毎日のできごとの反省

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世界最強だった日本陸軍

2021-07-08 15:36:22 | 軍事

福井雄三著・PHP研究所刊 

 本書はマクロに言えば精強だった日本陸軍に諸外国が恐れをなしたことが、世界史を動かした、という視点である。ヤルタ会談でルーズベルトの要請でスターリンはドイツ降伏後3か月以内の対日参戦を約束した。ところが実際に参戦したのは約束の最後の日であった。ここまでスターリンが躊躇したのは、ノモンハン事件で日本陸軍の強さに懲りていたからである(P192)というのだ。このことは時間の不足や満洲や樺太での日本陸軍の抵抗で、北海道東北への侵攻ができず、日本が分断国家にならなかったという幸運を招いたという。筆者は最後にノモンハンの英霊への謝辞で締めくくっているが、その通りである。

 また、ノモンハンで手を焼いたスターリンは、ヒトラーに日本との調停を依頼し、そのため独ソ不可侵条約を結び、ドイツに急接近した(P27)というのだ。これが真実なら正に精強陸軍は正に世界史を変えたのだ。

 筆者の意外性は悪名高き参謀の辻政信への好評価である。大本営の不拡大方針を無視して、陸軍航空隊が越境しタムスク飛行場を攻撃し、大戦果をあげたのは辻の独断によるものだった。このことで辻は批判されているが、筆者は敵地の基地を叩かずに航空戦はできないから、辻の判断は正しい、と言うのである。筆者は独ソ開戦後に北進していればソ連は崩壊し日本の勝利はあったと言っていることと言い、軍事的合理性を優先している。しかし小生は、軍事的には正しかったとしても、日本が条約違反をしなかったことは、今でも国際関係における日本の財産であると考える。ソ連攻撃を進言した松岡洋右の判断力を筆者は高く評価しているが(P54)前述のように、軍事的合理性からは正しいのであろう。かの関特演は動員された兵士は高齢であり本気で戦争をするつもりではなく、一種のフェイントに過ぎないとゾルゲがソ連に報告している(P63)。東條英機が東京裁判の宣誓供述書であっさりとただの演習に過ぎないと言っていることが、正しいことに納得した。

 また、緒戦のマレー半島上陸後の占領後の治安の安定は、辻の徹底した指導により日本軍兵士の規律が厳しく守られ、掠奪暴行は皆無に近く現地人の日本軍への信頼が高まったためである(P99)という。辻の規律の厳しさは有名で、慰安所開設に反対し、堅物と兵士には嫌われたそうだから皮肉である。辻を評価するなら、ガダルカナルの惨状を現地調査して撤退を進言したのは辻であることを小生は付記する。マレーの華僑については、「・・・宗主国たるイギリスの手先となり、国民に寄生している搾取階級として、怨嗟の的になっていたのである。(P121)」有名なハリマオこと谷豊は満洲事変以後マレーで暴徒化した華僑により妹を惨殺されてさらし首になったのを知り、華僑を襲う義賊になったのだと言う(P120)日本軍による華僑の粛清はスパイや反乱と言ったものに対する自衛であり、国際法上正当であったことも付記する。支那人の残虐性は古来よりのものである。

 ノモンハン事件の原因は、支那事変の勃発によりモンゴル人民共和国内に日本と協力してソ連を追放しようと言う反乱計画があったため、スターリンは大弾圧を行うとともに、対外戦争を起こしモンゴル人の不満をそらすためだった(P23)というのだ。この説は初めて聞いたと思うが、従来の「日本に対する威力偵察説」より合理的な解釈である。

 ナチスと共産主義の評価も興味深い。ヒトラーは民主的に選ばれ、国民もベルリン陥落まで忠誠心は衰えなかった。ユダヤ人はドイツ国民と見做していなかったから、自国民への迫害ではなかったというのだ。これに比べれば、ソ連をはじめとする共産主義各国における、例外のない国民への迫害のすさまじさはユダヤ人迫害など児戯に思えるほどだという(P180)。さらに「・・・ドイツ国民は、表向きはじっと沈黙を守りながら、心の底で信じているはずだ。将来いつかは分からぬが、過度におとしめられ歪曲された自国の歴史が、地道で冷静な歴史研究によって修正される日の来るであろうことを。」(P175)これは小生と同一の説である。ドイツ国民は自虐的日本人ほど愚かではなく、理性的である。ただ小生は歴史の見直しが始まるのはドイツ統一のときであると考えていたことを告白する。ドイツを取り巻く世界情勢はそれほど浅いものではなかったことのだ。福井氏の説が正しいのは、日本とともに闘ったはずのドイツ人が、日本軍による残虐行為批判が起こるたびに、声高に同調することでも証明される。彼等はドイツの歴史は間違っていないと心底で考えている証拠なのである。

 筆者も山本五十六をはじめとする海軍批判をしているが、他の書評でも述べたので追記しない。ただ、他書にも述べられている山本権兵衛による陸海対等による弊害は、山本権兵衛の間違いとしてもっと追及すべき用に思われる。山本五十六などはそのレールに乗った、国より組織維持を優先した典型的官僚に過ぎないのだから。山本の連合艦隊の指揮ぶりには軍人としての闘志が感じられない。井上成美をはじめとする「海軍善玉」論の典型として挙げられる海軍軍人にはそのような人物が多い。

 余計な事を言う。福井氏の見識には尊敬すべきものが多いが、西尾幹二氏の重層的な思考には及ぶべくもない。ただ一点、西尾氏がおそらくは日本弁護の方便で言っているナチスのホロコースト批判はいつしか再考すべきものであると考える。


ルーマニア空軍 IAR-80 1/48 その3

2021-07-01 16:29:37 | プラモコーナー
 さて困りました。カウリングを取り付けたのはいいのですが、未塗装です。しかも胴体は迷彩塗装済み。しかもカウルフラップだけ胴体と同じ迷彩で、前端だけが黄色というややこしいもの。カウリングの塗装中には、胴体はマスキングしなければなりません。そこで考えたのが、カウリングと胴体の間に円筒の紙を差し込んで、カウリングとの隙間だけ木工ボンドで埋めてしまうというもの。
 写真のように何とかなりました。


 これでカウルフラップの迷彩を塗装してから、カウルフラップの迷彩をマスキングして、黄色塗装にかかります。胴体のマスキングはそのままに、さらにカウルフラップの迷彩をテープでカバーします。ここまでいけばしめたもの。安心してカウリングをイエロー塗装します。


 マスキングを全部剥がすと御覧の通り、胴体とカウルフラップの緑と茶の迷彩は運よく連続していました。後は脚その他の取り付けとデカールだけですが、48にしてはデカールが少ないので、すらすらいきそうです。