まほろば日記

fujioの日常の出来事、記録等を思いつくままに書いた日記です

笠ヶ岳 (2897m ) 登山 ・・・ 鬼の笠新道を登る。

2016-10-05 21:47:54 | 日常
平成28年9月30日から10月2日
槍ヶ岳や穂高連峰に登るたびに西方、まじかにそびえる美しい陣笠状の山 笠ヶ岳が気になっていました。槍や穂高岳もあらゆるコースから登りつくしたので最後に残ったのは孤高の笠ヶ岳に登ることでした。
コースは新穂高温泉から左俣林道を行き途中から急登の笠新道を登り抜戸岳の稜線の出て笠ヶ岳山荘に至るコースです。
帰路はクリヤ谷に下り,月末にクライミングを予定している錫杖岳の岩峰を見て帰るつもりでしたが天候が悪く、増水した川の渡渉に不安があるため往路を引き返しました。このコースは初めて登りましたが大変厳しく健脚向きのコースです。私にとってはこれほど厳しいコースは経験したことがありません。もう最高に厳しいコースでした。世間では異説はあるが日本三大急登として甲斐駒ケ岳の黒戸尾根、谷川岳の西黒尾根、烏帽子岳のブナ立尾根があり、さらに付け加えれば北アルプス三大急登には先のブナ立尾根に加え、剱岳の早月尾根、燕岳の合戦尾根と各所の急坂が有名です。私はいずれも登りました。しかし,こちらのほうが厳しかったです。小雨交じりの天候で展望はありません。ただ辛くて、もくもくとのぼるのみ。急登でもいろいろあります。早月尾根はかっては段差が大きく6時間も7時間も下っていると膝を痛めることがありましたが今は関係者の尽力のお蔭で土嚢などでよく整備され大変歩きやすくなりました。但し早月小屋までは、黒戸尾根も危険な馬の背や長い梯子段もありますが元々は参拝者の為の道だったのでしょう。急斜面にはジグザグに道がつけられ歩き易いように配慮されています。合戦尾根も途中に名物のスイカが販売され休憩所もあり、楽しく登れました。ここは何もありません。こんなに辛いのは年齢のためかとも思いましたが他の登山者も異口同音こちらのほうが厳しいといわれました。笠新道は標高差1400mあまりですが登山口からは1700mあります。その間休憩する山小屋はありません。水場も笠新道の入り口にあるだけです。穂高岳にたとえるなら上高地から稜線上の奥穂高岳山荘まで一気の登るコースに匹敵します。いかに大変かご理解いただきましたか。

当日は午後4時に福山を出発、ひるがの高原SAで5時間余り仮眠。翌日は新穂高温泉郷にある深山荘隣の登山者用無料駐車場に車を置き8時ごろ出発。天候は雨の予想に反し曇り時々小雨というまずまずの天気。そのため展望は効きませんでした。
新道というだけあり登山者の登るための道で急勾配で岩塊や石ころだらけで歩きにくい。2500mの杓子平らが森林限界で草原となる。ここから稜線まで標高差250m。はるか遠くに感じます。岩石だらけの急坂を稜線に出ると抜戸の分岐だ。後は稜線上の中間点に抜戸岩という岩の切通しがありますが5から6か所のピークを越えると岩にペンキで「ガンバレ」と描かれたキャンプ場に到着。もうひと踏ん張りして午後6時前にやっと山荘についた。もう間もなく山小屋は冬季閉鎖されるので夕食の献立は豪華でしたが、私が小屋に到着直後に突如として胸がむかつき高山病の症状となる。熱中症の予防のためにも水分や塩分、エネルギーの補給もこまめにやったのに何故だ。ごちそうを目の前にした何たることか。ダイアモックスを服用するがいまいち改善しない。登山前に飲んでおけばこんなことにならなかったでしょうに。下山するまで食事もとれず大変でしたが仲間の援助により何とか無事に帰りつきました。ありがとうございました。本当にお疲れさまでした。
穂高から眺めた穏やかな山容の印象とは異なり、疲れた、厳しかったという印象の山行きでした。
(写真は杓子平から抜戸岳の稜線を望む)
コメント
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