毎日のできごとの反省

 毎日、見たこと、聞いたこと、考えたこと、好きなことを書きます。
歴史、政治、プラモ、イラストなどです。

朝日は反日が問題ではなく、反日で他国のために働くのが問題

2015-01-18 16:41:26 | ジャーナリズム

  雑誌WiLL平成27年の2月号で、朝日新聞の誤報問題について、櫻井よしこ氏と元朝日の山田氏が対談していた。もちろん山田氏は朝日を擁護するのだが「・・・権力が暴走していくのをぎりぎりで止める大きな役割を果たしてきたと思います。」というのだが、その権力とは警察などの国家権力である。ジャーナリズムが国家権力を監視する、というのはよかろう

 だからそれが、朝日新聞が反日になる理由である。ある人たちに言わせると一般の記者などは、イデオロギーに染まって反日になるのではなく、反国家権力と言う立場から、反日になるのだそうだが、山田氏の見解はそれに符合する。反国家権力、それもよかろう。全ての権力に対してなら、である。

 ところが問題は、北朝鮮や中国の権力に対しては、反権力ではないことである。朝日は反米である、と言われるが、反日に比べれば程度が軽い、とすら言いうる。あらゆる国家権力に比べると、日本の国家権力に対するのが、一番ひどいのである。日本について評価すべきものは黙殺して、批判するネタがあると誇大に書き連ねる。

 原爆投下や東京大空襲は明確に民間人をターゲットにした、残虐行為であり、国際法に明白に違反している。それですら残虐行為の張本人の米国を非難せず、日本が戦争を始めたから仕方ない、という見解である。朝日が反米であるより、より反日である、というのは、この例で明白であろう。 吉野作造であったと思うが、愛国者であるが故に政府を批判する、と言った。しかし、外国と敵対している時は、無条件に日本政府の味方をするというのだ。

当然であろう。反政府が利害の一致しない外国を利することになっては、いけないのである。ところが現在の朝日は違う。反日であるばかりではなく、反日の結果、日本と利害の一致しない外国の味方をすることである。竹島は日本の固有の領土あることは明白であり、実効支配している韓国と日本政府は争っている。

ところが、朝日のコラムには、竹島を韓国にくれてやった方がいいかのごときことを書いた。反日が高じて、とうとう韓国を利することまで言いだしたのである。朝日の反日は、それ自体が問題ではなく、意図しているか否かには関係なく、明白に利害を異にする外国を利していることである。


艦上機の機能分化は日米海軍の先見の明

2015-01-17 13:41:04 | 軍事技術

 英海軍は複座の艦上戦闘機あるいは、艦上戦闘爆撃機なる珍機種を次々と開発した。あるいは、ファイアブランドなる巨大な艦上戦闘機を開発した。これは戦闘機としては使い物にならず、結局雷撃機や艦爆として使われたが、単座なので中途半端であった。根本的には設計思想の混乱や、他機種からの転用が原因である。しかし、屁理屈をこねられないでもない。空母に搭載できる艦上機の数は限られている。すると、制空、雷撃、急降下爆撃、偵察などの各機能をできるだけ兼用した方が良い、と言えないこともない。

ところが、戦闘機を雷撃あるいは急降下爆撃と兼用した結果は、戦闘機としては使い物にならない、ということであった。対戦闘機の空中戦で到底勝てるしろものではなかったのである。もちろん、雷撃あるいは爆撃の用途としても使いにくかった

 日本海軍はその正反対をいった。つまり、艦上機は陸上機より制約が多いから、陸上機より全般的に劣る結果となる。それを陸上機に近づけるためには、機種を用途別に細分化させる、というものであった。この結果、艦上偵察機、という例の少ない機種さえ作った。日本海軍に近い考え方の米海軍でさえ、偵察任務は艦爆に兼用させていた。日米海軍の艦上機開発の思想はシンプルで一貫して混乱が無い。

 英海軍は中途半端な艦上機を開発して混乱し、米国製の艦上機を使わざるを得なくなったのである。さらに、日米海軍は開発や運用にも適材適所で柔軟であった。彗星艦爆の試作機が高速を発揮すると、二式艦偵として採用する一方で、彩雲艦偵も開発した。大戦末期には、艦攻と艦爆を兼用する流星を開発した。米海軍は、ジェット機時代では、ビジランティ艦攻が核攻撃機としても、戦術攻撃機としても中途半端なことが分かると、早々と艦偵に切り替えて活用したし、F-18は攻撃任務も兼用させてF/A-18として使っている。

 英海軍に比べると、日米海軍の艦上機開発には先見の明があった。英海軍の唯一最大の取り柄はハリアーVTOL戦闘機をスキージャンプ台を使用して、短距離離陸、垂直着艦という機種を発明したことだけだろう。それで後継機として、F-35Bが開発されたのだから。