JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

買い物が観光?

2006年05月18日 | p-r


我が地域の今日は、なんとか雨も降らずに、若干暑かったものの、まぁまぁの天候でありました。

観光案内ではないのですが、午後からお客さんを近くの水族館にお連れすることに、
近くにあるせいでしょうか、私は2回ぐらいしか行ったことのない水族館です。



クラゲもトドも気持ちよさげに泳いでいます。
昔、淡水の熱帯魚にこっていた時期があった私は、海の魚より淡水魚に興味があります。東京タワーの「淡水魚水族館」なんか、けっこう行ってたりして・・・・
アロワナ、いい顔してるでしょ




あんこう君も必至に隠れております。
他にも多くの魚も、回遊魚が泳ぐ大きな水槽もあったのですが、お客さんの手前、写真ばかり撮ってもいられませんのでこんなもんで。

ところで、「何処に行っても必ず売店でお土産を買ってしまう」そんな方はいらっしゃいませんか?
昔、社員旅行で北海道に出かけたとき、観光バスが止まるたびに、山のようなお土産を買っている同僚(女性)がおりました。
「そんなに買って、荷物ばっかりが増えてたいへんじゃない?」と訊くと
「いいの、私にとって買い物こそが観光なんだから!」
「ひぇ~~~~~~!!!」

今日お連れしたお客さんも、売店で足止め(ひょっとして、魚を観ているより長かったかもしれません。)
「○○さんに、こんなのいいんじゃない」 なんてやってます。
(「もう、はやくしてくれよ・・・・・・・・・・」)
なんて思っていたのが、
ハハハのハ、おもわず私も買ってしまいましたとさ(お恥ずかしい)


さて、今日は、お久しぶりのバド・パウエルです。
カナダのトロント、マッセイ・ホールで行われた、「これだけのメンバーはこれ以降そろわないだろう」と言われたライブのアルバムです。
(もちろん、そういわれるのはパーカー、ガレスピーが加わった第2部の演奏ということになるのですが、)
ところが、この演奏がムチャクチャで、自分のサックスを質屋に入れていたパーカーは、白いプラスチック製のアルトを借りて、ガレスピーは同時間に行われていた、ボクシング世界ヘビー級チャンピオン戦(このせいでマッセイ・ホールは四分の一しかうまらなかったそうです。)が気になって、ソロを終えるたびにステージの裏に下がってしまうという状況であったそうです。(この模様は「JAZZ AT MASSEY HALL Vol.1」でご確認下さい。)
他にも、レコーディングの裏話や、それに伴っての別名パーカーとか、いろいろ話題の尽きないライブですが、その話は後々。

今日のアルバムは、そんな日の第1部パウエル・トリオの演奏を収めたアルバムです。
いろいろ問題の多かったライブでしたが、パウエルは大丈夫だったのか?
神経障害の長い治療から復帰したばかり、例の電気ショックのあとです。体調は万全とは言えないでしょう。
録音状況もムチャクチャ悪い。
「なんで、そんな演奏を紹介するんだよ」 と怒られそうですね。
でもね、私はこのパウエルが嫌いじゃないんです。たしかに、絶頂期のパウエルと比べるとボロボロですが、ウ~ンへんに好きなんですよね。

JAZZ AT MASSEY HALL, VOL.2 / BUD POWELL TRIO
1953年5月15日[1-5](これがマッセイ・ホールでのライブです)1953年夏[6-10]録音
BUD POWELL(p)
CHARLES MINGUS(b) MAX ROACH(ds)[1-5]
GEORGE DUVIVER(b) ART TAYLOR(ds)[6-10]
1.EMBRACEABLE YOU
2.SURE THING
3.CHEROKEE
4.(JUBILEE) HALLELUJAH
5.LULLABY OF BIRDLAND
6.MY DEVOTION
7.POLKA DOTS AND MOONBEAMS
8.MY HEART STOOD STILL
9.I WANT TO BE HAPPY
10.BASS-ICALLY SPEAKING

 


