JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

どんな雪にも

2005年11月20日 | p-r

今朝、母がいつものように梅干し1つを口に入れ、お茶を飲みなが
「清子さんは、宮さんのままが良かったのか、結婚して良かったのか、どっちにしても苦労なことだなぁ」とぼそり、
ふとテレビをのぞき込むと、黒田夫妻が映っておりました。
「悩みがなくなったら、人間終わりなんだから、宮さんより一般人の方が悩みも増えて幸せになるよ、きっと」と私、
よくも適当なことを言ったものです。皇族は皇族で一般にはない悩みが山ほどあるだろうに、

「積つた雪」という詩があります。うる覚えなので間違っているかもしれませんが

上の雪
さむかろな
冷たい月がさしていて

下の雪
重かろな
何百人ものせていて

中の雪
さみしかろな
空も地べたもみえないで

創作活動に対する夫の反対から自殺された金子すずさんの詩です。

上の雪には上の雪の、下の雪には下の雪の、そして中の雪には中の雪の苦しさ、辛さ、悩みがあるものなのです。
ところがどうしても他の雪の気持ちはわからない。自分の悩みで頭がいっぱいになってしまう、それがヘンな妬みを呼んだりして
「隣の芝生は、なんとやら....」

自分の言動に、ふと、金子すずさんのような大きな観点で見る目を忘れてはいけないと反省してしまいました。

我が身だけを不幸と考える風潮は、今も昔も変わらないことかもしれません。ただ、昨今の事件などをみるにつけ、この個人主義の世の中で、この詩のような清らかな観点を見失ってはいけないと、珍しく真面目に思ったりしゃったりしてしまいました。(はははっは...)

さてと、夕刻より「モツの煮込み」を仕込み、上々の出来、明日はポン酒でも仕入れて暖まろうかと、今から楽しみにしております。(一晩おいた方が旨いので、今日は食べずに我慢)
日本酒に合うジャズメンというと、私の場合ソニー・ロリンズが何故か頭に浮かびます。「テナー・サックスだぞぉ~~~」っと主張する音だからでしょうか?
日本最終公演も上々だったようで、行かれた方のブログなど読むほどに「やっぱり行くべきだったかなぁ?」と思ってしまいます。

今日の一枚は、クリフォード、ローチのグループに参加していた最後の時期、クリフォード・ブラウンが交通事故で亡くなる4日前の録音です。
ロリンズがクリフォード、ローチと組んだのは、結局6ヶ月間という短い期間でしたが「サキソフォン・コロッサス」につながる、もっとも重要な期間でありました。

SONNY ROLLINS PLUS FOUR
1956年3月22日録音
SONNY ROLLINS(ts) CLIFFORD BROWN(tp) RICHIE POWELL(p) GEORGE MORROW(b) MAX ROACH(ds)
1.VALSE HOT
2.KISS AND RUN
3.I FEEL A SONG COMIN' ON
4.COUNT YOUR BLESSINGS INSTEAD OF SHEEP
5.PENT-UP HOUSE