした『つボイノリオ』のアルバムを手土産に持っていったのですが、
「Mさん、『金太の大冒険』って知ってます。」
「知ってるよ、誰だっけあれ歌ってたの?」
「『つボイノリオ』ですよ。はいこれ、他の曲も入ってますから」
「何だよこれ、ほとんど放送禁止歌じゃねぇかよ。」
はははは、私と全く同じ反応、やはり年代ですね。

高らかに『怪傑黒頭巾』が始まると
♪(チャッチャチャー チャッチャチャー)
パッパラパッパラパパパパパパ~~~ パッパラパッパラパパパパパパ~パパ~~ 
パパーパパパパ
  真っ赤な夕日が きえ落ちて 夜のしじまが 迫る頃
  銀のカプセル打ち破り 黒く輝くその雄志
  正義の味方 黒頭巾 僕らのみかた 怪傑黒頭巾 ♪

「あれ?これも放送禁止歌だったっけ? 子供のコーラスなんか入っちゃって、いかにもヒーローものの歌って感じだけどなぁ」

♪ 暗いジャングル 密林も ひるまず進め 突撃だ
  行きつ戻りつ繰り返す 黒く輝くその雄志
  正義の味方 黒頭巾 僕らのみかた 怪傑黒頭巾 ♪

「ん??????」

♪ (なお、ただいま入りましたニュースによりますと 怪傑黒頭巾の正体は 横丁の電気屋さん 近藤無線の御主人、近藤武蔵さんと判明いたしました。しかし近藤武蔵さん、正体を隠しているとこなんざぁニクイねぇ、近藤武蔵ニクイ、コンドウムさしにくい!!)
  群がる一億 軍勢を 体でしっかり 受け止めて
  事を未然に防ぐ人 黒く輝くその雄志
  正義のみかた 黒頭巾 僕らのみかた 怪傑黒頭巾
  (しかしまぁここだけの話ですけどもねぇ 近藤さんという人は大変毛深い人でありまして とくにまぁ胸毛が凄いのなんのって だからねときどき胸毛をちぎっては投げ捨ててるんだそうです はぁい 近藤胸毛捨てる コントウム投げ捨てる) ♪

「ありゃりゃ、ダメだこりゃ」

♪ 食糧危機から 世界を守る ピルピルミチルに オギノ仮面
  魔法使いのペッサリーちゃん 黒く輝くその雄志
  正義の味方 黒頭巾 僕らのみかた 怪傑黒頭巾 ♪

「しかしまぁ、この人の頭ん中はどうなってんだろうねぇ、よくもまぁ考えるわ」
とMさん。
「Mさん『金太の大冒険』が放送禁止になってすぐに、それじゃってんで出した『極付け!!お万の方』知ってます?」
「『お万』って聞いただけで、なんとなく分かるよ」
「はははははははは」

帰りに車の中でゆっくり聴いて帰るそうですが、真剣に聴いちゃダメですよ。(笑)

さて、今日の一枚は
先日、旧友C-と再開したときに、高校生のくせにジャズ喫茶のカウンターで一人サントリーの角を飲んでいたO君の話が出たんですが、その彼が当時大好きだったマイルスのこれを選んでみました。

正直言うと私はギル・エバンスとの一連のアルバムをO君ほど好みません。
このアルバムも、「KIND OF BLUE」とともにこの時期のマイルス代表作と言う方もいらっしゃいますが、私はどうにも好みとはいえず、しばらく買いもしなかったアルバムでした。

そのせいで、持っているのはアメリカ盤の何版だかも分からないような一枚です。(正直、音が悪いんですよねぇ)

旧友C-と会って、思い出してかけてみたのですが、今聴くと悪くないんですよねぇ(笑)
特に「SOLEA」なんて、やっぱりええじゃござんせんか。
『怪傑黒頭巾』を聴いているより断然いいですよね(比べるものが悪いって、まぁまぁ)
改めて、もっと音の良い盤に買い換えようと思っています。

SKETCHES OF SPAIN / MILES DAVIS
1959年11月15, 20日, 1960年3月10, 11日録音
MILES DAVIS(tp) GIL EVANS(arr) その他

1.CONCIERTO DE ARANJUEZ
2.WILL O' THE WISP
3.THE PAN PIPER
4.SAETA
5.SOLEA


殺されようとも殺すまい

2007年08月15日 | y-その他

うつくしい伝説が
すみれの香りのように
大地をさすらう
切ない愛のなげきのように
日夜さまよう
これぞ国々の平和の歌
そして人類の最後のしあわせの歌
黄金の時代の歌
このとき、ゆめはまことの姿でたちもどる
そのときこの世にのこるのは
ただひとつの汚れ、ただひとつの罪
それを絵そらごととおもうような
わがままなねたみだけ
こののぞみをうしなった人
よこしまにもうしなってしまった人
そんな人はうまれぬにこしたことはなかったのに
いきながらもう墓場にいるのだから
                - ゴッドフリート・ケラー -