美しさは見かけじゃない

2006年05月17日 | d-f


昨晩はあいかわらずの酔っぱらい、最後はカラオケまで歌い、きっちり日付は今日に替わっての帰宅でありました。

さすがに今日は早めの帰宅、私の下手な歌よりエラ・フィッツジェラルドの歌を聴いたほうが、間違いなく良いということで、1969年にモントルー・ジャズ・フェスティバル初出演の模様を記録したDVDを観ることにしました。

相変わらず「サンキュー、サンキュー」の嵐を挟みながら、やっぱり上手い!
自分の歌と比べるとかの問題ではありません。(あたりまえでしょ)
でも、不思議ですね、とても美人とは言えないエラですが、歌っているときの顔はとても魅力的、目の前であんな感じで歌われたら、惚れちゃいそうです。
そういえば、昔、マウントフジでダイアン・リーブスを聴いたときも、
「いい女だなぁ~~~」なんて思ってしまったことがありましたっけ

男女関係なく、何かをいっしょうけんめいやっている姿というのは、美しいものなのでしょう。
同い歳でも、「とても若く見える人」と「えらい歳をくって見える人」といますが、これも顔の造作というより、何か打ち込むものがあるかどうかに影響されているのかもしれませんね。

さて、今日の一枚は、DVDと同メンバーということで、この「SUNSHINE OF YOUR LOVE 」を選んでみました。
そもそも、ボーカルものはあまり得意分野ではありません、持っているアルバムも少ないので、解説は勘弁してください。

そうそう、DVDの中でドミー・フラナガンは、後ろ向きでピアノを弾いているので、なかなか顔を見られないのですが、彼は1930年生まれ(誕生日は私と一日違いの3月16日)、ということはこの時、39歳ということになります。
「あら~~?」
しっかりてっぺんがツルッと・・・・・・・
やっぱり若さは、見た目じゃありません。(笑)

SUNSHINE OF YOUR LOVE / ELLA FITZGERALD
1969年2~3月録音
ELLA FITZGERALD(vo)
EMIE HECKSHER'S BIG BAND[1-6]
TOMMY FLANAGN(p) FRANK DE LE ROSA(b) ED THIGPEN(ds)[7-12]
1.HEY JUDE
2.SUNSHINE OF YOUR LOVE
3.THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU
4.WATCH WHAT HAPPENS
5.ALRIGHT OK YOU WIN
6.GIVE ME THE SIMPLE LOFE
7.USELESS LANDSCAPE
8.OLD DEVIL MOON
9.DON'T CHA GO 'WAY MAND
10.HOUSE IS NOT A HOME
11.TROUBLE IS A MAN
12.I LOVE YOU MADLY

ちなみに、DVDの内容は以下の通りです。
ELLA FITZGERALD LIVE AT MONTREUX 1969
ELLA FITZGERALD(vo)  TOMMY FLANAGN(p) FRANK DE LE ROSA(b) ED THIGPEN(ds)
1.GIVE ME THE SIMPLE LOFE
2.THIS GIRL'S IN LOVE WITH YOU
3.I WON'T DANCE
4.A PLACE FOR LOVERS
5.THAT OLD BLACK MAGIC
6.USELESS LANDSCAPE
7.I LOVE YOU MADLY
8.TROUBLE IS A MAN
9.A MAN AND A WOMAN
10.SUNSHINE OF YOUR LOVE
11.ALRIGHT OK YOU WIN
12.HEY JUDE
13.SCAT MEDLEY
14.A HOUSE IS NOT HOME


ウルフマン

2006年05月15日 | s-u


       ♪男はオオカミなのよ、気をつけなさい♪

我が大学時代の友、M君が大好きだったピンク・レディーのヒット曲であります。(ふっるー!!なんて曲だったけ?)

