まほろば日記

fujioの日常の出来事、記録等を思いつくままに書いた日記です

「ふたりの桃源郷」をみて「老い」を考える。

2019-02-21 11:59:47 | 日常

平成32年2月19日

福山山岳会100周年記念行事の一環としてこの映画の上映決まり、今日の会議の時にダイジェスト版の試写がありました。今日の試写会で涙した人は本番では号泣されることでしょうと言われました。どのような映画でしょうか。この映画は山口放送開局60周年記念事業として制作されました。山口県岩国市美和町の山奥、電気も水道も通っていない場所で暮らす老夫婦の暮らしと、そして家族の姿を、足掛け25年にわたって取材したものです。取材時と完成時期が十数年と離れているので今では少し状況が異なっている様に感じます。見た人によりいろいろな境遇の違いがあり受け止め方も異なりますが私には感動ではなく「老い」の進行の様子が興味深く受け止めました、元気な人も体の動きが衰え、次には気力がなくなり、ボケが始まり、施設に入り、寝たきりになり死を迎える。心技一体といわれるがまず自分で食べること、そして体力が大事、体の動きを保持すれば気力も湧くと思いました。感動したところは両親を慰労するため、伊勢に家族旅行したときみんなが一緒に住もうと哀願する場面でした。親を思う気持は変わりません。現在入院中の祖母を看護しているのでよくわかります。しかしそれを振り切り元の山里に帰る。そこが「二人にとっての桃源郷」なのでしょう。タイトルコピーには水も電気もないとあるが水は谷川の清流から引き、電気は来ていないが発電機で発電して賄っておられます。不足するものは街に買いに行きます。この人里離れた場所で作物を作れば、大部分はシカやイノシシのえさ場であり、ましてサルなどがいればお手上げである、普通なら鶏を飼い卵や肉を自給自足で補給、ヤギなどを飼い乳を得たり草取りをさせるがそのようなことが現実ではないでしょうか。ダイジェスト版のため写っていないのかな。今回の映画はご夫妻の生活の記録であり理想の姿というものを描いたものではありません。だから「ユートピア」ではなく「桃源郷」なのでしょう。私の祖母は今年100歳。歩行は少し困難ですがボケずに元気です。その源は会話、多くの人とのコミュニケーションがボケ防止になっていると確信しています。祖母は今月初めから本人の不注意により転倒し腰を痛め入院している。年を取れば頑固になり家族の言うことを聞かないこともあります。このような事故を起こせば家族の負担になるのだから世話する人の言うことをよく聞きなさいと不注意すると腹を立てて怒ったことがあった。反面ではこの気持の強さが長生きさせているのでしょうか。週3日はデイサービス、その他の自宅にいる日には交代で友人、親せきが来て話し相手やゲームに付き合っています。友人が来た時の茶会にも仲間に入れて会話し、皆のお母さんとして慕われています。まことに幸せな老後といわなければならない。これも実の娘の姉が世話をしているおかげでしょう。核家族の現在、親子三代暮らした昔が懐かしく思い出されます。

コメント (1)
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