明日から連休、「何をしようかなぁ」と思っても、カネもなければ気力もない、いつもの週末となんら変化なく過ごしそうであります。
さて、いつもコメントいただく、monakaさんのブログ「JAZZ最中」で、ローランド・ハナの「1×1」が紹介されておりました。この記事にコメントさせていただいたところ、同記事のコメントの中にアーティチョークさんから
この場をお借りして、ちょっとバブさんにメッセージを。
バブさん、74年のサド・メル、お聴きになられたそうですね。実は私、DEE DEE BRIDGEWATERの大ファンです。よろしければ、そのときの彼女がどんなだったか教えてくださいませ。
よろしくお願いします。
というメッセージが残っておりました。
そこで今日はそのへんについてお話ししたいと思います。
1974年確か2月末か3月はじめだったと思いますが、私は「ローランド・ハナとリチャード・ディビスがなんとしても聴きたい、バブ付き合え」という先輩に誘われ、田舎からのこのこサド・メルを聴きに出かけたのでありました。
この来日は厳密にいうと2度目ということになります。しかし、1回目は来日らしい扱いでもなく、実質的には「サド・メルついに日本見参」的なコンサートでありました。ビレッジ・ヴァンガードでのライブ盤「MONDAY NIGHT」でそれなりのイメージをもって聴きに行ったのですが、ベーシストが先輩お目当てのリチャード・ディビスから、わけのわからない(当時はそうだったんです)ジョージ・ムラーツなんてのに代わっちゃってて、ちょっとガッカリ・・・・なんて思っていたら、コンサート会場をあとにする頃には、「いやあ~~、ジョージ・ムラーツ、最高だね!」なんて、豹変した先輩がいたことをよく覚えています。(笑)
さて、肝心のDEE DEE BRIDGEWATER(ディーディー・ブリッジウォーター)ですが、とうぜん、私たちは知ってもいないボーカリストでありました。
「ビック・バンドに帯同するなんて、けっこう古くさい感じのボーカリスト?」
などと、思ってみたりもして、
まず、ビックリしたのは髪型でしたね。「刈り上げ坊主」まさにそんな感じ、
ところが歌い出したらあ~た!(べつにそのへんの奥様みたいになる必要はないんですが)あれだけ個性の強い連中の集まりみたいなサド・メルを、もろともせぬ歌いっぷり、そのくせ初々しい。
特に今でも覚えているのは「Bye Bye Blackbird」、じつに素敵だった記憶があります。
この時のサド・メルの演奏は、今日紹介する「LIVE IN TOKYO」というアルバムで発売はされているのですが、残念ながら、ブリッジウォーターの「Bye Bye Blackbird」は収録されておりません。もちろん私が聴きに行ったときの録音というわけではないのですが、ブリッジウォーターの録音もいずれかに残っていることは間違いないと思います。(再発は難しいかなぁ)
感覚的には、やはりこの時、サド・メルのリズム隊を引き連れて録音した、彼女のデビュー作「AFRO BLUE」が、イメージとしては一番近いのでしょうが、やっぱりライブとはひと味もふた味も違いますよね。
ともかく、大物を予感させる歌いっぷりであったことは、まちがいありません。
え~と、こんなもんでよろしいでしょうか?
まったく臨場感のない文章になってしまいましたけど、アーティチョークさん、お許しあれ。
ということで、今日の一枚はサド・ジョーンズ=メル・ルイス ビッグバンドの日本公演ライブ盤です。
サド・メルの真骨頂、サックス・セッション全員でのハモリ、高音のトランペットがガンガンくる管楽器全員でのテーマ演奏、じつによくわかるアルバムではありますが、収録曲が少ない。せっかく録音したんだろうから、残りの部分も聴かせてもらいたいものですよねぇ(残念)、CDだったら、「+なんとか」とか、「ボーナス二枚組」とかで、出せるだろうになぁ。
LIVE IN TOKYO / THAD JONES-MEL LEWIS JAZZ ORCHESTRA
1974年3月録音
JERRY DODGION, EDDIE XIQUES, RON BRIDGEWATER, BILLY HARPER, PEPPER ADAMS (sax)
THAD JONES(flH) CECIL BRIDGEWATER, JIM BOSSY, JON FADDIS, STEVE FURTADO(tp)
QUENTIN JACKSON, JIMMY KNEPPER, BILLY CAMPBELL, CLIFF HEATHER(tb)
ROLAND HANNA(p) GEORGE MRAZ(b) MEL LEWIS(ds)
1.ONCE AROUND
2.BACK BONE
3.MEAN WHAT YOU SAY
4.LITTLE PIXIE
おまけ、
もちろん、ローランド・ハナのソロも良かったですよ。