昨晩、就寝前に窓の外を見上げると、雲に見え隠れする月が.....
「ワウーーー!ワウワウーーー!」と吠えたくなるほど美しい。
しかしながら、いまさら寝る前にオオカミになったところで、ぶつけるところもなく、生えかけた牙はスーっと遠い彼方に埋もれてしまいました。(笑)


「狼男」が、月を見て変身するというのは、実際の東ヨーロッパ伝承のお話しにはない話だそうで、「言葉を話すオオカミ」というのが、本来の姿だとか(本来って、それすら作り話ですから)
旧約聖書にも、7年間、オオカミとして生活を続ける王、ネブカドネザルがいました。
スクリーンにはなんど出現したでしょうね。
私なんかが懐かしいのは、手塚治虫先生の「バンパイヤ」という漫画でしょうか。

若い頃、大好きな女の子と浜辺で月を眺めていたりすると、甘い言葉の一つも囁こうかと思うのですが、口からそんなものは出てきやしない。
彼女の肩の上で、抱き寄せようかどうしようかと迷う腕が宙を舞い、ただただ月明かりに浮かぶ彼女の顔を、ちらちら見るだけで時間が過ぎていってしまったものです。
月夜のオオカミならぬ、子羊のようでありました。(ほんとか?)

ともかく、昨晩の月は、そんなことをふと思い出させる、美しいものでした。

さて、今日の1枚は、狼男っぽく見えてしかたのないズート・シムズの「DOWN HOME」にしてみました。目の影と色合い、なんとなく「ウルフマン」に見えないですか?
これは、私の単なる思い込みですね。
内容は、まったく「狼男」が出てくるような感じではありません。
先日、紹介した「COOKIN !」もいいですが、このアルバムもまた、ズート・シムズの代表作です。
ズート・シムズもさることながら、ダニー・リッチモンドが光ってますよね、じつに爽快な一枚です。
月明かりなんかより、このアルバムを聴いたほうが、元気が出てきちゃいますね(ハハハハハ、ヘンな意味じゃなくてですよ。)

DOWN HOME / THE GREAT ZOOT SIMS
1960年7月録音
ZOOT SIMS(ts) DAVE McKENNA(p) GEORGE TUCKER(b) DANNIE RICHMOND(ds)
1.JIVE AT FIVE
2.DOGGIN' AROUND
3.AVALON
4.I CRIED FOR YOU
5.BILL BAILEY
6.GOODNIGHT SWEETHEART
7.THERE'LL BE SOME CHANGES MADE
8.I'VE HEARD THAT BLUES BEFORE


わからなくて当然?

2006年05月14日 | m-o


昨夜は、「明日は休みだ!」とばかりに、2時すぎまでチビチビやりながら本を読んでおりましたら、今朝の6時に大きな花火の音でたたき起こされてしまいました。
「なんだよ、せっかくの休みに!」
訊けば今日は近くの小学校の運動会だそうで、怒るに怒れませんでした。

運動会も地域によって春だったり秋だったりしますが、このあたりでは春、1年生などはまだ幼稚園児と大差なく、それは可愛いものです。

さて、cocoa_teaさんが、セロニアス・モンクを年代順に追っていらっしゃいます。10日の記事では、現在耳にできる最も古い録音として、アルバム「ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン」を紹介されておりました。


このあたりの録音はじつに難しい、ピアニストとしてモンクとケニー・カーシーの名前が書かれていますが、2000年になってから「Up on Teddy's Hill」「Guy's Got to Go」「Lips Flips」の3曲は、モンクのピアノではなかったとの調査結果が出たりして、かなりいいかげん、それもこれも、この録音がレコード会社で正式に行われたものではなく、ジャズ・オタク、ジェリー・ニューマンの個人的録音を音源としているからです。

では、何故「バップ草創期の貴重なアルバム」と呼ばれるのか?
それは、不満分子の黒人街での演奏など、録音するレコード会社がなかったし、クラブでのライブ録音をレコードにするという概念も無かった時代に、ほぼ唯一残っていた音源だったからです。

セロニアス・モンクの最も古い録音という点では、このアルバムの録音日が1941年5月12日ということになっていますので、「Swing to Bop」「Stompin' The Savoy」の2曲でほぼ間違いないと思います。
ただ、1941年の録音は、他にも何曲かあります。この録音日がはっきりしない。どなたか情報があればお訊きしたいくらいです。


正式レコーディングで最も古いのは、この3年後、コールマン・ホーキンスのカルテットで1944年8月19日にマイナーレーベル、ジョー・デイヴィスへ吹き込んだ演奏だと思います。(後にプレスティッジから再発)

