JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

みんな向こうの世界に

2007年08月09日 | m-o

いったい何日「暑い」を連発していることか、今日もまたビールが旨い陽気でした。
私の寝室は(寝室などと気取るほどの部屋ではありませんが)南東に位置しておりまして、ちょっと寝坊でもしようものなら、汗のしょっぱさで目が覚めようかというような有様。朝、出かけるまで太陽が時間調整でもしてくれると嬉しいんですけどね。母に言わせれば「4時起きすれば問題ない」のだそうですが、酒でも止めないかぎり無理な話で、一度寝てしまえばたとえサウナの中でも起きなかった、あの若さが欲しいこの数日です。

「バブさん、そういえば阿久悠さんが亡くなっても、記事にしなかったねぇ。」
てなことを先日簡単レシピをわたしたNさんに言われました。(彼もこのブログを読んでいてくれたのでありまして、ありがたいですねぇ)

阿久悠が亡くなられたのは今月1日の朝でした。
当然そのニュースを知らなかったわけでもありませんし、『スター誕生』初期世代の私が阿久悠を無視できる筈も無いのですが、あまりにもそこら中でいろいろやっていたものですから、題材として取り上げそびれたというのが記事にしなかった理由でした。

 ♪ 上野発の夜行列車 降りたときから ~~~~~~ ♪
  ♪ ボーギー ボーギー あんたの時代は良かった ~~~~~ ♪
 ♪ 青い海原 群れ飛ぶ カモメ ~~~~~ ♪
                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ははははは、それほど得意でもない分野でも、阿久氏の作詞した歌はいくらでも出てきますね。改めて凄い人だったのだと思います。

この方も亡くなってしまいましたが、TBSラジオのアナウンサーだった林美雄氏がパーソナリティーを務めていた『パックインミュージック』をご存じでしょうか?いやいや一部ではなくて二部の『パックインミュージック』ですよ。(えっ?一部と二部に別れていたことすら知らない?)
当初は久米宏が担当していたこの枠を、体調不良で降板、代わりに林アナウンサーが担当になったという・・・・まぁ、その話はどうでもいいんですけど、その『パックインミュージック』で毎回のように流れていた曲『さだめのように川は流れる』をご存じでしょうか?



♪ その日 その日の川は眠そうに
暗い 都会をうつして流れてた
さすらうふたり あー寂しい心が求め合い
あー誰でもいいよな恋だけど
その日 その日の川は今日からの
つらい さだめのように流れて行った ♪

作詞:阿久悠、作曲:彩木雅夫、歌っていたのは杏真理子でした。これがなんとも味があるというか、まったりとけだるい歌い方がブルースっぽいというか、日本人離れしてるというか・・・・・ともかく、耳に残るちょっと良い歌だったのであります。
そういえば、杏真理子もサンフランシスコのバーで恋人に殺されたんですよねぇ、みんな向こうの世界に行っちゃう。

話が飛んでしまいました。
そんなこんなで、Nさんがニコニコしながらこんなレコードを私に魅せたのです。

こちらもまた、ちょっと前にお亡くなりになった鈴木ヒロミツがボーカルを務めていた、ザ・モップスのデビュー盤です。
「えっ!なに、これNさんの所有物?」
「残念ながら、俺んじゃないんだなぁ、先輩が貸してくれたんだけど、ほ~~ら、作詞が阿久悠でしょ」
「えっ!それだけを見せびらかしたくて持ってきたの?」
「へへへへへへへ、そう、なんちゃってね。はい」
マスターと私の分のMDをいただきました。(喜ぶべきかどうかは、微妙~~ですが、ありがたくいただきます。)

「そういやあ、この『ブラインド・バード』は放送禁止歌ですよ。」と私、

♪ 誰かが愛を 持ってゆく
誰かが愛を 踏みにじる
弱い小鳥は 恐ろしく
めくらになって 夢を見る
何も見えない その中で
真っ赤なバラが 咲きほこる
Please Kill Me 幸せのうちに
Please Kill Me 幸せのうちに ♪

一部『差別用語』を使ってしまったのが命取りでしたね。
もちろん、もう一曲『朝まで待てない』は、阿久悠のA面デビュー作(B面ではザ・スパイダースの『モンキー・ダンス』が先)で、なかなか良い曲であります。

♪ あきらめ捨てた筈なのに
夜の街を駈けていきたい
声がかれてもお前の名を呼ぶ
今すぐ逢いたい 朝まで待てない ♪

「へへへへへへ」またまた、Nさんの不気味な笑い
「へへへへへ、放送禁止歌でしょ、知ってますよ。だからね、二曲だけじゃMDもったいないじゃん。そんでこれも録音しといたから」

なっなんと、放送禁止歌の宝庫、『金太の大冒険』のつボイノリオのCDです。
「げげげ、『快傑黒頭巾』も『極付け!!お万の方』も入ってんじゃないですかぁ、こんなん、CDになってたんですねぇ」(ちょっとビックリ)

つボイノリオの『放送禁止歌』のお話は、後記『下歌はお好き?』を待て!(笑)
ともかく、遅ればせながら、阿久悠氏のご冥福をお祈り申し上げます。

さて、今日の一枚は、話の流れからというわけにも行かず、悩んだあげくウエス・モンゴメリーを選んでみました。

じつは、このアルバム、嫌いじゃないんですよ。いや、どちらかといえば好きな一枚だと思います。だけど「ジャズ・アルバムなのか?」という悶々たるものがあるのでして・・
イージーリスニング的になってしまったウエスよりも、やはり以前のウエスのほうが、私は好きなんです。それにほら、ハービー・ハンコック、ロン・カーターでしょ、本当なら私的に最も嫌って良いアルバムなんですけどねぇ。
・・・・・・・・・ところが、聴いちゃうんですよ、けっこうBGM的に流しておくと「WHEN A MAN LOVES A WOMAN」から、ボサっぽい「CALIFORNIA NIGHTS」あたりに入っていくと、ズルズルとなんか心地よかったりしてね。
許せない一枚の筈なのになぁ・・・・・・・・

A DAY IN THE LIFE / WES MONTGOMERY
1967年6月6, 7, 8, 26日録音
WES MONTGOMERY(g) HERBIE HANCOCK(p) RON CARTER(b) GRADY TATE(ds) その他

1.A DAY IN THE LIFE
2.WATCH WHAT HAPPENS
3.WHEN A MAN LOVES A WOMAN
4.CALIFORNIA NIGHTS
5.ANGEL
6.ELEANOR RIGBY
7.WILLOW WEEP FOR ME
8.WINDY
9.TRUST IN ME
10.THE JOKER

追伸、
今日は長崎『原爆の日』です。
先日『私でも平和を考える』で書いたとおり、長崎の人だから、広島の人だからということではなく、同じ被爆国国民として、平和を祈る心は変わりません。
多くの犠牲者の御霊を癒すためにも「戦争は絶対にしない、核兵器は持たず、作らず、持ち込ませず」もう一度肝に銘じましょう。