成り行きアラカルト日記

人生は成り行きでありますが、日日是好日と考えて、日々の出来事を凡人の視点でアドリブ的に記載したいと思っております。

NHKスペシャル「パール判事は何を問いかけたのか」は興味深い番組だった!

2007-08-14 23:10:57 | 三面記事的
 昨日は「A級戦犯は何を語ったのか~東京裁判・尋問調書より~」を放送された。上手くまとめてあるので、少しなあと思ったが、分かりやすい印象。
 そして、今日の「パール判事」のことも、僕個人が知らないことが多くあり興味深い内容であった。パール判事は決して「日本」を擁護したのではないて、国際法の基本とか「共同謀議」という概念がオカシイという視点から東京裁判自体に疑問を持っていたのがよく分かる。そして彼がガンジーの影響になったことや平和主義者であること。背後にはイギリスの植民地であったインドの影響もあったことだろう。残念ながら、彼がヒンズー・カースト制の中でどのような階層に属していたのか明確に放送されていないのが残念であった。
 原子爆弾使用はナチスのしたことと同じだとの考えがあったことは嬉しい。そして、日本は各地で行った残虐行為についても強く非難している。
 その意味ではフェアーな考えの持ち主であったわけである。

 インドと言えば、カースト制であるが、山際素男の「もうひとつのインド、不可触民」を思い出した。その中で著者がインタビューする不可触民、それなりに苦労して学校も行き、銀行に勤めている男性だが、その彼がガンジーについて非難することを言っているのだ。

 ところで昨日放送された、「A級戦犯は何を語ったのか~東京裁判・尋問調書より~」の内容は以下のごとし。
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東京裁判(極東国際軍事裁判)開廷から60年。戦後体制の見直しが唱えられる中、裁判の意味と戦争責任の問題を問い直す声が強まっている。

 東京裁判で「平和に対する罪」で起訴された28人の被告。このA級戦犯はどのようにして選ばれたのか――。その経緯を物語る2万6300ページに上る尋問調書がアメリカ国立公文書館に眠っている。東条英機、広田弘毅、松井石根、土肥原賢二……日本の中枢にいた政治家、軍人、官僚ら、錚々たる顔ぶれが並ぶ。
 当時、アメリカ、イギリス、ソ連、中国などからなる国際検察局のスタッフは、100名を超える容疑者の中から、尋問、調査によって「被告」を選び出していった。昭和20年12月から、翌年の4月にかけて、巣鴨プリズンの密室で厳しい質問を浴びせられる。その一問一答が克明に記録されていた。戦犯容疑者と検察官の攻防からは、連合国と日本の戦争観、責任論の違いが浮かび上がってくる。
 さらに去年、国立公文書館で法務省が保管してきた戦犯関連の資料4000冊が公開された。文書からは当時、日本側がどのような弁護対策を立てて、裁判に臨もうとしていたのかが明らかになってきた。
 番組では巣鴨プリズンの取調室を再現。記録に忠実な再現ドラマによって密室の攻防を描く。また、当時の関係者を世界各国に取材。A級戦犯選定の過程を明らかにし、戦争責任をめぐる議論の出発点を浮き彫りにしていく。
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 今夜のNHKスペシャル「パール判事は何を問いかけたのか」の内容は以下のごとし。
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“日本無罪”の真意▽揺れた東京裁判▽判事団11人密約と分裂


NHKスペシャル◇A級戦犯が裁かれたいわゆる東京裁判で、被告全員の無罪を主張したインド代表のラダビノード・パール判事の実像と、彼がかたくなに守った正義と法の精神に迫る。東京裁判では連合国を中心とした11カ国から派遣された判事団の多数意見により、25人が有罪とされ7人が死刑になった。しかしパール判事は多数派より長い反対意見を書き、被告全員無罪を主張した。東京裁判から60年以上たった今も東京裁判をめぐる議論は続いており、パール判事の意見にもさまざまな解釈がなされている。パール判事の故郷であるバングラデシュやインド、ヨーロッパ各国を取材。パール判事を知る関係者に話を聞き、彼が「全員無罪」の結論を出すまでの経緯をたどる。
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2 コメント

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私も (バブ)
2007-08-15 19:26:22
二番組とも見ました。

東京裁判にまつわる話は、学校の歴史でもあまり多くを教わっていませんでしたし、敗戦処理の状況と背景は、自分で調べたり読み解くしか方法がなかったように思います。

いずれにしても、終戦記念日にあらためて戦争の無益さを考えることは、無駄ではないと思います。

また、駄文をTBさせてください。
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バブさんも観られましたかあ! (ウフフマン)
2007-08-15 22:19:40
 やはり、戦後を顧みる時には、「東京裁判」は大きな問題ですよね。あまり学校の歴史では教わりませんし、如何に述べるかでかなり物語も変わりますし、僕らの親たちもとらえきれずに語りきれなかったんじゃないかと思います。
 あの番組を色々な面でとらえることができると思いますが、終戦記念日をむかえて改めて、あの戦争は何だったのか?を考える機会にはなりました。その意味では評価でしょうか。
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