いずれにしても、先の「ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン」での2曲は、1946年に先行リリースされていますし、なにしろLPなど存在しない時代ですから、詳しいことなどわかるわけもなく、今日のお題のごとく「わからなくて当然」ということではないでしょうか。

なんだか、書いてる私までわけわかんなくなってきてしまいました。(笑)

ということで、今日の1枚は、最初期のモンクの演奏を取り集めたCDを紹介します。

AFTER HOURS AT MINTON'S / THELONIOUS MONK
11.のみ1941年5月12日録音 他は1941年録音
 THELONIOUS MONK(p) [全曲]
 JOE GUY(tp,vo) NICK FENTON(b) KENNY CLARKE(ds) AL SEARS(ts)
1.I GOT RHYTHM
2.NICE WORK IF YOU CAN GET IT
3.DOWN, DOWN, DOWN
4.I FOUND A MILLION DOLLAR BABY (In a Five and Ten Cent Store)
 ROY ELDRIDGE(tp) HERBIE FIELDS(ts)
5.BODY AND SOUL
 HOT LIPS PAGE(tp) KENNY CLARKE(ds)
6.I'VE FOUND A NEW BABY
 JOE GUY, HOT LIPS PAGE(tp) HERBIE FIELDS(ts)
7.MY MELANCHOLY BABY
8.SWEET LORRAINE
 JOE GUY, HOT LIPS PAGE(tp)
9.SWEET GEORGIA BROWN
10.YOU''RE A LUCKY GUY
 CHARLIE CHRISTIAN(g) JOE GUY(tp) NICK FENTON(b) KENNY CLARKE(ds)
11.STOMPIN' AT THE SAVOY
 JOE GUY, HOT LIPS PAGE(tp) KENNY CLARKE(ds)
12.(Back Home Again In)INDIANA
(2,3,4,10は「ハーレム・オデッセイ」、5,12は「スウィーツ・リップス&ラッツ・オブ・ジャズ」、7,8は「トランペット・バトル・アット・ミントンズ」、9は「アフター・アワーズ・イン・ハーレム(上写真の右)」、11は「ミントン・ハウスのチャーリー・クリスチャン」に、それぞれ収録されたもの)

追伸、
cocoa_teaさん、ついついそちらの記事とコメントに誘われ、書いてしまいました。

ぼんやりの昼休み

2006年05月13日 | v-x


我が地域の今日の最高気温は13度、寒いはずです。明日は一転21度まで上がるとの予報、着るものも困りますが、母のような高齢者が体調を崩しはしないかと心配です。
かく言う私も、けして若くはありませんので、今日の寒さは酒で紛らわすしか無いかな?!
「あんたの場合、気温は関係ないでしょ」って?
そういえば、昨晩もいつものバーで飲み呆けておりましたっけ(笑)


仕事のお付き合いで、昨日の昼食は港近くの公園にあるレストランでした。腹ごなしに公園内を散歩すると、遠足の園児やら学生がいっぱい、海の見える公園もたまには良いものです。


写真をとった人が人ですからよくわかりませんが、蝶がツツジの蜜を盛んに吸っておりました。




海岸では女子中学生が「キャッキャ、キャッキャ」
水平線を眺めれば、どこかの貨物船がゆっくり進んでいきます。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・ いかん、いかん」
またまた、仕事を忘れそうであります。

お昼に少々歩きすぎたのか、夜バーで飲み始める頃にはいくぶんお疲れぎみ、ママの気遣いと、美味しいバーボンが、そんな疲れもどこかへ連れて行ってしまいましたけどね。

さて今日の1枚は、フィル・ウッズを選んでみました。
ジュリアード音楽院を卒業した翌年、24歳の彼がワン・ホーンで吹きまっくた初期の傑作だと思います。
私は、2曲目「FALLING IN LOVE ALL OVER AGAIN」が好きかな。

ところで、フィル・ウッズといえばパーカーの未亡人チャンと再婚、遺児もひきとったほどパーカー狂いだったことは有名な話ですが、チャンさんに惚れての結婚だったのか? パーカーの未亡人だったから結婚したのか?
パーカーになりきろうとしたとき、ふとチャンの魅力にパーカー同様、惚れ込んだのでしょうね。