今日は終戦記念日でありますか・・・・・・
昔、幼少のみぎり(笑)どうして戦争に負けた日が記念日なのかと不思議に思ったこともありましたが、敗戦を経て現在の平和があると思えば、先人に感謝しなければいけないのでしょうか。しかし、未だ大戦の残り火に苦しめられている人達が日本だけでなく世界中に居ることも考えなければいけないことでしょう。
かくも戦争というものは、終結後も長期に影響を及ぼすいまわしきものであることを、人類は学習せねばいけませんね。

一昨日の『A級戦犯は何を語ったのか~東京裁判・尋問調書より』、昨日の『パール判事は何を問いかけたのか』と、NHKでなかなか興味深い番組が放映され、今晩は『日本の、これから「考えてみませんか?憲法9条」』なる討論番組が放映されるようでありまして、これも拝聴してみようかと思っています。

そういえば、ブログ仲間『成り行きアラカルト日記』のウフフマンさんも、前二番組はご覧になったようでありまして、本来なら若者に観て欲しい番組にも思えたのですけど、昨日の記事のごとく、こういった番組を観たり語ったりする世代は我々オヤジ連中が中心のようです。

ちなみに前記の詩は、1965年3月16日、アメリカのベトナム侵略戦争(侵略戦争という表現には異議もありましょうが)に対して抗議の決意表明のために、焼身自殺をしたアリス・ハーズ夫人(享年82歳)が、80歳の祝賀への感謝を込め、雑誌『ノイエ・ヴェーゲ』に寄稿した文章に引用された詩です。

以前にも書いたかもしれませんが、私が『平和主義』なる正解無き主義に出会ったのは、芝田進午編訳『われ炎となりて』『ある平和主義者の思想』や小田実氏等の文章によるものが大きかったように思います。

平和とは勝ち取るものなのか?守るものなのか?
平和を勝ち取るために多大な犠牲をはらうことは、やむを得ないことなのか?
平和を侵すものは武力を持ってそれをせいする、果たしてそれが平和なのか?
恒久平和とは、何をもってそう呼ぶのか?
たとえば、拳銃を所持することによって保たれる平穏を平和と呼べるのか?
平和は均衡でしかないのか?
個々に異なる主義主張あるいは宗教観を持つものどうしが、同じ大地の上に平和を築き上げることは、不可能なことなのか?
正義の名の下に異分子をことごとく排除することが、平和を築く唯一の方法なのか?
正義とは数が征する主義でしかないのではないか?

一度考え始めると『平和』そのものが何なのか分からなくなってしまいます。それ故『平和主義』は正解無き主義とも思えてしまう。

いずれにしても、多くの犠牲のもとに今ある平和(?)に感謝し、恒久平和を願うことは、今日という日たればこそ必要なことではあると思います。

恨まれようとも 恨むまい
けなされようとも けなすまい
殴られようとも 殴るまい
殺されようとも 殺すまい

はははははは、やっぱり、オヤジは語りたがりだぁ。家族と討論も出来ないものだから、ついついブログにぶつけてみたりするわけで・・・・許してちょうだい。

さて、今日の一枚は、スリー・サウンズです。
聴きやすさに限定すれば、スリー・サウンズはまさにその最右翼と言えますよね。
「ジャズは分かりにくくて」とおっしゃる方には、このアルバムあたりをお聴きいただくとひじょうに分かりやすいのではないでしょうか。突飛なピアノトリオというイメージは彼らには全くありません。
では、自称「ジャズ・ファン」とおっしゃるベビー・リスナーにはどうかといえば
「アルフレッド・ライオンが、何故に彼らを気に入っていたのか?」
てなこと考えながら聴けば、その確立されたスタイルを充分に楽しめるのではないでしょうか。

「GOOD DEAL」まさに[全てが素晴らしい]未来にそんな世界が待っているといいですよね。

GOOD DEAL / THE THREE SOUNDS
1959年5月20日録音
GENE HARRIS(p) ANDREW SIMPKINS(b) BILL DOWDY(ds)

1.ROBBINS' NEST
2.DON'T BLAME ME
3.ST. THOMAS
4.DOWN THE TRACK
5.TRACY'S BLUE
6.THAT'S ALL
7.SATIN DOLL
8.SOFT WINDS

おまけ、
これから『日本の、これから「考えてみませんか?憲法9条」』を見ようと思うのですが、今日は大好きな綾瀬はるかちゃんの「ホタルノヒカリ」があるわけで・・・・・
「録画予約して、明日の昼間見よっと」
はははははははは・・・・ミーハーですから


エイジリミットブルー??

