故安倍晋三氏がこの国を導いてきた道は、この国が滅びに到る道です。我が国は独立を堅持し、核戦争に至る道程を断固として断ち切らなければなりません。
私は、6月19日に行われた南米コロンビアの大統領選挙の結果に、やがて到来する明るい世界の夜明けへの予感をかき立てられて、コロンビアで何が起こったかを解説するブログ記事を書き続けているところですが、今日(7月14日)、たまたま、Axis of Logic というサイトで、Richard Hayden Black (1944生まれ)という米国の元海兵隊大佐、元ヴァージニア州上院議員(2012年から2020年まで)だった人の『The 'Empire of Lies': Road to Ukraine』と題する談話をYouTube で視聴して大きな衝撃をうけました。明快且つ衝撃的な内容で、たしかに一聴に値します。英語を聞くのが苦痛でない人々は是非この人物の発言に耳を傾けていただきたいと思います:
http://axisoflogic.com/artman/publish/Article_92241.shtml
日本の元自衛隊員、元国会議員にもこうした発言をする人物が現れて欲しいものです。
私はシリアに対する米国の侵略行為に、長期間にわたって、重大な関心を抱き続けています。一般にはシリア“内戦”という言葉遣いがなされていますが、これは誤りです。これまで私が一貫して唱えてきたように、この10年余り続いている紛争は、米国の主導の下で、独立国シリアの政権変化(Regime change)を目指している、国外勢力による侵略戦争です。Richard Hayden Black(ディック・ブラック)さんはこの事実を明明白白に説いています。こ戦争での最も決定的な戦いは『アレッポの戦い』と呼ばれる、2012年7月から2016年12月にかけて、シリア最大の都市アレッポで行われた激闘です。ブラックさんは、この天下分け目の戦いを、シリアの“スターリングラードの死闘”であったと言っています。最も肝心なポイントは、アサド政権下のシリア軍がクルド人民防衛隊(YPG,YPJ)の協力を得て、ロシアからの助力を得る前に勝利を勝ち取ったという事実です。また、米国側は初めからISを含む外部からの傭兵勢力を動員してアレッポの制圧を試みたことを、ブラックさんは明言しています。ネット上で「アレッポの戦い」として検索すると、ウィキベディアをはじめ多数の記事が出てきますが、その殆ど全てが米欧側のプロパガンダに色濃く染められています。今もまだ、『アレッポの戦い』は続いています。トルコの正規軍が再びアレッポ北部の侵略を始めようとしているのです。
元米国海兵隊大佐で元バージニア州上院議員のディック・ブラックさんも、彼の目の覚めるようなスピーチの中で、もし世界核戦争が起これば、バージニア州、隣接するニューヨーク州、ワシントンDC、いや全米が廃墟と化し、少なくとも500年は廃墟のままだろうとしています。全く同感です。ヒロシマ、ナガサキの比ではありません。
いま我々は悪しき神々の黄昏(Götterdämmerung)の只中に居ます。夜明けの前の暗闇の中で道を見失ってはなりません。日本の独立を堅持し、断固として核戦争を阻止して、世界平和を確立しなければなりません。
<付記>
1921年から1922年末にかけて、ロシアのウクライナのあたりを大飢饉が襲い、千万人の規模の人々が飢餓死の危機に直面しました。この時に米国が取った行動は、現在進行中のウクライナの悲劇に照らして、我々に深刻な思考と判断を迫るものです。2008年6月にこのブログで取り上げましたので読んで下さい:
ナンセンと1921年ロシア大量飢餓(1)
https://blog.goo.ne.jp/goo1818sigeru/e/d61904ceb66ef029504e4e13b2449cb0
ナンセンと1921年ロシア大量飢餓(2)
https://blog.goo.ne.jp/goo1818sigeru/e/a38cd44ceadfdf32b338b494867ab92b
藤永茂(2022年7月15日)
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