WOODLORE / PHIL WOODS
1955年9月25日録音
PHIL WOODS(as) JOHN WILLIAMS(p) TEDDY KOTICK(b) NICK STABULAS(ds)
1.WOODLORE
2.FALLING IN LOVE ALL OVER AGAIN
3.BE MY LOVE
4.ON A SLOW BOAT TO CHINA
5.GET HAPPY
6.STROLLIN WITH PAM


酒本

2006年05月11日 | d-f


- グラスを重ねるうちに、味の奥に海の匂いのようなものが潜んでいることに気がついた。これは確か、数あるスコッチの中でももっとも個性が強いといわれる、アイラ島Islackのウィスキーの味だ。
 Black Bottleはアイラ島の七つのシングルモルトをブレンドして、ひとつのウィスキーにしたものだった。口に含むたびに、それぞれのシングルモルトが、あたかもジャズのセッションのようにソロをとっていく。 -

ブレンドされたウイスキーの中から、一つ一つのモルトの個性が浮かび上がってくる・・・
これをジャズのセッションにたとえるあたり、にくいじゃありませんか。
これは、今読んでいる「世界銘酒紀行」なる、いかにも私向けの本の一節であります。


若い頃は、ただただ、「酒が口に入れば良」といった飲み方が主でしたが、(今でも、そういうときもあるけど・・・・) ある程度年齢を経てからは、その酒のバックボーンを思い浮かべて飲むのも一興であります。
そのためにも、たまにこういった「酒本」を読むのもまた、面白いものです。

私が酒を飲み始めた頃は、海外の酒などまだ高くて、スコッチなんて聞くだけで、滅多に口にできるものでもありませんでした。
海外からのおみやげが、ブランデーの「ナポレオン」か、「ジョニ黒」が定番といった頃です。
高校生の頃、「七夕まつり」を観に、友人達と仙台に泊まりがけで出かけたことがありましたが、夜、酒を飲んでいて(高校生はやっちゃいけません。)、
「ボトル入れちゃったほうが、いいよ」なんて、サントリー・ホワイトのつもりで
「ホワイト、一本入れて」って言ったら、ホワイト・ホースが出てきてビックリした、なんて事もありました。

それが、今では、値段もてごろ、種類も豊富、という良い時代になったではありませんか。
「飲めるうちに、いろんな酒の味を舌にしみ込ませてやる!!」
と思っている私でした。

ということで、今日も「自宅バー?」で、酒を楽しんでおります。雰囲気だけですが、「自宅バー」の写真を撮ってみました。


さて、今日のアルバムのバック・ボーンを、考えてみましょうか。

ソ連が人工衛星スプートニクの打ち上げに成功したのは、1957年10月4日のことです。このニュースを聞いて曲を作ろうなんて思った、アメリカのジャズ・ミュージシャンが何人いたでしょうか?そんなことを思ったのは、ただ1人、ルー・ドナルドソンだけだったでしょう。しかも、つけたタイトルがそのまんま「スプートニク」であります。

どこからみつけてきたのか、ジャケット・デザインはロケットが打ち上げられた瞬間。「ヤマト、発進!」ならぬ、「ルー、発進!」ときたもんだ。
この「SPUTNIK」を聴いて、人工衛星の打ち上げを思い浮かべられるか?!
皆さんはどうですか?
ごめんなさい、私は思い浮かびません。そこがドナルドソンらしいっちゃらしいですが。

LOU TAKES OFF / LOU DONALDSON
1957年12月15日録音
LOU DONALDSON(as) DONALD BYRD(tp) CURTIS FULLER(tb) SONNY CLARK(p) GEORGE JOYNER(b) ART TAYLOR(ds)
1.SPUTNIK
2.DEWEY SQUARE
3.STROLLIN' IN
4.GROOVIN' HIGH