2007年08月14日 | g-i

誰かに会うたびに「毎日、暑いですね」
北に大きく張り出した夏の高気圧が北海道までも飲み込んで、「日本全国真夏日!」みたいな日がもう何日続いているでしょうか?
お互い、体調管理には充分気をつけましょうね。休暇明けに体調不良で仕事に行けなかったなんてぇんじゃ洒落にもなりませんから。

お盆も昨日は墓参り、今日は新盆のお宅への挨拶と、それなりにやることはあるもので、なかなか『趣味部屋引きこもり』とも行かないものです。
一日一冊予定だった読書も二日で一冊ペースで、しかも、昨夜はチビチビやりながらNHKスペシャル『A級戦犯は何を語ったか~東京裁判・尋問調書より』なんて番組を見てしまったものですから、渡部昇一の『東条英機歴史の証言~東京裁判宣誓供述書を読みとく』てな本を引っ張り出して読み始めてしまったり、まぁ予定はあくまで予定ということですね。(笑)

渡部昇一氏に関しては好き嫌いの私感は別として、東京裁判に於けるA級戦犯東条英機の供述を知る一冊としては興味深い本でありまして、ブログ更新もサボりつつ3時近くまで読んでおりましたら、ハーパー一本が底をついてしまいました。

「ずいぶん遅くまでお勉強されていたようで、冷房も使えば電気代が心配ですけど、その分お稼ぎになるんでしょうから」てな皮肉を言われ、
「冷房はつけてません。扇風機だけです。」
「灯りは点けてたんでしょ!」
「・・・・・・・・・・」
粗大ゴミはいる場所が無いのが、家庭というものなのかもしれません。

結婚しようかというバカ息子がまだ中学生だった頃、たしか夏休みだったと思いますが、それまで「勉強を見てやる」なんてことは全くなかった私が、
「どうせ家でゴロゴロしてるんだから、たまには息子の勉強でも見てやれば」
てなことを言われて、日本史と数学を教えたことがありました。

「いいか○○(息子です)、日本史なんてものわな、暗記しようとするからつまんねぇし、覚えらんねぇんだぞ。歴史上の人達の感情とか、人となりとか、そういうのを面白可笑しく読み取ると、「なるほど」とか、「こいつバカじゃねぇの」とか思えてきて、その時の出来事も納得しながら覚えられんだからな」
教えたことも無い人間が、突然教えるなんて事に無理があるものでして、天武天皇の出生の謎について小一時間語ってしまったわけです。
数学に関しても、えらい脱線しちゃって・・・・・
「僕が日本史と数学苦手だったのは、お父さんのせいだと思うよ」

世のお父さん諸氏、いいですか、『A級戦犯は何を語ったか~東京裁判・尋問調書より』などという番組を見ようとも、『東条英機歴史の証言~東京裁判宣誓供述書を読みとく』てな本を読もうとも、そして、この時期であろうとも、戦争を熱く語ったり、A級戦犯や靖国問題について家族で討論してみようなんて大それた事を考えちゃいけません。そんなのは親父連中の飲み会テーマにでもして、粗大ゴミはなるたけ臭いを出さずに、じっと目立たず休暇を乗り切る、これにつきますよ。(笑)

「あ~なんと情けない大人になってしまったことか。」
今晩もまた家族が寝静まってから、一人寂しくグラスを傾けるのでありましょうねぇ。父の威厳、男の威厳、取り戻したくとも、自信も実力も無くした現代のオヤジにはあまりにも高すぎるハードルなのでありましょうか。
「こんなはずじゃなかった・・・・・・・いやいや、こんな事を考えるのもみんな休暇が悪いんだ!!!定年退職して、家に居るようになってしまったら・・・・・・怖い」

結婚を前にしての鬱状態が『マリッジブルー』なら、さしずめ私は『ホリデイブルー』『エイジリミットブルー』(定年にはまだ早いぞう~~~~!)
ともかく、今晩飲むバーボンを仕入れてこなくっちゃ

さて、今日の一枚は、オヤジパワーをいただくためにもデクスター・ゴードンでしょ。
このアルバムはアメリカに一時帰国した時期に録音されたものですが、未発表のまま、後に「世界初登場1800シリーズ!」てんでキングから発売になった一枚です。

中身は、れいによってリラックスした私好みのゴードンが聴けるのですが、何故にお蔵入りにされたのか、「その時期ゴードンのLP発売が詰まっていたので」なんて言う人もいますけど、私はそれは無いと思いますけどね。「GETIN' AROUND」のレコーディング前日の録音というところに、何か秘密があるようにも思えますけど、本当のところは何だったのか、ご存じの方がいらっしゃいましたらお教え下さい。


