JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

頑張れ、ジャズ喫茶!

2007年08月25日 | s-u

予報通り暑い夏が戻ってきましたが、何とかエアコン無しで過ごすことが出来ました。いまさら猛暑日も無いだろうと高をくくっておりますけど、いかがなものでしょうか?

本日、(株)松坂さんより『ジャズ批評』No.139、9月号が届き、恒例ロング散歩(暑くてロングとはいきませんでしたが)の後、じっくりと拝見させていただきました。
あいかわらず、クリスさんSuzuckさん67camperさん等々、諸氏の文章や内容は「立て板に水」というか、感心しながら読んでおりましたが、そんな中、福島市のジャズ喫茶「NEGA」の現店主、安斉徳子さんの投稿を見つけました。

「ネガかぁ、いやぁ~~~懐かしい」

以前にもお話ししましたが、わが父は転勤族でありまして、私は「もう転校はイヤだ!」とわがままを言って、高校時代はずっと下宿生活をおくったのです。

高校2年生の時、両親は福島市に住んでおりました。
夏休みも地元のジャズ喫茶でのアルバイトが忙しく(厳密には地元の方が楽しかっただけでしたが)そうそう長い間両親の所へは行かずにおりましたが、短期間だけは渋々両親の所へ帰っていました。
でも、当時、福島に友達が居るわけでもなく、まして、あの盆地特有の暑さの中、私に出来ることと言えば「ジャズ喫茶入り浸り」しかなかったわけです。
ちょっと電車に乗って仙台の「COUNT」へ行ってみたり、福島市内のジャズ喫茶に入り浸ったりと、地元でバイトしているのとあまり代わりない毎日をおくっていたように覚えています。
その時「NEGA」も、ほぼ毎日おじゃましていたのでありました。まだ御店主は会田氏であったかと思いますけど、新参者にもかかわらず良くしていただきましたっけ。

思うに、当時、我がど田舎の地元にも小さな地域に4件もの『ジャズ喫茶』があったくらいですから、どんな街に行っても『ジャズ喫茶』を探し当てることは容易な時代でした。
部活の全国大会で博多に出かけたときも、臭いだけで『ジャズ喫茶』を探し当てましたし(店名は覚えていないのですが)、修学旅行でも京都の「しあんくれーる」に一人出かけました。
大学に行ってからも、『ジャズ喫茶』に行くのにナビ(当然無い時代でしたが)など必要もなく、新宿「DIG」「DUG」「びざーる」「木馬」「ポニー」、渋谷百軒店あたりの「BLAKEY」「音楽館」「スウィング」「ジニアス」「デュエット」、下北「マサコ」に高田馬場の「INTORO」、吉祥寺の「アウトバック」「サムタイム」「西洋乞食」「ファンキー」「メグ」、明大前の「マイルス」に、そうそう大好きだった自由ヶ丘の「アルフィー」、名前は忘れちゃったけど、向ヶ丘遊園にも経堂にも本厚木の駅の近くにもあったなぁ(小田急沿線に住んでいたもので、笑)、あれ?藤沢のあの店はなんてったっけ?鎌倉の「IZA」でしょ、横浜「ちぐさ」に「ダウンビート」・・・・・・・・・ほらきりがない。

思えば良い時代でした。500円もあれば、一日入り浸りでジャズを楽しめたのですから、あっ!そんな奴ばかりだったから、無くなっていっちゃったのかな???????

ともかく、そんな中で未だに元気にやっておられる仙台「COUNT」や福島「NEGA」の名前を聞くと、なんだか嬉しくなってしまうのです。
安斉さんは自己紹介文で「ここ10年はいつも危機感を感じてやってきましたが、本当にいつまでやれるかわかりませんが、ガンバりたいと思っています。」とおっしゃってました。
是非とも頑張っていただきたいですね。

「フレーフレー、ネーガ!フレーフレー、アンザイ!フレーフレー、ジャズ喫茶!」

さて、今日の一枚は、ズート・シムズです。
ズートのアルバムの中でもこのアルバムは目立たない一枚と言っていいでしょうか?
リラックスした感じのパリでのライブ録音、私としてはもうちょっと目立っても良いようにも思うのですが(笑)
「ON DUCRETET THOMSON」で共演したアンリ・ルノーがここでも参加、なかなか良い感じです。

「レスター系の歌心ある演奏」てなことをいう方もいらっしゃいますが、気持ちよさそうに歌い上げるズートのテナーには、彼独特のものがあるように私は思います。

ともかく、地味ではあるもののズートらしい一枚としてお勧めします。

ZOOT SIMS IN PARIS
1961年12月録音
ZOOT SIMS(ts) HENRI RENAUD(p) BOB WHITLOCK(b) JEAN-LOUIS VIALE(ds)

1.ZOOT'S BLUES
2.SPRING CAN REALLY HANG YOU UP THE MOST
3.ONCE IN A WHILE
4.THESE FOOLISH THINGS
5.ON THE ALAMO
6.TOO CLOSE FOR COMFORT
7.A FLAT BLUES
8.YOU GO TO MY HEAD
9.STOMPING AT THB SAVOY