以前「肴」という記事を書いたことがありました。口にするものだけでなく、雰囲気や音楽も「酒の肴」になるみたいな内容でしたが、今日、面白いさかなの話を仕入れてきましたので、紹介します。
「酒の肴」をどうして「さかな」というか?というお話しです。
酒飲みの私としてはなかなか興味深い話で、海岸沿いでおみやげ屋を営んでいらっしゃる社長さんによると
「バブさん、卵が先か鶏が先か、これは俺にはわかんないけど、酒のさかなと泳いでるさかなは、どっちが先だと思う?」
「えっ?さかなは魚でしょ」と答えると、とても嬉しそうな顔をして
「へへへへへ、これがちがうんだなぁ」
社長さんの話によれば、もともと泳ぐ魚は「さかな」とは言わず、「うお」と呼ぶのが一般的で、代表的な酒のつまみが魚だったから「さかな」と呼ぶようになったのだそうです。
「あらま、ということは、泳ぐさかなより酒のさかなのほうが先だったということですか?」
「そのとおり」(キッパリ)
鎌倉時代以前、「うお」という言い方もそれほど一般的ではなかったそうで、一種類ごとの名前で呼ぶのが普通だったそうです。たとえば、「魚が十」ではなく、「鯛が二、鰹が一、鰯が7」と言っていたとか
それが、鎌倉時代にようやく造り酒屋かでき、当然、私みたいなの(つまりは飲み助ですね)が増え、「つまみならどんな魚でもいいよ」ってんで「さかな」という観念が出来上がったそうであります。
社長が
「今でも関西の方じゃ泳いでる魚を「うお」、調理して食卓に上がると「さかな」と呼ぶところがあるらしいよ」
関西圏の方、これって本当でしょうか?
まったく、今日紹介するアルバムとは関係のないお話しでしたが、飲み屋で話題に詰まったら、お使いになってみて下さい。
ということで、今日は「WE THREE」であります。ピアノ・トリオですがリーダーがドラムのロイ・ヘインズになっていますので、ドラム・トリオでしょうか。
ロイ・ヘインズというと、どうも前面に出てこないドラマーという感じがありますよね。キャリア的には充分なものがあるはずなのですが、
リーダー・アルバムが少ないからでしょうか?
それとも、あまりにまわりと調和しすぎるからでしょうか?
でも、このアルバムを聴くとマックス・ローチ、ケニー・クラークに勝るとも劣らぬドラマーであると私は感じてしまいます。
WE THREE / ROY HAYNES
1958年11月14日録音
ROY HAYINES(ds) PHINEAS NEWBORN(p) PAUL CHAMBERS(b)
1.REFLECTION
2.SUGAR RAY
3.SOLITAIRE
4.AFTER HOURS
5.SNEAKIN' AROUND
6.OUR DELIGHT