毎日のできごとの反省

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大丈夫ですか田岡さん

2009-04-06 21:26:07 | 軍事

 4月5日のテレビで、軍事評論家、元朝日新聞の田岡俊次氏が北朝鮮のミサイル迎撃についてコメントしている。田岡氏によれば落下してくるミサイルを撃墜しても、一つの塊がバラバラになるだけで、同じ量の鉄の塊が落ちてくるから、被害は軽減できないという。

 それどころか、迎撃したミサイルの分だけ、落下物は増えて被害が増大するという。その通りである。さすが兵器メカに詳しい田岡さん。しかし見落としている事がある。今回のミサイルは実験だから単なる鉄の塊である。

 しかし本番では爆薬か核爆弾を搭載しているのである。迎撃によって、弾頭を無力化すれば、日本の街に落下しても被害は最小限で済む。原爆や爆弾なら数千数万の被害が出るかもしれないが、弾頭が無力化すれば、はるかに被害は極限できるのだ。

 撃墜によって弾頭が落下しても爆弾か原爆が起爆するように保護したところで、撃墜が可能なら、日本本土に落下しないように撃墜することができる可能性もある。田岡氏の議論はあくまでも原爆などを積まない鉄の塊が日本本土に落下することになった時だけ、自衛隊は北朝鮮のミサイルを撃墜するという、限定された条件での正しい答えである。

 こう言えば分かるだろう。戦時中東京爆撃にB29が飛んできた。これを撃墜すればB29の機体が落下して、被害が出るから撃墜しないほうがいい、と田岡氏は言っているのと同じである。爆弾は機上で間違って爆発しないように、安全装置がかかっているから、墜落しても爆発しない。例え墜落して爆発しても撃墜したほうがよいのである。

 被害は出るから撃墜しないほうがいいという馬鹿はいないのである。さらに爆弾を落として空になったB29ですら撃墜しようとする。それは爆撃機の被害が増えることにより、空襲防止の抑止力になるからである。今回の北朝鮮のミサイル撃墜も同様な抑止効果がある。

 だから単なる鉄の塊であっても日本がミサイルを撃墜する能力があるとなれば、北朝鮮に大きな打撃を与える。今回に限らない、北朝鮮に対する抑止の効果があるのだ。そればかりではなく、北朝鮮はメンツを失う。田岡氏の答えは下手な軍事おたくの知ったかぶりの回答に過ぎない。しかし田岡氏は単なる軍事おたくなのだろうか。

 そうではないからたちが悪い、今のような話は百も承知なのである。にもかかわらず、田岡氏がこのような主張をするのは、日本の防衛能力を高めたくないという異常な心理に操られているからであろう。囚われているといっていい。これは日本の親露、親中の輩に多い傾向である。日本の軍隊放っておくと何をするか分からない危険な存在だという、日本人不信の精神である。