おまけ、
この「LOU TAKES OFF」が、ブルーノート1591番、かのソニー・クラーク「COOL STRUTTIN'」が、1958年1月5日と録音日は遅いのに1588番、
このアルバムに続く、1592番は、ソニー・クラークのために用意されましたが未発表の欠番(後に発売されました。)、続く1593番はルー・ドナルドソンの「BLUES WALK」。
このへんの関係は、なんだかとても面白く思うのですが、


おしゃか

2006年05月10日 | p-r


「あっ!」
昨晩、寝る前にスポーツニュースでも見ようかとテレビをつけて、5分もしない時でした。
なんと、テレビの画面がスーッと消えてしまったのです。

「だれだ? リモコンのスイッチ押したの?」
そんなヤツはいません。
「・・・・・・・・・・・?!」

リモコンのどこをどうしようとも、テレビ本体のスイッチをなんど押し直そうと、たたこうと、蹴飛ばそうと、スポーツニュースの音すら聞こえなくなってしまいました。
「ついに、このテレビも、おしゃかか?」

まぁ、私としては、最近それほどテレビも見ないし、他にテレビが無いわけでもない。まして、地上波デジタル化をひかえ、安いアナログのテレビを今買うのもバカらしいし、地デジ付の薄型テレビをポーンと買うほど、余裕もない。
「しょうがないな、しばらくこの部屋はテレビ無しでいこうか」


ところが、人間不思議なものですね、今まであった場所にそれが無いとなんだか突然不便に感じてしまいます。
そういえば、私は朝目覚めると、布団の中でニュースを見るのが日課でありました。
「あら?今日は起きてくるの早いんじゃないの? そっか、部屋でテレビ見られないからだ」

よーし、明日はどこかで代替え品をみつけてくるぞ!

さて、今日は友人K君が大好きなアート・ペッパーのCDであります。
この演奏は、アラジンが録音し、それをハリウッドのミュージック・テープのソフト・メーカーだったオメガテープにリース、当初は2巻からなるテープとしてリリースされました。
初めてLP化したのは、ドイツのBACCAROLAというレーベルでしたが、1巻目のみのもの、その後、日・米で内容は違うものの、LP化。それらをぜーんぶ一纏めにして出されたのが、今日のCDということになります。

「アート・ペッパーの大ファン」とは言い難い私が、この演奏を初めて聴いたのは「ART IS ART Vol.1、Vol.2」という日本版だったと思います。
いかにもペッパーらしい、整った演奏です。私としては、サラーッとながしておくのに、ひじょうに良い1枚として、愛聴しています。
面白みがあるかと質問されれば、それは個々の好みの問題でしょうか、ペッパー・ファンであれば必聴の一枚かもしれません。

THE ART OF PEPPER (CD)
1957年4月1日録音
ART PEPPER(as) CARL PERKINS(p) BEN TUCKER(b) CHUCK FLORES(ds)
1.HOLIDAY FLIGHT
2.TOO CLOSE FOR COMFORT
3.LONG AGO AND FAR AWAY
4.BEGIN THE BEGUINE
5.I CAN'T BELIEVE THAT YOU'RE IN LOVE WITH ME
6.WEBB CITY
7.SUMMERTIME
8.FASCINATIN' RHYTHM
9.BODY AND SOUL
10.WITHOUT A SONG
11.THE BREEZE AND I
12.SURF RIDE

おまけ、
どうして、お釈迦様になることが、ダメになってしまうことなのでしょう?
もともとは、言霊を重んじた古代人が考えた、「その正反対の言葉を発して、運を引き寄せる」という習慣から、後に生まれた表現らしいのですが、語源には、諸説あるそうです。
4月8日の花まつりで釈迦像が裸なので、お釈迦様のように裸にされるという意味からきているとか、
鋳物職人が失敗したときに、「火が強かったのが原因だ」→「ひがつよかった」→「しがつようか」→「4月8日」、これがお釈迦さんの日だったからとか、
どれもこれも嘘くさい。