GETIN' AROUND

フレディ・ハバードとの共演もよろしいのですが、なんといってもバリー・ハリス・トリオ、このリズム・セッションあっての一枚という気がします。気持ちよさそうに吹き上げるゴードン、それを演出しているのは間違いなく彼らでしょう。

2曲目「I'M A FOOL TOU WANT YOU」、このバラード・プレーを是非ともお聴きいただきたい、オヤジパワーのインジケーターがマックスになること請け合いです。
「オヤジ万歳!デクスター万歳!、今晩も皮肉をもろともせず飲むぞう!!!!!」

CLUBHOUSE / DEXTER GORDON
1965年5月27日録音
DEXTER GORDON(ts) FREDDIE HUBBARD(tp) BARRY HARRIS(p) BOB CRANSHAW(b) BILLY HIGGINE(ds)

1.HANKY PANKY
2.I'M A FOOL TOU WANT YOU
3.CLUBHOUSE
4.LADY IRIS B
5.JODT


ほっ、可愛いお嬢さん。

2007年08月13日 | j-l

いやいやいや、今日(正確には昨日ですけど)が来てしまいました。
え?何がってですか?・・・・・だから、息子が彼女を連れてくる日なのでありまして・・・
予定では昼頃到着とのこと、
「昼飯は食べないで来いよ。」
てなこと言ってしまった手前、昼食は私が作ることに。

近くの高速インターを降りてすぐに電話が入りましたので、パスタとカルパッチョの仕込みをはじめ、到着時にはまだ料理の最中でした。

不思議ですよね。料理が忙しいふりなんかしちゃって、到着時に彼女の顔をまともに見なかったりするわけですよ(笑)

その心は・・・・・
我が息子は、高校時代から今どきのフリをする子で、ツッパル度胸もないくせに、髪を染めてみたり、ピアスを二つも三つも開けてみたり、最近はまぁ普通のナリにはなったんですけどね。
「おい、耳にピアスならまだしも、鼻ピアスとか、ひょっとして話をしていると口の中に光るものが見えて、えっ?舌ピアス? てな子じゃ無いだろうなぁ~~~~~」
といった、妄想も何処かにあったっちゃあったわけで、初対面が怖いんですよ、ほんと。

それでも昼食の準備が終われば、対面するしかありません。
「頼む、変な子じゃありませんよう~~に」

・・・・・・心配していた派手派手の子ではありませんでした。
年齢は息子と同い年(正確には彼女が早生まれなので、学年が一つ上)、現在、化粧品売り場の販売員をしているそうで、何だかホワンとしているお嬢さん、なかなか可愛いらしい感じの方でした。(ちょっとホッとしたりして)

「おやじ、今年の11月に入籍だけ済ましたいんだけど」
「・・・・・・何何々!!!!!!、ちょっとまて、その前にきちんと話をしよう。」

確認することは山ほどあります。
我がバカ息子が入籍をしなければいけないような事を彼女にしてしまったのか?
彼女のご両親は、どう思っているのか?
結婚する前に、今の仕事に続けていけるという生き甲斐とやり甲斐を感じているのか、でなければ、彼女を幸せになど出来ないことを分かっているのか?
彼女の夢を潰すようなことはしていないのか?
それよりなにより、籍を入れる責任をよくよく二人で考えてみたのか?

「ご両親は、こんなバカ息子に娘さんを任せて良いとおっしゃったの?」
「○△さんもきちんと挨拶に来てくれましたし、反対はしていません。許してもくれています。」

「お父さん(私です)も反対している訳じゃないよ。だいの大人が二人で決めたことだろうから。ただね、急いで入籍する理由がよく分からない。入籍なんて、その気になれば明日にだって出来るんだから、だけど、一度しちゃったら、おいそれと「間違っちゃった」じゃ済まないでしょ、だから、よくよく焦らずに考えて決めて欲しいわけだ。
○○ちゃんにも夢ややりたいこともあるんでしょ、入籍云々は別として、それは諦めたり捨てたりはして欲しくないわけよ。二人が結婚することをとやかく言うつもりはないけど、ただ、後で結婚したから諦めたんだよって二人とも言わないようにだけはして欲しいんだなぁ。本当なら二人は若いんだから、それが一番じゃなくちゃいけないわけじゃん。そんなことをよくよく二人で話し合って、二人の結婚が、それにマイナスにならないなら、逆にプラスになるっていうなら、お父さんはそれでいいから。」

てなわけのわからないことを言って、とりあえず話は終わりました。何を言っても二人にとっては、悩みを「どうしたらいい?」って他人に訊くときのように、すでに結論を出しているのでしょうから糠釘でありましょう。でも、「夫婦になるならお互いの夢を尊重しあえる、そんな夫婦になって欲しい。」これは私の本心であります。

