今日も何とか天気は持ちましたね。試しに「紅葉狩りなんて???」と提案したものの、母にまで「まだ、紅葉には早いよ、来週あたりじゃないの」といわれる始末、おとなしく自宅で読書三昧と決め込みました。
2時過ぎになって、昔同じ職場で働いていたYさんより電話が入り、久しぶりに会いたいと言ってきました。「これは今からクリスマスケーキの売り込みだなぁ」とは思ったものの(というのも、今、彼はそちら関係の職に就いているもので)、昨年はお付き合いをしなかったこともあり、今年は一つぐらいは買わねばなるまいと
「ほんじゃ、家に来る? 久しぶりに一局お相手してやるよ」
えっ?将棋か碁かって? とんでもございません。私がそんな高度なゲームを出来るわけもなく、もちろん、二人で麻雀ということでもありません。
煙草も酒も、ましてや女など・・・失礼、ゴルフもやらない彼が、仕事中のひょんな話から『バックギャモン』をやるんだと聞き、「それなら家にもあるから一局勝負しようか」みたいなことで、以前何度か勝負をしたことがあったのです。
「いいねぇ、じゃ一局」
商売もののショートケーキを土産に、彼がやってきました。
しばらく開けてもいなかった『バックギャモン』は、なんとかカビも生えずに健在でした。結果?訊かないで下さい。『バックギャモン』は、ツキが大きく関わるゲームなんですよ!(って、本当は戦略なんですけどね)
危うく『ギャモン負け』(大敗といってよい負け方でして、興味のある方は『バックギャモン』のルール表でもご覧下さい。)をきっするところまで追い込まれてしまいました。
・・・・・負けですよ、負け
ほんと、賭けなくて良かった・・・いや、いつも賭けはしてませんよ。
けっきょく、Yさんは、隣人宅のケーキも含め、3つの注文をとって帰って行きました。
いつだったでしょ?
このブログでも、サイコロの話から『バックギャモン』を取り上げたことがあったかと思います。
古くは、古代エジプトに起源を持つとも言われる双六、昔、賭け好きの英国人は飲み屋さんで、これでおおいに盛り上がったそうであります。
笑い話ですが、私はバック(鞄)に入っているから『バックギャモン』だと、当初疑いもなく信じておりました。
あとになって、『バックギャモン Backgammon』という用語が、ウェールズ語の back(小さい)と gammon(戦い)に由来するとか、サクソン語の bac(後ろ)と gamen(ゲーム)に由来するとか、(どちらが正しいかは今でも議論されているそうでありますが)まったく鞄のバックには関係のない名前だったということを知ったという、お粗末な話がありまして。(笑)
まぁ、はまるとそれなりに楽しめる双六であります。
ところで、
午前中は、昨日買ってきた『ジャズ批評』を隅から隅まで暇に任せて読んでおりました。その中で、河内周二氏は「好きというより忘れられない一枚」として、ロイ・ヘインズの「OUT OF THE AFTERNOON」を紹介されていたのですが、面白かったのは、ローランド・カークには目もくれず、ひたすら、ヘインズのドラムにスポットを当てた聴き方をされているところでした。
通常、このアルバム、ヘインズはリーダーですから注目してあたりまえなのですよ、でもね、へんにローランド・カークに誰しもが注目してしまうアルバムとして、私は理解していましたし、それで、持っていながらもずいぶん聴いていないアルバムでもあったのです。
というのも、 盲目のホーン奏者ローランド・カークのちょっと金属っぽい、しかもいくつもの楽器を同時に演奏してしまうというあれは、正直あまり私好みではないからなのです。(じつは、以前に『バックギャモン』の話をしたときには、サイコロ目つながりでローランド・カークの「DOMINO」を紹介したと思います。ほ~ら、話がつながった。)
この記事を読んで、今日改めてアルバムを聴き直してみました。
ロイ・ヘインズといえば、古くはバップ時代から私が新譜をあまり聴かなくなる時代まで、長きにわたり第一線のドラマーとして活躍した人です。ただ、古くはマックス・ローチ、アート・ブレーキー、フリー・ジョー・ジョーンズらに後れをとり、ふと気が付くと、エルビン・ジョーンズが前にいた、みたいな印象が強いではないですか?
私もこのアルバムを含め、全部で3枚のリーダーアルバムしか所有しておりません。
だけど、考えてみれば彼のドラムにはずいぶんお世話になっているんですよね。
一連のモンクのアルバム、ドルフィーのアルバム、大好きな「BOOKER LITTLE」も彼のドラムでした。
そして、今回、河内氏の文章を読み、ドラマー、ロイ・ヘインズをメインにこのアルバムを聴いてみたのです。
そしたらね、けっこういけるんですよ。ローランド・カークもそれほど気にならない。
「うん、これは新しい発見かもしれない」
ということで、今日の一枚は、このアルバムにしてみました。
OUT OF THE AFTERNOON / ROY HAYINS
1962年5月16, 23日録音
ROY HAYINS(ds) ROLAND KIRK(ts, manzello,strich,nose-fl) TOMMY FLANAGAN(p) HENRY GRIMES
1.MOON RAY
2.FLY ME TO THE MOON
3.RAOUL
4.SNAP CRACKLE
5.IF I SHOULD LOSE YOU
6.LONG WHARF
7.SOME OTHER SPRING