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JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

チャップリンに学べ

2006年11月16日 | m-o

今日はボージョレ・ヌーヴォーの解禁日、今年は『飲酒運転予防』の観点から、解禁深夜の販売や記念式、試飲等々、取りやめにしたところも多かったようですが、それでもMさんのところでは50本ほどの配達があるとかで、昨夜「頼むよ」との電話を頂きました。
いつもお世話になっているMさんの頼みとあれば、断ることは出来ず、これから手伝いに行ってまいります。(あれ?これで何年連続だろうか?)
どうせ、配達終了後は、ヌーヴォーで乾杯!となるんだし、へへへへへ楽しみ楽しみ。

Mさんといえば、ちょっと前にチャップリンのDVDボックスをお借りした話をしましたよね。
私がチャップリンの映画を始めて劇場で観たのは、高校生の時だったと思います。あたりまえですがリバイバルですよ。東和創立45周年記念かなにかの『ビバ!チャップリン・シリーズ』とかいう公演のいっかんだったと思いますが、「モダン・タイムス」「街の灯」「キッド」「独裁者」等々、連続で公開されたときでした。

最近、ふと思うのですよ。昨今の殺伐混沌とした時代の中で、あのチャップリン映画をみんながもう一度見直した方がいいんじゃないかって
単純なことを、難しく難しくしてきてしまった現代、イジメも含めた『教育問題』も、『格差社会問題』も、『対北朝鮮問題』も、その他いろんな問題が、あんまりにも複雑すぎてどこからどう手を付けて良いのか誰もわかっていない状態。そんななか、ただ闇雲に思索を推し進める、これって益々複雑化するだけなんじゃないかって、私は無い頭で思うのです。
もっと、人間の原点に流れる、『喜び』だとか『愛』だとか『苦しみ』だとか『怒り』だとかに立ち戻って、いかに人間どうしが共有していくのか

 「人類はお互いに助け合うべきである
  ユダヤ人も黒人も白人も、お互いに憎しみあってはいけない
  思想だけがあって感情がない、それは人間性を失う
  知識よりも思いやりこそが必要だ
  思いやりがないと暴力だけが残る
  航空機とラジオは、我々を接近させ
  人類の良心によびかけて、世界を一つにする力がある
  私の声は全世界に伝わり、失意の人々にも届いている
  人々は罪なくして苦しんでいる
  人々よ失望してはならない・・・・・・」

かの有名な「独裁者」ラストの演説の一節です。現代でも響きますよね。

この演説の一節を借り、現代の我々を称して言うなら

 「思想もなけりゃ、感情もない、それは人間を失う
  知識もなけりゃ思いやりのかけらもない
  かけらもなけりゃ保身だけが残る
  パソコンとテレビゲームは、我々の一部だけを接近させ
  人間ならぬロボットを作り上げる
  本来、便利なものは失意の人々に届き
  罪なくして苦しんでいる人に
  失望を与えないもののはずである・・・・」

なんちゃって

ともかく、チャップリン映画のごとく、単純に人間の基本を、もう一度見直すときなのではないかと、今晩、最後にはヌーヴォーでヘベレケになる酔っぱらいおやじは、思ったわけですよ、はい。

さて、今日の一枚は、生涯主張し続けた男チャールス・ミンガスであります。
「おいおい、昨日に引き続いての大人数もんかい」とも言われそうですが、昨日の「THE CAT」とは、まるで色合いの違う一枚です。

私は、ミンガスの中でもインパルスから出ている3枚は、特に興味があって、わりとターンテーブルに乗る比率が高いアルバムだと思います。
ミンガスは「インパルスは、私がこれまでにレコーディンしてきた会社の中で、スタジオで急がされることなく自分の音楽的なアイディアをきちんとした形に残させてくれた最初の会社だ。」といっているように、インパルスは音楽的チャレンジを可能にしてくれた会社だったと思っていたようで、このアルバムもエリントン+フリーフォーム+スペイン的、いわゆるミンガス・ミュージックと呼ばれる音楽が全面に出た一枚だと思っています。
それゆえ、同じ日の録音を含む「MINGUS MINGUS MINGUS MINGUS MINGUS」とこのアルバムを聴くと、自分が「ある意味複雑怪奇なミンガス・ミュージック」を好きになれるかどうかの判断も出来ると・・。
やれ、3種類のテンポが同時に聞こえるとか、モチーフがどうとか、リズムがこう変化しているなどなど、そんなことを考えながら聴いたら、私は大嫌いなアルバムになっていたでしょう。(聴く人が聴けばそこが魅力なのでしょうけど)
そうではなくて、私の場合『少々暑めの午後、変な汗をかきながら、感じるままに聴く』これですね。
これが楽しいと思わない方には、お勧めしません。(笑)

THE BLACK SAINT AND THE SINNER LADY / CHARLES MINGUS
1963年1月20日録音
CHARLES MINGUS(b,p) ROLF ERICSON, RICHARD WILLIAMS(tp) QUENTIN JACKSON(tb) DON BUTTERFIELD(tu) JEROME RICHARDSON(ss,bs,fl) DICK HAFER(ts,fl) CHARLES MARIANO(as) JACKIE BYARD(p) JAY BERLINER(g) DANNIE RICHMOND(ds)
1.TRACK A - SOLO DANCER
2.TRACK B- DUET SOLO DANCERS
3.TRACK C - GROUP DANCERS
4.MODE D -TRIO AND GROUP DANCERS
  MODE E - SINGLE SOLOS AND GROUP DANCE
  MODE F - GROUP AND SOLO DANCE

おまけ、
おっと、配達の手伝いに行かなければ・・・・
今年のボジョレ・ヌーヴォーの味はいかに!?
明日の報告を待て!