JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

着火できず

2006年11月26日 | d-f

いよいよ、暖房の必要な気温になってきました。趣味部屋以外の暖房器具は腰を痛める前に出していましたので、ホット(暖房だけに・・なんじゃそりゃ)しておりましたが、いかに日当たりの良い趣味部屋でも、暖房をそろそろ用意しないと、私の逃げ場所が無くなってしまいます。
おかげさまで、腰の様子もそこそこ良さそう、
「よし、出しちゃうか!」

以前にもお話ししましたけど、私はどうにも温風が苦手で、ファンヒーター、エアコンのたぐいの暖房は性に合いません。
ですから、趣味部屋の暖房は誰がなんと言おうと、ヤカンを乗せた石油ストーブ以外受け付けないのです。

「よっこらしょ」
腰をかばいながらもなんとか二階の趣味部屋に、ぞうきんでホコリを落としながら製造年をふと見ると、なんと1995年製ではありませんか。

二、三年前からは着火装置も壊れ、反射板も輝きを失ってまいりました。
「そろそろ、処分して、あっちのファンヒーター使えば」
優しい家人の声も、こればかりは聞き入れることは出来ません。
「いや、火がつく限り、俺はこれを使う!」
11年間も私の足下を暖め続けてくれたヤツをなんで捨てられようか、ましてや、私の足は臭いとの文句も言わずに、、、、どっかのだれかさんとわけが違うんだ!!!
心の中でそうつぶやきながら灯油を入れ、いよいよ着火テストです。
「お~い、マッチどっかになかったかなぁ?」
「マッチなんてあるわけないでしょ!」

まったく、最近はマッチをちっとも見かけなくなりましたよね。
それでも私はパイプを少々やりますので、ちょっと前までマッチを切らしたことがありませんでした。ところがパイプ用ライターを手に入れてからはこれもなくなり、マッチは私の周りからも姿を消したのであります。

そういえば、昔のドラマでは、旦那のウソがばれるシーンで、ワイシャツの口紅、飲み屋のマッチ、この二つは重要なアイテムだったですよね。あの頃は飲食店何処にでもオリジナル・マッチがありましたから。
ジャズ喫茶のマッチも重要なコレクターズ・アイテムでした。

ところで、日本で始めて本格的にマッチが作られたのはいつだか知ってます?
明治8年、東京は本所柳原に旧金沢藩士、清水誠が、旧士族の婦女子を貧困から救済するために建てた工場『しんすい(漢字があったはずですが?)社』で作られたのが最初だそうで、安価な原料代にも助けられ、2年後には輸出するまでになったとか。当時から、ユニークなデザインラベルが海外でもうけていたそうであります。

いやいや、そんなことはどうでもいい、マッチが無けりゃ着火テストが出来ないではないの。
まぁしかたありませんね、今すぐ暖房が必要という状況でもないし、明日100円ショップでもまわって仕入れてまいりましょう。

さて、今日の一枚は、着火テストに挫折し、一人大音量で『いじけ聴き』をしたドルフィーです。
これ以前のドルフィーはなんだかんだ言いながら、過去のジャズ・スタイルを何処かに残しているというイメージがありますが、ここでは完全なドルフィー・スタイルというものを感じ取ることが出来ると思います。
それだけに、好みも別れる一枚でしょうね。

私的には、ドルフィーのソロとトニー・ウィリアムスのドラミングの、なんとも言えないマッチングに美しささえ感じてしまいます。

OUT TO LUNCH ! / ERIC DOLPHY
1964年2月25日録音
ERIC DOLPHY(as,bcl,fl) FREDDIE HUBBARD(tp) BOBBY HUTCHERSON(vib) RICHARD DAVIS(b) ANTHONY WILLIAMS(ds)
1.HAT AND BEARD
2.SOMETHING SWEET, SOMETHING TENDER
3.GAZZELLONI
4.OUT TO LUNCH
5.STRAIGHT UP AND DOWN

追伸、
先日紹介した『熊野鬼城太鼓』の友の会さんから、たいへん嬉しいコメントをいただきました。いったいどこからこのログをお知りになったのか?不思議ではあったのですが、なんと、コメントのみならず、全文を同会のブログで紹介していただいて・・・じつに感激です。
機会があれば彼らの生の演奏をぜひとも聴いてみたいと、心より思っております。
みなさんも、ぜひ名前を覚えていただき、何処かでお聴きになる機会があれば、応援よろしくお願いします。