初しぐれ猿も小蓑をほしげなり by 芭蕉
今朝はまさにそんな感じでした。昨晩、「My House Bar」で、1時過ぎまで飲んでいたので、水分をとりすぎたのでしょうね。朝方寒さに起こされ、さらにトイレに立ってしまったら、もう眠られなくなってしまいました。(この現象は、けして歳のせいではないと、最近いくぶん増えてきた現象では有りますが、絶対に違うと、、、、そうだ、絶対にそうだ、水分をとりすぎたせいだ!、、とほほ)
いよいよ、冬の姿が見えてきたようです。
今日、帰りがけに手をつないで歩いている、恋人同士なのでしょうね、高校生の男女がおりました。
昨今、人前でもはばかることなく、抱き合う男女が増えているとも聞きますけど、まだまだ田舎では、まして高校生あたりは、人目を気にする恥じらいも健在であります。せいぜいが手をつないで歩くか、寒空のベンチで語り合う程度のものなのでしょう。(嘘つくな!てめえが高校生の時に何をやってたか、考えればわかるだろう!)いやいや、全てがそうとは言いません、でも都会の常識までは進んでいないと信じています。
神に仕える美少年、郎子(いらつこ)、同じく神に仕える美少女、嬢子(いらつめ)二人は互いの噂を聞き、お互いに「ぜひとも逢ってみたい」と思っていました。しかし、気軽に若い男女が逢える時代でもなく、機会はなかなか訪れません。
「あ~、逢えぬとなると、ますます想いはつのるばかり」
(うんうん、よくわかる)
そんなある日、浜辺で歌垣(うたがき)の祭りが行われることになりました。神に仕える身でありながらも二人はこの祭りに出かけていったのでした。
歌垣っていうのは、若い男女が集まって歌の掛け合いをする、つまり、『公認男女交際斡旋祭り』といった感じ?
ともかく、やっと出会えた二人は、歌を交わし、お互いにとても逢いたがっていた想いを知ります。つまりは、恋に落ちたんですね。
時に、玉の露杪にやどる候、金の風丁す節なり。皎々けき桂月の照らす処は、唳く鶴が西洲なり。颯々げる松風の吟ふ処は、渡る雁が東やまなり。山は寂寞かにして、巌の泉旧り、夜は蕭条しくして、烟れる霜新なり。近き山には、自ら黄葉の林に散る色を覧、遥き海には、唯蒼波の磧に激つ声を聴くのみなり。
ようは、季節は秋で、かなり寒くもなっている時の話だって事なんですけどね。
ともかく、そんな寒さも寂しさも、恋する二人にとっては気にもならない、むしろ人目を避ける良い環境であったと、まぁそういうこと
夢中になって恋を語らう二人には、時の流れも止まったように感じられ、ふと気が付くと東の空が明るくなっていました。
(ロミオとジュリエットの「あれは、ナイチンゲール・・・・」という台詞を思い起こさせるような・・・)
「このままでは、人に見られてしまう、どうしよう」
人に姿を見られることを恥じた二人は、手を取り合ったまま松の木になってしまうという。茨城県は鹿島地方に伝わる物語であります。
うんうん、私もこんな純愛を若き日に経験したことがあったなぁ(嘘いえ!)
ともかく、朝、下の近さに目を覚ましたおやじが、可愛い高校生の姿を見て、「くっそう!うらやましいなぁ~~」と、ならぬ嫉妬をいだいてしまったという、なんともくだらないお話でありました。
「あ~~ん、あの日に帰りたいよ~~~~!」(ばーーか!)
さて、今日の一枚は、モンクとロリンズです。
このアルバムは、私がたぶん二番目ぐらいに買ったジャズ・レコードだったと思います。3セット・セッションの持ち寄り盤的アルバムですが、ジャズ聴き始めの頃のお気に入り盤で、じつによく聴きました。
1,2曲目が絶好調ロリンズとの共演として、このアルバムのメインなんでしょうけど(もちろん好きですよ)、私はどうしてか、B面が好きで、アート・ブレーキーが参加したトリオ演奏「NUTTY」が聴きたいがばかりに、バイト先でもB面ばかりかけていたように覚えています。(ロリンズさん、ごめんなさい)
フレンチ・ホーンが入った「FRIY THE 13TH」を悪く言う人もいますが、私はこの雰囲気嫌いじゃありません。アルバム「MONK」の2曲とともに『13日の金曜日セッション』としても知られてますよね。(曲名がそのまんまだけど)スタジオへ向かうモンク、ロリンズが交通事故に遭遇したり、まぁいろいろあったわけですけど、メンバーがナーバスになっているその雰囲気が、あなたは聴いてとれるでしょうか。(そのエピソードは以前の記事で)
ともかく、この頃のモンクは手数も多く、ロリンズのソロの間もお構いなしにしゃしゃりでる、そしてそして、ロリンズもそれにまったく動じないみたいな、そこがまた魅力なんですよね。
THELONIOUS MONK AND SONNY ROLLINS
1953年11月13日[5] 1954年9月22日[3,4] 10月25日[1,2]録音
THELONIOUS MONK(p) SONNY ROLLINS(ts) PERCY HEATH, TOMMY POTTER(b) WILLIE JONES, ART BLAKEY, ARTHUR TAYLOR(ds) JULIUS WATKINS(frh)
1.THE WAY YOU LOOK TONIGHT
2.I WANT TO BE HAPPY
3.WORK
4.NUTTY
5.FRIDAY THE 13TH