子ども頃、いろいろな地域の人の風習とか書かいた写真付きの本がありました。ホッテントット族とか、身長が1メートルほどの小人族とか、人の脳ミソが大好きなある国の原住民のはなしとか・・・。その中にパンの木になるパンのみを食べる人たちなどもいました。
トンガには私が見たこともない木がいくつも生えていました。島を案内していただいた時、それら木の名前をゲストハウスの女主人に訊ねたら、トンガには木の名前なんてない、食べられる木と食べられない木があるだけと答えました。
そうなんだと思いつつ、子どもの頃読んだ本に南国にはパンの実を付ける木があるとあったので、トンガにあるかと思ったけど無いんですねと言うと、パンの木はあると言う。家の近くにすらりとした高い木があり、てっぺんに緑色の葉と実がなっていました。生で食べるものではなく、蒸して食べるが、飢饉でもないと食べないと言いうことでした。
でも木に、興味がないから名前を知らないだけだろうと思ったのでした。
トンガには古来から織物がありませんでした。タブの木(名前がついている!)、直径数センチの細い木ですが、その木を剥ぎ、水に浸けて、台の上で気長に木づちで叩いて伸ばすのです。エジプト土産にもらったパピルスような感じですが、5~6センチ幅の木の皮を30センチ幅くらいまで伸ばすと薄い布状になります。昔はそれを身にまとっていたということでした。ふさふさの腰蓑はそれを裂いたものでした。かなり丈夫なものらしく、ニュージランドで泊めてくれたエスペランティストは壁紙として使っていました。今でもお土産として作っているでしょう。
バナナの葉で敷物を作るのも見せてもらいっました。広い建物の中で、10人くらいの女性が一列に並んでバナナの葉を組んでゆくのですが、ひとり指揮をする人がいて作業が均一に進むように指図していました。
男宿も宿の近くにありました。トンガは母権社会です。10歳以上になると、男性たちは家で寝ることを許されなくなるのだそうです。食事は実家でしても独身男性の寝場所は男宿なのだそうです。少年に中を見せてもらったのですが、廊下を中心に両側に仕切りのない板の間が続いていました。
トンガの民族舞踊と食事に息子がつれて行ってくれました。バナナの葉の上に焼き上がった子豚が鎮座いていました。みんなそれを取り分けて食べていましたが、いくら美味しいと言われてもその可愛らしい顔と前日のできごとを思い出したものですから!
前の日、2階のテレラスでくつろいでいたら物を叩く音と’キィ、キィ’と悲鳴のようなモノが聞こえました。下を覗くと近くにあった豚小屋から片手にこん棒、片手に子豚を持った男性が立ち上がったのでした。
トンガには私が見たこともない木がいくつも生えていました。島を案内していただいた時、それら木の名前をゲストハウスの女主人に訊ねたら、トンガには木の名前なんてない、食べられる木と食べられない木があるだけと答えました。
そうなんだと思いつつ、子どもの頃読んだ本に南国にはパンの実を付ける木があるとあったので、トンガにあるかと思ったけど無いんですねと言うと、パンの木はあると言う。家の近くにすらりとした高い木があり、てっぺんに緑色の葉と実がなっていました。生で食べるものではなく、蒸して食べるが、飢饉でもないと食べないと言いうことでした。
でも木に、興味がないから名前を知らないだけだろうと思ったのでした。
トンガには古来から織物がありませんでした。タブの木(名前がついている!)、直径数センチの細い木ですが、その木を剥ぎ、水に浸けて、台の上で気長に木づちで叩いて伸ばすのです。エジプト土産にもらったパピルスような感じですが、5~6センチ幅の木の皮を30センチ幅くらいまで伸ばすと薄い布状になります。昔はそれを身にまとっていたということでした。ふさふさの腰蓑はそれを裂いたものでした。かなり丈夫なものらしく、ニュージランドで泊めてくれたエスペランティストは壁紙として使っていました。今でもお土産として作っているでしょう。
バナナの葉で敷物を作るのも見せてもらいっました。広い建物の中で、10人くらいの女性が一列に並んでバナナの葉を組んでゆくのですが、ひとり指揮をする人がいて作業が均一に進むように指図していました。
男宿も宿の近くにありました。トンガは母権社会です。10歳以上になると、男性たちは家で寝ることを許されなくなるのだそうです。食事は実家でしても独身男性の寝場所は男宿なのだそうです。少年に中を見せてもらったのですが、廊下を中心に両側に仕切りのない板の間が続いていました。
トンガの民族舞踊と食事に息子がつれて行ってくれました。バナナの葉の上に焼き上がった子豚が鎮座いていました。みんなそれを取り分けて食べていましたが、いくら美味しいと言われてもその可愛らしい顔と前日のできごとを思い出したものですから!
前の日、2階のテレラスでくつろいでいたら物を叩く音と’キィ、キィ’と悲鳴のようなモノが聞こえました。下を覗くと近くにあった豚小屋から片手にこん棒、片手に子豚を持った男性が立ち上がったのでした。
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