ともかくは、可愛らしいお嬢さんであったこと、そして、うちの息子はダルビィッシュではなかったことに、一つ安心した初対面ではありました。
「ダルビッシュだったら、経済力もあるし安心よ」
「まぁ、そうとも言える。」(笑)

二人がどんな結論を出そうとも、幸せになって欲しいと思うのは、いちおうこんな私でも親だからでしょうかね。

さて、今日の一枚は、久しぶりに親父になった日ですので、ホレス・シルバーの「SONG FOR MY FATHER」にでもしようかと思ったのですが、これはすでに紹介済み。そこでこのアルバムのトランペッター、カーメル・ジョーンズにしてみました。

ぞくに、「クリフォード・ブラウン直系のトランペッター」と呼ばれる人は数多くいます。これは、チャリー・パーカー死後、アルトを吹いている多くのミュージシャンがそう言われたごとく、本人達には「猫も杓子も一緒にすんな!」みたいなものであったでしょう。
ご多忙に盛れず、カーメルもまた、「彼こそがまさにブラウニー直系のトランペッターである」と呼ばれた一人です。
それが辛かったからでは無いでしょうが、カーメンはこのアルバムを録音した後、彼は新天地をヨーロッパに求めました。

たしかに私でも「ブラウニーっぽい」と思える彼の特徴は、端正過ぎるほどの音色にあると思います。私好みのトランペッターですし、このアルバムも好きな一枚です。

JAY HAWK TALK / CARMELL JONES
1965年5月8日録音
CARMELL JONES(tp) JIMMY HEATH(ts) BARRY HARRIS (p) GEORGE TUCKER(b) ROGER HUMPHRIES(ds)

JAY HAWK TALK
2.WILLOW WEEP FOR ME
3.WHAT IS THIS THINGS CALLED LOVE?
4.JUST IN TIME
5.DANCE OF THE NIGHT CHILD
6.BEEPDURPLE


明日が怖いよぅ!

2007年08月11日 | s-u

じつは、昨晩自宅で飲むはずが、「今晩くらいしかおもてで飲めないかも」てなことを突然考えてしまいまして、いつものバーに行っちゃったんですねぇ。
そんでもって1時過ぎまでやっつけて帰ってきて、シャワーを浴びて床につけば、はや2時を廻っていましたので、「今朝はゆっくりと遅寝ができる。ルンルン」てんで、グーガーグー。
でもやっぱり駄目でしたね、悪い夢でも見たかのように汗だくになって飛び起きてしまいました。
「何で朝からこんなに暑いんだよぅぅぅぅ、太陽のいけず!」
てなもんですよ。ともかくこうして、お盆休みの初日は始まったのでした。(笑)

思わぬ早起きではありましたが、さぁ、予定通り古い本あさりとDVD整理でも始めましょうか。

まず本は、一日一冊を目安にこの5冊を引っ張り出しました。(おそらく5冊読破は難しいと思いますけど)
大江健三郎『河馬に噛まれる』、高橋和己『我が解体』、野坂昭如『乱離骨灰鬼胎草』、中山千夏『新・古事記伝』、小田実『「民」の論理、「軍」の論理』
かなり偏りがあるのは気になりますが、まぁいいでしょう。

DVDは、衛星放送等を録画したものが、題名も何も無しに何枚かほったらかしになっていたので、中身を確認して題名をディスクに直接印刷することにしました。
そんな中で、『マイ・フェア・レディー』は半年ほど前に従兄弟と一緒に観ましたので、気にならなかったのですが、『禁じられた遊び』をちょっと見始めたら、あらら、止められなくなっちゃった。

いやぁ、内容はもちろん、全編に流れるナルシソ・イエペスのギターが、なんとも悲しいですねぇ、いいですねぇ、予算を本編に使いすぎでオーケストラでの演奏を諦めざる得なかったのが、じつに幸いしています。
「こういった映画を改めて今の子供たちにも観て欲しい」なんて、いかにもオヤジじみた感想を持ちながら最後まで観てしまいました。
ブリジット・フォッセー演じるポーレットが「ミシェール!ミシェール!」と人混みに消えて行くラスト・シーン、あの後、彼女はどうなってしまったんでしょうね。やっぱり、戦争はいかんですよ!

