毎日のできごとの反省

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子供騙しの子供手当

2011-02-06 11:53:00 | 政治

 子供手当が財源の見通しもない、と批判する向きは多い。しかし根本的に税金の支出先として間違っている、という批判が無いのを怪しむ。もし子供手当が制度として定着して百年続いたとしよう。一時しのぎではなく恒久的な政策ならばそうあるべきである。すると、老若男女の国民全員が子供手当を受け取った事があるか受け取っていることになる。つまり子供手当の本質は、国民全員がもらうものである、と言う事である。

 わかりやすく、税金が子供手当分しかない、あるいは子供手当の目的税を取ったとしよう。すると仮に子供手当が1万円だったとしよう。すると国民は1万円の税金を支払って1万円の子供手当を受け取るだけのことである。わざわざ税金を払ったものが戻ってくるだけの話である。それならばそんな税金ならば初めから払わなければいいのである。

 これを読んだ人は既に気付いているだろう。実は子ども手当の支給には経費がかかるから、1万円の子供手当をもらうのに1万円の税金を払うのでは済まない。もしかすると2万円支払わなければならないかも知れないのである。1万円もらうために2万円払う!これでいかに子ども手当が愚劣な制度か分かっていただけたであろうか。子ども手当などと言うものは、子供じみた、あるいは子供騙しの制度である。

 子ども手当が、本当に生活に困窮している家庭だけに支給されるのなら話は別である。彼らはわずかな税金しか払えないだろうから、子ども手当には意味があるのである。その他の家庭ではそのために余分な税金を払わなければならないのだから損ではあるが、相互扶助の性格もある税金からして仕方ないとも考えられる。しかし本来的には個人の生活のために現金を個人に国家が現金を与えると言うのは税金の使途として好ましいものではない。個人への支援は税金の減免にとどめるべきと考える。最大限に拡大しても、働く能力もなく本当に困窮している人だけを支援するために使うべきであろう。

民主党の岡田大臣が、来年度予算が成立しなければ、子ども手当支給できないなど国民生活に支障が出る、などとテレビで話していた。この人の精神はまともだろうか。小生が通勤するJRの駅前で、たまに民主党の40代前半の若手議員が朝ビラを配っている。この議員さんは都議会議員に出馬する時からこの地道な活動をして、国会議員様になった現在でも続けている、熱心な人である。ところが、この人が持っている看板に掲げた政策のふたつのうちのひとつが、子ども手当の満額支給であるのにはあきれた。もはや民主党には子ども手当しか政策はないのである。