JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

バブ、気遣いを説く?

2007年08月22日 | p-r

「バブさん、何?歯抜けた?折れた?前歯無いじゃん!」とY君。
こんちきしょう、こいつはいったいどんな教育を受けてきたんだぁ。江戸の時代から「見てわかることは言わない」これは、他人とお付き合いする上で最低限のルールなのでありますよ。
「うん、抜けちゃったよ。おまえの髪の毛とおんなじ、あっ、ごめん、俺の歯はもう少しで再生するんだった。」
と答える方も答える方だけど(笑)
まぁ、これは気心知れた仲ゆえのこと、親しみを込めた言い方として許し合いましょう。

そんなこんなで昼食後、二人でいっぷくやりながら話をしていると
「バブさん、最近つくづく思うんですけど、我々喫煙族はやっぱり滅びる運命にあるんすかねぇ」
喫煙者の肩身が狭くなったのは、別に今始まったことではありませんが、
「お盆に、新盆やら何やらで他人の家に行くことが多いじゃないですか・・・・・」
彼が言うには、そんな時、灰皿が出てくる家が極端に減ったというのです。
「う~~~ん、確かに無い家があるかもしんない」

昔は、どんな家に行っても、お茶と灰皿は必ず出てくるものでありましたが、会社の応接室でさえ灰皿がないのが今やあたりまえですものね。

  煙草盆きらいな奴も前に置き

江戸川柳にこんなんがありましたけど、煙草が良いか悪いかは別として、昔は煙草を吸わない人でも、お客が来れば煙草盆を出す気遣いがあった、という事なのでしょう。
この気遣いの心だけは忘れたくないですよね。

仮に、タバコが吸いたくて灰皿が用意してあっても
「いっぷくよろしいでしょうかね?」と気遣えば、
「どうぞどうぞ、ご随意に」と相手が返す
なんだかとてもいい気分になるじゃありませんか。

おっと、喫煙を肯定しているわけじゃありませんよ。喫煙習慣が無くなっても、気遣いだけは忘れたくないなぁ~~という・・・・・・・
「・・・・・・でも灰皿を用意してくれるともっと嬉しいなぁ~~~なんてね。」
なんじゃい!それが本心かい!
いえいえ、私は煙草を止められそうもありませんが、喫煙などしないにこしたことはないことは、じゅうぶん分かっております。
そこで、喫煙者にはこんな川柳を

  灰吹きを持って見たてる捨てどころ

喫煙があたりまえだった江戸の時代ですら、灰で道を汚すのははばかれる、灰を捨てるところを探すのが当然だったということです。路上でプカプカやったり、ましてポイ捨てなどする奴は、喫煙者の風上にも置けないヤカラ、喫煙権を守るためにも気遣いを忘れずにしましょうや。

「Y君、今の世の中はね。喫煙習慣のないお宅で、煙草を吸う方がマナー違反なわけだ。あとから、「あの人煙草吸うから、家に連れてこないで」なんて陰で言われるより、灰皿が出てこないところではタバコを吸わない、そういう心構えが喫煙者には必要なんだな、分かったかい、ハゲ青年!
「あっ!ひでぇ~~~~、バブさんに気遣いを語る権利はないね!」

さて、今日の一枚は、先日無くなったマックス・ローチのコンボに参加したことで、一躍脚光を浴びたジュリアン・プリスターの初リーダー盤です。

じつはこのアルバム、最初手にしたとき「いつの時代の録音だ?」って、私は思ったわけで・・・・ジャケットの雰囲気がそんな感じしません?(プリスターの顔を知らなかったということもありますが)
メンバーと録音日を確認して「あっ、新しいじゃん」みたいな(笑)

絶妙なリズム・セッション(フラナガンもエルビンもいい)を得たプリスターは、いい意味で土臭く、のびのびとしたソロがとても魅力的です。
私としてはプリスターにこのままのスタイルを通して欲しかったのですが・・・・・・

ともかく、彼のアルバムでは最高の一枚だと思います。

KEEP SWINGIN' / JULIAN PRIESTER
1960年1月11日録音
JULIAN PRIESTER(tb) JIMMY HEATH(ts) TOMMY FLANAGAN(p) SAM JONES(b) ELVIN JONES(ds)

1.24-HOUR LEAVE
2.END
3.1239A
4.JUST FRIENDS
5.BOB T'S BLUES
6.UNDER THE SURFACE
7.ONE IN A WHILE
8.JULIAN'S TUNE

おまけ、

今年も我が家の『月下美人』が咲きました。一晩でとじてしまう、桜以上に潔い『月下美人』、次にお目にかかれるのはまた来年ですね。
異常気象でも何でも、草花は季節を刻んでくれます。