毎日のできごとの反省

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戦争における賠償の意味を知らない人たち

2019-08-04 22:06:07 | 自虐史観

 戦後日本では日本は侵略戦争をしたから賠償する、と言う話がまかり通っている。結論から言うと、とんでもないあり得ない間違いである。そもそも戦争後の賠償とは、勝った国が負けた国から分捕る戦利品に過ぎない。勝ったほうが闘うのをやめてあげるから、領土なり金なりをよこせ、と要求して得るだけの話である。

 その証拠に勝った国が負けた国に賠償したのはただの一例もない。侵略の賠償ならば常に戦争に負けた国が常に悪い国だという馬鹿げた事になる。そんな事があるはずがないではないか。

 また、交通事故の損害賠償のように被害を補償するというのなら、被害が大きいのは常に負けた国である。被害が大きいから負けてしまったのである。これからも戦争の賠償とは被害の補償でもない事が分かる。

 これらの事は過去の事例からも明白な事実である。しかし多くの国民は日本が悪い国だったと教えられているから、盲目的に日本は賠償すべきだと信じている。ところがそう扇動している学者はそんな事は百も承知である。承知でありながら、嘘をつきまくるのである。

 こういう詭弁は他にもある。昔朝日新聞にある著名な英文学者が論説をのせた。明治時代にロシアのニコライ皇帝が訪日中に日本の巡査に怪我をおわされた。法律では死刑には出来ないのに政府は裁判長に死刑判決せよと圧力をかけた。

 ところが裁判長はこれをはねのけて、法律どおり終身刑にした。この故事をひいてこの人はなんと、このように法律を曲げてはならないから、この信念をみならって現在の政府は憲法を改正してはならないと言うのだ。理性も教養もある人間がこんな明白な詭弁を言うのである。

 詭弁でなければこの人は愚かであるとしかいいようがない。法律を厳正に適用するのと、憲法や法律を改正すべきではないというのは、別の話であるのは自明である。その理屈がまかり通るなら、あらゆる法律は改正してはならぬという事である。

 この人はもっとひどい矛盾を言っているのに気付かなかったのだろうか。このエピソードは明治憲法の時代の話である。それならばこの人は明治憲法を改正すべきではなかったと言っているのに等しいのである。そして今の憲法は明治憲法の改正の手続きによって制定されたのである。それならば今の憲法改正以前に、日本国憲法は不法な存在だと主張しているのである。

 この詭弁はかつて社会党が憲法改正反対に使った詭弁と同じである。政府には憲法を擁護する義務があるから憲法を改正してはならぬ、というのである。法律を擁護するのと改正するか否かは全然別の話である。政治や法律の専門家までがこの詭弁に異議を唱えなかった日本世論とは病的であった。当時は憲法改正まかりならぬ、という雰囲気が世間に充満していたから、こんな嘘さえ非難されなかったのである。かくいうほどに愚かな議論が日本では世間にまかり通るという珍しくもない例である。この謬説は今でも政界にまかり通っている。今や病理の世界である。

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