熟年の手習い

熟年老い易くチェロなり難し

行く末は?

2006年08月23日 | チェロ

日経朝刊文化面で91歳現役チェリスト青木十良氏の寄稿を読みました。
ちょっと元気と希望が湧いてきました。
実は先日来、学生時代はもちろん、今でも皆に慕われ続けた恩師が急逝され、身も心沈む日々だったのです。
(身は運動不足で体重増加という意味もあり)

青木氏は爆発するような大きな音は出せないけど、遠くまで通る音を出せるそう。
力で弾くことをしないよう努められてきた。
体に負担のない弾き方をマスターすれば、90代でもチェロが弾けるなんて!
70代でバッハの気持ちがやっとわかるなんて!
(恩師のように70代で死んでたまるか!)

ただ、お婆さんのチェリストって見たことないのですけど。
それとスタート時期の差が大きすぎる。
そこが問題だわ。

恩師が亡くなる前々日、友人2人が遊びに来ました。
チェロを聴きたいと仰せになるので、弾きましたが…
あとから来たメールで「独演会、楽しかったわ!」
演奏では独演会とか言わないんじゃないの?
やっぱりお笑いの域を出なかったか…楽しんでいただけて光栄ですが。

曲名当てクイズみたいでした。
「これは?」「ラルゴ~オンブラマイフ」「ピンポ~ン」
「これは?」「エーデルワイス」「ピンポ~ン」
あとアメイジンググレイスまではよかったけど、「ミファミドシミ~~~」
は何度弾いてもダメでした。
そもそも曲名をご存知ない。
CDのリベルタンゴを聴いてもらって1名は
「え~、うそ~!?聴いたことある曲だけど」
のろまなタンゴを弾いても理解不能だったわけです。

プロの立派な音楽を聴きなれた耳には、初心者の音は摩訶不思議な代物。
思えばアマのコンサートは仲間内でしか聴く機会がない閉ざされた世界。
まったくチェロに無縁の他人様から見たら、あちこち痛いと言いつつこのザマで何をお戯れか?と思うかもしれません。
ワタシも昔はきっとそうでしたね。何を酔狂なって。
実際楽器をする人だと反応はまた違うのですが。

初めて披露というか暴露をしでかし、ちょっぴり行く末をはかなんでしまいました。
でも、もう立ち直りましたから。

この時、奇しくも恩師の話題がひとしきり。
友人と後で先生からのテレパシーに違いないと話しました。