ともかく、我が家のテレビは「おしゃか」になってしまいました。


意志薄弱

2006年05月09日 | d-f


昨日は、何故かとても寒い一日で、母など「ほ~らね、しまわなくて良かったでしょ」と言わんばかりに、ファン・ヒーターをつけておりました。

それにしても、私の意志の弱さには、あきれかえってしまいます。
昨晩、無性に「寿司」が食べたくなった私は、こそこそと1人寿司屋へ、
「大将、今日は寿司を食いに来たんだから、飲まないよ」
そんなこと、わざわざ言う必要もないのに、自分への言いきかせのように断言。
ビールは飲むうちに入らないと、喉を潤し、二品ほど握ってもらいました。

「バブさん、いいホヤがあるんだけどねぇ」
「・・・・・・・・ホヤ?」
ホヤの握りは聞いたことがない、「ホヤ=日本酒」とすぐに頭が働いてしまいます。

「・・・・・・・・・・ホヤ・・・・・・酒を一本だけ・・・・・」

けっきょくは、4合ほど日本酒をいただき、食べた握りは二品だけでした。しかも、そのままバーになだれ込み、最後はバーのママともう一軒。
「おいおい、飲まないはずじゃなかったの?」

本当に、意志薄弱な私、いつものように深く反省しております。

さて、ジャズ・アルバムには、本人が亡くなったあとにリリースされるというケースが、多々あります。エリック・ドルフィーのアルバムなんて、最たるものかもしれませんが、今日の1枚もそんなアルバムです。
ビル・エバンスがこの世を去ったのは、1980年8月15日でありました。その2年後、未発表ライブ音源として話題を振りまいたのが、この「CALIFORNIA HERE I COME」であります。
2日間のライブ音源の中から、マネージャー兼プロデューサーのヘレン・キーンが選曲をし、2枚組のLPとして発売されました。
「んっ?なんでフィリー・ジョーなんだ?」なんて思ったりもしましたが、曲目を見て、聴いてみたいと思い買った記憶があります。


ヘレン・キーンが、いっしょうけんめい選曲したアルバムでしたが、日本ではこの2日間の演奏をそのまま丸ごとCD2枚組×2で、近年発売してしまいました。(LP発売から20年以上たってからですが...下の写真がそれです。)そして、それを買ってしまった私、なんだか無性に日本人を感じてしまいます。

肝心な内容ですが、フィリー・ジョー・ジョーンズとビル・エバンスの相性をどう感じるかということだと思います。彼がドラムを叩いていることで、エバンスのイメージが少し違うものになっている気はします。私は嫌いじゃありませんよ。
当時、エバンスはフィリー・ジョーがお気に入りで、ニューヨークのクラブではこのトリオでブイブイいわせていたらしいですから、その一端をかいま見られるアルバムでもあります。

あえて今日は、キーンの選曲で紹介します。

CALIFORNIA HERE I COME
1967年8月17, 18日録音
BILL EVANS(p) EDDIE GOMEZ(b) PHILLY JOE JONES(ds)
1.CALIFORNIA HERE I COME
2.POLKA DOTS AND MOONBEAMS
3.TURM OUT THE STARS
4.STELLA BY STARLIGHT
5.YOU'RE GONNA HEAR FROM ME
6.IN A SENTIMENTAL MOOD
7.G WALTZ
8.ON GREEN DOLPHIN STREET
9.GONE WITH THE WIND
10.IF YOU COULD SEE ME NOW
11.ALFIE
12.VERY EARLY
13.ROUND MIDNIGHT
14.EMILY
15.WRAP YOUR TROUBLES IN DREAMS


きやすめのサンテ

2006年05月07日 | j-l


連休最終日、あいにくの空模様に喜んだのは私くらいかもしれません。
この連休中、出かけるでもなく、なにかするでもなく、何だか家事におわれた毎日だったような・・・・・・
それもこれも、へんに天気が良かったせいで、庭の片付けやら、家の補修やら、なんだか忙しい連休だったのです。しかし雨が降ってくれればこちらのものです。
おかげで、今日はゆっくり趣味部屋に「引きこもり」ができました。

連休中に読もうと思っていた本も、誰にも邪魔さえされなければ、珈琲とジャズと、目を盗んでのアルコール、これをお供に、進む進む。
「この時間こそ、私が望む、最良の休日だぁ~~!!!!」

ところが、昼食もそこそこに「引きこもり」を続けていたら、
「あら?!なんだか、とても字が見難くなってきたんですけど?」
この天候で、灯りもつけずに活字ばかり見ていたせいだろうと、スタンドを灯しても、なんだかかすみ気味。
「え~~~ん、ひょっとして老眼が進んでしまった?」

そんなことはない!私はまだ若い! 一日、本を読んでいたくらいで、視力が衰えるなんてことは、けしてない! 断じて有り得ない!!!!!!!