ブリジット・フォッセーといえば『ラ・ブーム』にも出ていましたよね。主演のソフィー・マルソーが可愛くてねぇ
「好きです、ソフィー・マルソー!」
それが、ボロボロ脱いじゃって・・・・・悲しいような、嬉しいような・・・・
頭の中にあのシーンが浮かんで・・・・・・・・・・!!
いかんいかん、また話が変な方に行ってしまいそうです。(笑)

「あれ?そんなこんなしてたら、もうすぐ夕方じゃ~ん」
このぶんなら、『お盆休み』もそこそこ乗り切れるかもしれません。
と思ったら、
「お~~い、○○(私のこと)、晩飯までに芝刈っといてよ!!」

ガ~~~~~ン!せっかく何事もなく第一日目が終わろうとしてたのに、
広くもない庭に芝なんか貼ってんのが悪いんだ!!
もう全部剥がしちゃおうか!!
俺が熱中症にやられたらどうすんだ!!
・・・・ねぇねぇ、もうちょっと涼しい日にしない???????????

誰も聞いちゃくれません。それどころか
「あれ、明日○△(息子です)達が来るんだよ。部屋の掃除もしなかったの?」
「なんで、息子に我が趣味部屋が関係あるんだよぉ」
「とか言っちゃって、彼女にレコードでも聴かせるんじゃないの」
「・・・・・・・・・・・」

こりゃ『お盆休みダイエット』もあながち無理じゃないかもしれません。やっぱりオヤジにとって長期の休みは、苦痛の日々であるのでしょうかね。
明日が怖いよぅぅぅぅ

さて、今日の一枚は、ナルシソ・イエペスのギターを聴いたとなればやはりギターでしょてんで、サル・サルバドールを選んでみました。

このアルバム、エディ・コスタの参加が嬉しいというか、同じギター、タル・ファロウの「THE SWINGING GUITAR」にも彼は参加していて、この二枚でサルとタルを聴き比べるなんてのも面白いと思います。特に同じ曲「I LOVE YOU」を比べてみると良いかもしれませんね。ちなみにゆったりした感じがお好きなら、サルをお勧めします。

サル・サルバドールというと私はどうしても映画『真夏の夜のジャズ』を思い浮かべてしまうわけで、ソニー・スティットとやっていたのは「BLUES」だったですよね。
なんだか昔の橋幸夫みたいなヘアー・スタイルで目を閉じながらスイングするあの演奏が、じつに印象的です。

今日のアルバムも、最初から最後まで安心して聴いていられる、好演盤だと思いますよ。

FRIVOLOUS SAL / SAL SALVADOR
1956年2月録音
SAL SALVADOR(g) EDDIE COSTA(p,vib) GEORGE ROUMANS(b) JIMMY CAMPBELLimmy(ds)

1.FRIVALOUS SAL
2.TANGERINE
3.I COVER THE WATERFRONT
4.YOU STEPPED OUT OF A DREAM
5.YOU COULD SWING FOR THAT
6.ALL THE THINGS YOU ARE
7.SALAMAN
8.HANDFUL OF STARS
9.I LOVE YOU
10.I'LL REMEMBER APRIL


お盆休みダイエット

2007年08月10日 | s-u

いやぁ、今年も明日からお盆休み突入であります。
しかし、このクソ暑い毎日、自宅での6日間などという無謀なお盆休みを、はたして我慢できるでありましょうか?
正月と違い、お盆休みの困ったところは、朝から酒かっ食らって寝ていると何だかとてつもない罪悪感を感じるということですよね。
そんでもって、今年は父の十三回忌、来なくてもいいのに(失礼)父の仏前に線香をあげに来るなんてぇ奇特な方もいらしゃるものだから、おいそれと出かけるわけにも行かない。
しかも、今回は息子の彼女連れ帰省も待っているわけで、親父が酔っぱらっている場合でもないでしょ。あ~~~~出来ることなら6日間、涼しい酒蔵の中で一升瓶でも枕に寝ていたい。

酒も飲めずに、出かけることも許されず、おそらくは趣味部屋で効かない冷房をかけながらじっと身を潜めている時間が一番多いと思われますので、本を仕入れてこようかと思ったのですが、どうにも最近金欠気味、ならばと図書館に立ち寄ってみました。
5冊ほど物色して貸し出しカウンターへ、
「これお願いします。」
「・・・・・・あのぉ~~~~~、申し訳ないんですが貸し出しできないんです。」
「?????????」
よりにもよって貸し出しできない図書ばかりを5冊も選んでしまったのかと思いきや、なんと図書館新設にあたり8月1日以降の貸し出しを、全書行っていないのだそうでありまして
「図書館内で読んでいただくか、必要なページをコピーしていただくしかないんです。」
とほほほほほ、受験生のように毎日図書館に来て、冷房の効いた館内で一日本を読んでいられたら、どんなに良いかしれません。
「だ、だけど、この休み期間、あたしゃ自宅に居なくちゃいけないんだよぉぉぉぉぅぅぅぅぅ」

