すったもんだで開催され、ほとんどが無観客で競技が行われている東京五輪だが、競技が始まれば感動や喜怒哀楽が生まれる。
昨日(25日)の柔道で阿部一二三・詩(うた)の兄妹が同じ日の同じ舞台で揃っての優勝。大会前から兄妹優勝が期待されて来たが、それを実現して見せた。へそ曲がりでなければまず大方の日本人が歓喜したものと思う。テレビでは各局で喜びのインタビューなど競い合って報道していたが、私も試合の中継放送で手を叩いて喜んだし、兄の頼もしさ、妹の愛らしさに心を弾ませた。
長い間体操ニッポンを支えて来た内村航平選手の”最後”を見た競技初日(24日)、お家芸の柔道では高藤選手が男子の金、渡名喜選手が女子の銀メダルを獲得して先陣を切った。そしてその翌日の兄妹金メダルは歴史に残る快挙となった。
もう一つの感動は全く考えもしなかった競技にあった。オリンピックの競技種目になったことも知らず、従って競技があることも知らなかったスケートボードで日本の堀米雄斗選手が金メダルというニュースをネット記事で知った。「何? スケボーで?」、昨日(25日)のことだ。その夜は堀米選手がテレビ各局に招かれて出ずっぱりのようだった。
スケボーは公園や人通りの少ない道路で青少年が遊ぶもので競技があるなど知りもしなかったが、東京五輪で初採用になったとのこと。堀米選手は身なりや言葉遣いなど、スノーボードのイメージと全く違う好青年だった。
そして今日、外出から帰宅して点けたテレビで放送されていたのが女子のスケートボード。昨日の男子の快挙があり、初めて実況中継を観た。そしてそしてまたもや優勝は日本選手で13歳の西矢糀選手、銅メダルに中山楓奈選手。二人とも「選手」と呼ぶより「ちゃん」と呼びたい少女であった。どれくらいの国で普及している競技なのか知らないが、冬のスノーボードで活躍する日本人選手は青年期を前にした若者であるように、スケボーも同様なのであろうか。