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JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ヒゲ面ハゲ頭

2006年11月11日 | m-o

天気がよければ、見頃を迎えた紅葉でも観に出かけようかと思っていましたが、今週末はお空のご機嫌が今ひとつのようで、けっきょく今年も紅葉狩りは難しそうです。
そもそも、インドア派の私ですから、週末趣味部屋にこもるのも苦にはならず、昨夜飲み過ぎた酒も、昼を過ぎればすんなりと体に入っていくのですから、食事当番でもない今日は、酒でもあおって本でも読んでいれば、睡魔も気にせずにゆっくり体を休ませられるだろう、なんてずるいことをすぐに考えてしまいます。
「んっ!いかん、本を読むにも読む本を仕入れていないではないか」
ということで、今にも雨が降り出しそうな空に
「一時間だけ我慢してちょ~~うだい」とお願いしながら本屋へ出かけました。

ジャケット・デザインでついつい買ってしまった、いわゆる『ジャケ買い』ってのがレコードではありますよね。本でも同様のことってありません?『表紙買い』みたいな。
本屋さんの中をだらだら物色していたら、ヒゲ面ハゲ頭のおやじが「ちょっと、ちょっとちょっと」って、私を呼び止めたんです。

「なになに、『日常の短歌 そこにいますか』?」
じつにとぼけたそのおやじは、私が前を通り過ぎることをどうしても許してくれません。「しょうがねぇなぁ」
と、手に取ってみると、中身は短歌一編に絵が引っ付いた・・・う~ん大人用絵本?みたいなもの、
「どれどれお値段は? 千四百円? たっけえ~~!」
たかだか十数編の短歌しか載ってないんですよ。たかいっしょ。
「あとあと」
と、とりあえずはヒゲ面ハゲ頭のおやじに別れを告げました。
一通り読みたい本も見つかって、
「さて、雨が降らないうちに会計して帰ろう」
「待って、待ってちょうだい、そこの人!」
本屋の奥からそんな声が・・・たしかに聞こえたんです。
「あ~~ん、あのクソおやじのつぶらな瞳が、俺のことをこのまま帰してくんねぇよ~~!」
けっきょく買ってきてしまいました。ヒゲ面ハゲ頭おやじ・・(笑)

その中でちょっと好きになった歌をひとつ

 むの字には ○がありますその○を のぞくと見える えんどう畑 by 坪内稔典

ひらがなの『む』には、○がほらあるでしょう。そこを覗くとえんどう畑が見えるんだそうで、う~~ん、どうやって覗けばいいんだろ?
ヒゲ面ハゲ頭おやじに誘われて、買ってしまった一冊ですが、一杯ひっかけながら、しみじみ眺めていると、なんとも暖かい温もりを感じる本でありました。
まぁ、たまには『表紙買い』も悪くはないでしょ。

さて、今日の一枚はジェリー・マリガンです。
このアルバムは、完全に『ジャケ買い』でした。しばらく我が家(独りよがり)のインテリアとして飾ってみたりして(笑)、今見ると、とってもインテリアになりそうもないジャケ・デザインですけどね。
内容は、じつに暖かみのある演奏だと思います。好みか好みではないか?う~ん、難しいところです。でも、マリガンらしい聴きやすい一枚だと思いますよ。「聴きやすい=好み」とはいかないところが好みの面白さでしょう?
というのは、この時期の私は、マリガンのファンとはけして言えなかったからです。
でも、歳を取ってくると、こういったアルバムが「楽でいいなぁ」なんても思うんですよね。

IDOL GOSSIP / GERRY MULLIGAN
1976年11月15日録音
GERRY MULLIGAN(ss, bs) DAVE SAMUELS(vib) MIKE SANTIAGO(g) TOM FAY(p) GEORGE DUVIVIER(b) BOBBY ROSENGARDEN(ds)
1.IDOL GOSSIP
2.STRAYHOM 2
3.WALK ON THE WATER
4.WALTZING MATHILDA
5.OUT BACK OF THE BARN
6.NORTH ATLANTIC RUN
7.TAURUS MOON
8.JUST WANT TO SING AND DANCE LIKE FRED ASTAIRE
9.JAZZSPEAK