JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ポン!カーッ!

2007年08月03日 | g-i

やっぱり暑いのはいやですねぇ、夏だからしかたがないのでしょうが、今日など湿気も伴ってサウナのよう、一度エアコンの効いた場所に入れば「出たくな~~い」。暑さは仕事の効率も、頭の回転も確実に低下させています。
台風被害や、30度越えの超熱帯夜に苦しむ方のことを思えば愚痴も言えませんが。

「バブさん、たまにラムネでも飲みません?」
今晩からお祭り続きの町中で、どぶ漬け(氷の入った水にドボドボ入れたあれです。)にしたラムネを売っておりまして、
「たまにはいいやね」
てんで、一本いただくことにしました。

あの何と呼ぶんだか分からない特殊な栓抜き(今のは口のところに付いて売ってるんですね)で「ポン」と開けた先から口に持っていく、瓶はガラス製では無いものの飲み方は昔のまんまです。
「カーッ!旨めえじゃん!」

神社の境内かなんかで汗だくになって遊んで、近くの駄菓子屋の前に用意された大ざっぱに割り砕いた氷入りのバケツから取り出したラムネの栓を「ポン」と抜いてごくごく飲む。「こんな旨いもんは他に無い」なんて思ってましたが、今こうして飲んでみると確実にビールの勝ちですね。(笑)


ラムネの栓ラベル
(町田忍著『昭和レトロ商店街』より)

日本人で始めてラムネを飲んだのは、浦賀の奉行達だったそうですね。1853年、かの黒船で来港したペリーとの交渉の際に振る舞われたのだとか、「ポン」という音にビックリして刀に手をかけた、てな笑い話も残っているそうであります。(もちろん、この頃はビー玉の栓ではなかったそうですが)
ペリーの側近かなんかが
「レィモネードどうぞぉ」
てなこと言ったんでしょうかねぇ、ラムネの需要が急激に減っていった原因が、同じアメリカから乗り込んできたコーラだったというのも歴史の綾を感じます。

うちの母は未だにコーラが苦手で、夏場になると、
「誰かお客さん来た時のために、なんか買っておかなくちゃな」
と、買うのは必ず三ツ矢サイダー、
「たまには他のにすれば」と言うと
「これが一番サッパリしてんだ!」と聞きません。
じつは、本人が一番飲みたいみたいで、ビールをガバガバ飲むよりはいいか、と容認しています。(笑)

ところで、ラムネのあの瓶、私は日本で発明されたのかと思っていたのですが、じつはイギリスのハイラム・コッドという人が発明したものなのだそうで、マーブル・ストッパー・ボトル(Marble Stopper Bottle)というのだそうですよ。
あのビー玉をなんとか取り出そうと奮闘したのは、私だけじゃないと思います。
そうそう、今のは、スクリュウ式で口のところが外れるので、ビー玉が取れるんですよね。う~ん、良いのか悪いのか。(笑)

ともかく、これからも暑い日が続くようです。充分な水分とアルコールをとりながら乗り切りたいと思う私でした。

さて、今日の一枚は、昨日に引き続いてのブルーノート盤です。
かの名盤「GO」とのペア盤といってもいい、同盤録音二日後に同メンバーでレコーディングされた、デクスター・ゴードンのこれまた素敵なアルバムです。

デクスターの優しさが前面に出たバラードが聴き所ですが、いつも思うのは、デクスターのサックスというのは、全く嫌らしさがありませんよね。
この日にアメリカを飛び立つデクスター、心はすでにロンドンに飛んでいたのか、少々リラックスしすぎの感はありますが、深く説得力のあるテナーの響きは、デクスターならではのものです。

もちろん、「GO」同様、ソニー・クラークを筆頭とするリズム・セッションが素晴らしいのは言うまでもありません。
「GO」の出来が良すぎるのか、あまり表に出ずらい一枚であるかもしれませんが、「GO」に負けず劣らずの名盤であると思います。

A SWINGIN' AFFAIR / DEXTER GORDON
1962年8月29日録音
DEXTER GORDON(ts) SONNY CLARK(p) BUTCH WARREN(b) BILLY HIGGINS(ds)
1.SOY CALIFA
2.DON'T EXPLAIN
3.YOU STEPPED OUT OF A DREAM
4.THE BACKBONE
5.UNTIL THE REAL THING COMES ALONG
6.Mc SPLIVENS