しかたありません。この休みは、以前読んだ本の読み直しと、DVDの整理でもしましょ。
・・・・・・・でも、暑いだろうなぁ~~~~~~~~

「一日中冷房なんて贅沢はさせないよ。部屋でおとなしくしてたらサウナ効果で痩せられるかもしれないし。」
「うるせぇ!!!!!」
とは、言ったものの、ひょっとしたら私はお盆休みで、仕事をしているよりも痩せられるかもしれません。『お盆休みダイエット』上手くいったら本でも出しましょうか。
「自宅で出来るお手軽ダイエット、あなたも必ず痩せられる!!決め手は家族からの疎外感とサウナ部屋!!」
みたいな帯でも着けて
・・・・・・・・・・そんなんで痩せるんだったらとっくに痩せてますよね、あ~あ。

さて、明日からの辛い連休を祝して、今日の一枚、ビヨ~~~ンっていう感じのアーチー・シェップでも聴きながら、飲むぞう!!
このアルバムも私が持っているジャズ・アルバムの中では、じつに新しい一枚です。

それにしても、ここでのシェップには怨念じみたものを感じます。いわゆるこの当時の日本発のアルバムというのは、シェップにしてはどうにも生温い感じのアルバムばかりであったのです。

これは日本人受けを考えたものなのか?ケニー・ドリューの一連のアルバムと同じようなものか?とも思うわけですが、「FORCE」を経て40歳になり、「DAY DREM」「ON GREEN DOLPHIN STREET」あたりでの変貌、そして58歳(「TRUE BALLADS」)からの変貌、これを聴くと、私は若い頃のピリピリした何処かに金属っぽい音がするあれより、「ネト、ドロ、ビヨ~~~ン」のおじさんシェップの方が好みだったりするのです。

ともかく、一人で(ここが肝心です)酒を飲むには、あんがい合う一枚だと思って聴いています。明るく前向きになりたい方にはお勧めできませんが、大人の親父、つまり「ネト、ドロ、ビヨ~~~ン」ですよ(笑)。これを感じながら飲む酒、これもいいものです。

DEJA VU / ARCHIE SHEPP
2001年6月11日録音
Archie Shepp(ts) Harold Maybern(p) George Mraz(b) Billy Drummond(ds)

1.WHAT ARE YOU DOING THE REST OF YOUR LIFE
2.PUTITE FLEUR
3.LES FEUILLES MORTES
4.L'AME DES POETES
5.GIGI
6.APRIL IN PARIS
7.SOUS LE CIEL DE PARIS
8.DEJA VU


みんな向こうの世界に

2007年08月09日 | m-o

いったい何日「暑い」を連発していることか、今日もまたビールが旨い陽気でした。
私の寝室は(寝室などと気取るほどの部屋ではありませんが)南東に位置しておりまして、ちょっと寝坊でもしようものなら、汗のしょっぱさで目が覚めようかというような有様。朝、出かけるまで太陽が時間調整でもしてくれると嬉しいんですけどね。母に言わせれば「4時起きすれば問題ない」のだそうですが、酒でも止めないかぎり無理な話で、一度寝てしまえばたとえサウナの中でも起きなかった、あの若さが欲しいこの数日です。

「バブさん、そういえば阿久悠さんが亡くなっても、記事にしなかったねぇ。」
てなことを先日簡単レシピをわたしたNさんに言われました。(彼もこのブログを読んでいてくれたのでありまして、ありがたいですねぇ)

阿久悠が亡くなられたのは今月1日の朝でした。
当然そのニュースを知らなかったわけでもありませんし、『スター誕生』初期世代の私が阿久悠を無視できる筈も無いのですが、あまりにもそこら中でいろいろやっていたものですから、題材として取り上げそびれたというのが記事にしなかった理由でした。

 ♪ 上野発の夜行列車 降りたときから ~~~~~~ ♪
  ♪ ボーギー ボーギー あんたの時代は良かった ~~~~~ ♪
 ♪ 青い海原 群れ飛ぶ カモメ ~~~~~ ♪
                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ははははは、それほど得意でもない分野でも、阿久氏の作詞した歌はいくらでも出てきますね。改めて凄い人だったのだと思います。

この方も亡くなってしまいましたが、TBSラジオのアナウンサーだった林美雄氏がパーソナリティーを務めていた『パックインミュージック』をご存じでしょうか?いやいや一部ではなくて二部の『パックインミュージック』ですよ。(えっ?一部と二部に別れていたことすら知らない?)
当初は久米宏が担当していたこの枠を、体調不良で降板、代わりに林アナウンサーが担当になったという・・・・まぁ、その話はどうでもいいんですけど、その『パックインミュージック』で毎回のように流れていた曲『さだめのように川は流れる』をご存じでしょうか?