「ちょっと、買い物行ってくんね」
近くの薬屋さんで買ってきてしまいました。
『40代からの目のかすみに、7つの有効成分が効く、サンテ40』
だれです、「単なるきやすめだ」なんていう人は?


今日の一枚は、ミルト・ジャクソンです。
読書のBGMにもピッタリ、同じ構成でも、MJQとは、ちょっとばかり違う雰囲気、「MOONRAY」なんて、なんだかとっても良い感じです。

昨日のアート・ファーマーのジャケットを、67amperさんは「明らかにジャズのファン層を女性に拡大しようとしたプロデューサーの意図がみえみえ」と評されておりましたが、(私も同感ですけど)今日のこのジャケットは、また地味なこと、これは、どんな意図があったのか?

MJQのスーっとした雰囲気がお好きな方はそれとして、もうちょっと黒っぽいというか、ブルージーというか、そんなミルト・ジャクソンをお聴きになりたい方は、ジャケットの地味さに惑わされず、ぜひお聴きになってみて下さい。

MILT JACKSON QUARTET
1955年5月20日録音
MILT JACKSON(vib) HORACE SILVER(p) PERCY HEATH(b) CONNIE KAY(ds)
1.WONDER WHY
2.MY FUNNY VALENTINE
3.MOONRAY
4.THE NEARNESS OF YOU
5.STONEWALL
6.I SHOULD CARE


息子のツツジ

2006年05月06日 | d-f


2日がかりの家の仕事も終わり、いつもは気にも留めない我が家のちゃちい庭ですが、息子が幼稚園児の時に、園からいただいてきたツツジが、咲いていることに気がつくことができました。


「この写真、あいつに送ってやるかなぁ」
「ムダムダ、花の写真なんか喜ぶわけないから」
「たしかに」
それでも来月の誕生日に合わせ、なにかプレゼントといっしょに、この写真も忍ばせようと考えている私でした。

連休もいよいよ明日で終わり、これといってなにもせずに終わってしまいそう。にもかかわらず、レコードを聴きながら少し本を読んだだけで睡魔が襲ってきます。
これも、今日の暑さと、ならばとかけた音楽のせいかもしれません。

1975年、あいミュージック(当時)と日本フォノグラム(当時)の完全協力体制によってスタートした、ジャパニーズ・ジャズ・レーベルが、イースト・ウインドです。
菊地雅章ら日本のジャズメンのレコードも発売しましたが、このレーベルが画期的だったのは、アメリカにスタッフを派遣して、海外のミュージシャンを組み合わせ、自分たちの企画で、録音・販売するという、それまでにはなかった試みを実現させたところにあります。
今日紹介する「THE SUMMER KNOWS」も、そんなイースト・ウインド・レーベルの一枚です。

アート・ファーマーは、1965年からウイーンに定住、70年代に入るとハード・バップ・リバイバルの波に乗り、ニューヨークに戻ってきます。トランペッターというより、この頃は、フリューゲル・ホーン奏者となったファーマー、なんとも柔らかで包み込むような彼の音は、心地よい眠気を誘うのですね。
ただし、私に言わせれば、夜の睡眠前に合うアルバムではなく、いわゆるうたた寝、居眠りを誘う一枚だと思っていますけど。

THE SUMMER KNOWS / ART FARMER
1976年5月12,13日録音
ART FARMER(flh) CEDAR WAITON(p) SAM JONES(b) BILLY HIGGINS(ds)
1.THE SUMMER KNOWS
2.MANHA DO CARNAVAL
3.ALFIE
4.WHEN I FALL IN LOVE
5.DITTY
6.I SHOULD CARE