♪ その日 その日の川は眠そうに
暗い 都会をうつして流れてた
さすらうふたり あー寂しい心が求め合い
あー誰でもいいよな恋だけど
その日 その日の川は今日からの
つらい さだめのように流れて行った ♪

作詞:阿久悠、作曲:彩木雅夫、歌っていたのは杏真理子でした。これがなんとも味があるというか、まったりとけだるい歌い方がブルースっぽいというか、日本人離れしてるというか・・・・・ともかく、耳に残るちょっと良い歌だったのであります。
そういえば、杏真理子もサンフランシスコのバーで恋人に殺されたんですよねぇ、みんな向こうの世界に行っちゃう。

話が飛んでしまいました。
そんなこんなで、Nさんがニコニコしながらこんなレコードを私に魅せたのです。

こちらもまた、ちょっと前にお亡くなりになった鈴木ヒロミツがボーカルを務めていた、ザ・モップスのデビュー盤です。
「えっ!なに、これNさんの所有物?」
「残念ながら、俺んじゃないんだなぁ、先輩が貸してくれたんだけど、ほ~~ら、作詞が阿久悠でしょ」
「えっ!それだけを見せびらかしたくて持ってきたの?」
「へへへへへへへ、そう、なんちゃってね。はい」
マスターと私の分のMDをいただきました。(喜ぶべきかどうかは、微妙~~ですが、ありがたくいただきます。)

「そういやあ、この『ブラインド・バード』は放送禁止歌ですよ。」と私、

♪ 誰かが愛を 持ってゆく
誰かが愛を 踏みにじる
弱い小鳥は 恐ろしく
めくらになって 夢を見る
何も見えない その中で
真っ赤なバラが 咲きほこる
Please Kill Me 幸せのうちに
Please Kill Me 幸せのうちに ♪

一部『差別用語』を使ってしまったのが命取りでしたね。
もちろん、もう一曲『朝まで待てない』は、阿久悠のA面デビュー作(B面ではザ・スパイダースの『モンキー・ダンス』が先)で、なかなか良い曲であります。

♪ あきらめ捨てた筈なのに
夜の街を駈けていきたい
声がかれてもお前の名を呼ぶ
今すぐ逢いたい 朝まで待てない ♪

「へへへへへへ」またまた、Nさんの不気味な笑い
「へへへへへ、放送禁止歌でしょ、知ってますよ。だからね、二曲だけじゃMDもったいないじゃん。そんでこれも録音しといたから」

なっなんと、放送禁止歌の宝庫、『金太の大冒険』のつボイノリオのCDです。
「げげげ、『快傑黒頭巾』も『極付け!!お万の方』も入ってんじゃないですかぁ、こんなん、CDになってたんですねぇ」(ちょっとビックリ)

つボイノリオの『放送禁止歌』のお話は、後記『下歌はお好き?』を待て!(笑)
ともかく、遅ればせながら、阿久悠氏のご冥福をお祈り申し上げます。

さて、今日の一枚は、話の流れからというわけにも行かず、悩んだあげくウエス・モンゴメリーを選んでみました。

じつは、このアルバム、嫌いじゃないんですよ。いや、どちらかといえば好きな一枚だと思います。だけど「ジャズ・アルバムなのか?」という悶々たるものがあるのでして・・
イージーリスニング的になってしまったウエスよりも、やはり以前のウエスのほうが、私は好きなんです。それにほら、ハービー・ハンコック、ロン・カーターでしょ、本当なら私的に最も嫌って良いアルバムなんですけどねぇ。
・・・・・・・・・ところが、聴いちゃうんですよ、けっこうBGM的に流しておくと「WHEN A MAN LOVES A WOMAN」から、ボサっぽい「CALIFORNIA NIGHTS」あたりに入っていくと、ズルズルとなんか心地よかったりしてね。
許せない一枚の筈なのになぁ・・・・・・・・

A DAY IN THE LIFE / WES MONTGOMERY
1967年6月6, 7, 8, 26日録音
WES MONTGOMERY(g) HERBIE HANCOCK(p) RON CARTER(b) GRADY TATE(ds) その他

1.A DAY IN THE LIFE
2.WATCH WHAT HAPPENS
3.WHEN A MAN LOVES A WOMAN
4.CALIFORNIA NIGHTS
5.ANGEL
6.ELEANOR RIGBY
7.WILLOW WEEP FOR ME
8.WINDY
9.TRUST IN ME
10.THE JOKER

追伸、
今日は長崎『原爆の日』です。
先日『私でも平和を考える』で書いたとおり、長崎の人だから、広島の人だからということではなく、同じ被爆国国民として、平和を祈る心は変わりません。
多くの犠牲者の御霊を癒すためにも「戦争は絶対にしない、核兵器は持たず、作らず、持ち込ませず」もう一度肝に銘じましょう。